表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スモールソード  作者: 赤蜻蛉
4/9

前略、知らぬが仏

あくまで西洋風です。

突然お手紙を差し上げる失礼をお許しください。

 今日は優しい秋風が吹いています。秋の始まりを感じさせますね。

 さて、セルムさんが騎士団試験を受けられるそうで大変喜ばしい限りです。この村から王都に向かう人も数える程しか今までに居ないというのに誉高い騎士団の受験が決まってから向かわれるのはとても誇らしいです。今までセルムさんに冷たく接してきた村人達もそう思っているに違いありません。今まで私の村を守って下さったあなたの腕ならきっと難しいと言われている騎士団の試験をも突破して、朗報をいただけると信じております。




 ところで今日父上から贈られた鯨包丁ですが、セルムさんなら父上の本音を察していらっしゃるかもしれません。これは持ち主であったある移住者が遺品ですが、捨て場所に困ったところを私の家で引き取り、放置していた物です。父上はおそらく早く手放したかったのでしょう。錆もついていて状態が悪かったのでそのまま贈るのはあまりに心苦しいので、夜のうちにできる限りの手入れはしましたが、私には至らないところもあると思います。油と砥石を同梱したので宜しかったら使って下さい。

 新しい環境での活躍を応援しています。

                              かしこ

                          マリー・パウラ


セルム様

           机下


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ