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ジーナ  作者: 伊藤 克
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六十二 ギロの魔術師・偽りの契約書(一)

 アランは当初、ギロの魔術師の館で軍装をぬぎ、私服でギロに滞在しようとしていた。しかし、魔術師達の、兵士達に対する扱いを見て失望した。また、ガサの魔術師の塔に興味があったので、ガサの魔術師ケルバライトを頼って魔術師の塔へいく事にした。馬はポールが乗っていったので、徒歩でガサの町へ向かう。

 ギロの町では、兵士や魔術師ばかりでなく、商人や漁民・農民など様々な人たちが街道を行き交っていたが、町入口にある兵士詰め所を一歩出ると、のどかな田舎の風景が広がっているだけだった。枯れた木々の枝の隙間を冷たい風が通り過ぎ、行き交う人は粗末な外套をまとって歩いている。彼らは皆、軍装で歩くアランに黙礼をしてから通りすぎる。


 塔への脇道へ入ると、人通りは全くなくなった。やがで魔術師の塔が見えてきた。遠くから眺める事はあっても間近で見るのは初めてだった。同じ四階建てといっても、町の家屋と違い、巨大にそびえて見える。奥には広い竹林があり、そこの細い道は裏山へと続いているようだった。

 部下のサムが言っていた様に、周囲はひっそりとしていて、塔の中にも人の気配を感じられなかった。

 もし、兵士がいるのなら、鎧や剣などの武具が裁てる音や、硬い靴音が周囲に響いているだろうし、声も漏れ聞こえていいはずだった。やはり兵士は居ないらしい。


 塔を見上げていると、小さな女の子が大きな白犬とともに塔から走りだしてきた。その犬は女の子にのしかかり、噛みつきそうになった。アランは思わず背中の大剣を手にして犬に向かおうとした。

 意外な事が起こった。女の子がその犬を殴りつけている。犬は数歩下がって再びその子に挑もうとしているが、尻尾が大きく振れていた。女の子がいった。

「バウ、私の勝ちよ。もう一回やる?」

 アランはようやく二人がじゃれ合っている事に気付いた。しかし、どう見ても野犬が小さな女の子を襲っている様にしか見えない。

「バウ、おいで!」

 犬と女の子は再び遊び始めた。とても危険に見える遊びだが、両者にとってはいつもの事なのか、土に汚れるのも構わず遊びに熱中している。

 その時、犬がジーナという女の子の飼い犬である事に初めて気付いた。ガエフの魔術師と旅芸人が死んだときに立ち会っていた、小柄な女性を思い出したのだ。

 アランはその女の子に話しかける事にした。

「お嬢ちゃんこんにちは」

 その声に犬と女の子は遊びを止めてアランを見た。

「ここに住んでいる人とお話がしたいんだけど、どこへいけば会えるのかな?」

「私の名前はシンディ。私はここに住んでいるわよ。どなたにご用なの?」

 アランは小さな女の子が魔術師の塔で暮らしていると聞いて驚いた。ガエフにしても、ギロにしても子供が魔術師や兵士が勤めを行っている館にいる筈がないからだ。

「じゃあシンディ、大人の人を呼んでもらっていいかな?」

「わかった。バウ、そこで待ってるのよ。」

 犬は女の子の言葉がわかるのか、アランのとなりにおとなしく座った。少女は飛び出した時に開けたままだった脇の扉から中へかけこんでいく。

 やがて若い女性を連れてでてきた。

「エレナ、この人が会いたいって。」

 シンディがエレナを見上げていった。

「どちら様ですの?」

「私はガエフの警備隊のものです。ケルバライト様にお会いしたい。」

「ケルバライト様はお留守ですが、レグルス様ならいらっしゃいます。こちらへどうぞ。」

 エレナはアランを塔の中へと案内した。

 大広間へ入ると、シンディが木戸を閉めた。塔内は薄暗くなったが、暖かかった。

 大人の女性が小さな鈴を鳴らした。

「どうしたのだ?レグルス様をお呼びしないのか?」

「兵隊様、レグルス様はこの鈴の音を聞いておいでになります。」

 アランの常識では、鈴を鳴らすのは主人で、その音で呼び出されるのは、使用人でなければならない。ここでは常識が通用しないと思った。

 アランはこの様な古い石造りの建物に入るのは初めてでは無かった。生家がガエフの城であるアランにとってこの様な大広間はよく目にしものだった。驚いたのは、壁には装飾が全くなく、また家具らしい物が何も置いていず、廃墟の様に見える事だった。その有様に興味を引かれて周囲を見渡した。天井が高い大広間の壁にはいくつもの燭台が吊してある。一つだけ仄かに青い光を出す大きな燭台があった。良く見ると中に鳥らしいものが見える。

 シンディがアランに話しかけてきた。

「あれはピーちゃんの巣箱よ。ぴぃ~!」

 その子が呼ぶとその青い揺らめきの中から小鳥が飛んできて、差し出した女の子の手にとまった。

「ピーちゃんはケルバライト様が飼ってらっしゃる小鳥なのよ。」

 シンディがその手を軽く振ると、小鳥は青い巣箱へ戻っていった。不思議そうに巣箱を見上げているアランにシンディがいった。

「あれは魔法の巣箱なの。ケルバライト様がお作りになったのよ。」

 あの様な巣箱は、ガエフでは見た事が無かった。しかし、魔術ならば納得できる。魔術師が何をどの様にするのか、兵士のアランが考えてもムダな事がと思っていたからだ。

「どなたかな?」

 中央の石段からしわがれた声が聞こえた。

 アランは兵士の正式な敬礼を行ってから言った。

「私は、金塊馬車をギロの町まで運んだ警備隊のアランです。ケルバライト様にお会いしたいのですが、ここで帰りをお待ちしてもよろしいでしょうか?」

「ケルバライト殿はおられない。いつ戻るか判らないので、宿へ引き取ってはどうかな。明日にでもケルバライト殿が戻ったら宿へ連絡しよう。」

「宿はどこですの?」

 エレナがアランに聞いた。

「まだ決まっていません。恐縮ですが、ここで私の軍装をお預かりできますか?」

「あら、ではここへお泊まりになりません?」

 アランがエレナを見ていった。

「レグルス様のお許しをいただかないと。」

「アラン、この塔の事はエレナに任せている。エレナが良いというなら泊まっていきなさい。その方がケルバライト殿に会いやすいだろう。では、細かい事は食事の時に聞こう。」 

 レグルスは階段を上っていった。


「こちらへどうぞ。」

 エレナはアランを二階へ案内した。階段を上って右側は窓が開いていて明るかったが、左側は窓が閉め切られて薄暗く、燭台は灯っていなかった。

「この塔では、薄暗い所は魔術師様の場所なので、立ち入らない様に言われています。」

「判った。しかし、立ち入り禁止なら歩哨を立てるとか、鎖で封印するとかはしていないのか?」

「この塔には約束を破る様な人は居ません。それに、ここには兵隊さんがいませんもの。」

 ガエフにある魔術師の館では兵士の領域と魔術師の領域は壁で明確に仕切られ、出入り口には歩哨が立っている。しかし、この塔ではその様なことを全く行っていない。賊が襲ってこないのだろうか?

「警備はしていないのか?」

 アランはエレナに聞いた。

「ここを襲っても何もありませんよ。見た通りの廃墟ですから。」

 しかし、数人が暮らしているのだ。それに、有名な魔術師長レグルスがいる。兵士仲間でも名前だけは知っている魔術師レグルスが、この様に質素であるとは思っていなかった。それに女性や子供もいる。夜が怖くないのだろうか?とアランは思った。

 その心が通じたのか、エレナが言った。

「夜になると若者が二人町から戻ってきます。それに恐ろしい番犬が二匹もいるんですもの。襲ってきた賊が無事に帰れるとは思いませんわ。」

 エレナは兵士用の部屋の戸をあけた。

「ここは、昨日そちらの若い兵隊さんが泊まった部屋です。こちらでお休み下さい。空き部屋なので、いつまでお泊まりでもよろしいですよ。」

「ありがとう。エレナ」

「お食事は三階の食堂でします。場所はその時案内します。お出かけでしたら、食事の間に合う様、日が暮れるまでにお戻りくださいね。」

 そう言ってエレナが去った。

 部屋の中にはベッドが四個あり、壁には剣やスピアを吊すフックや、鎧を置くための棚が付いていた。どうやら兵士用の部屋らしい。空き部屋と言っていたが、きれいに掃除されていた。

 アランは平民服に着替えて、大剣だけは背中につけて外出する事にした。その剣は一介の兵士が持つには高価な、柄に家紋が彫り込まれた立派なものだった。この剣は、軍の支給品などではなく、大金をはたいて特注した鋼の大剣だった。これで兵士だと判らないだろう。平民としてギロの町を散策してみようと思ったのだ。

 ギロの歩哨兵はアランの顔を覚えていて、軍装をしていなくても黙礼だけで通してくれた。以前、一日だけギロの町を見て歩いた。そのときは軍の鎧を着たままで、急いでもいたので、このように町並みをゆっくり見ながら歩く余裕は無かった。二階建て、三階建ての建物がある町中を海岸に向かって歩く。建物の隙間の細い路地にはゴミが溜まっているようで、清潔な町とは言いがたかった。ガエフの町では町民の当番制なのか、週に一度道路や建物の周囲を清掃していたが、ギロの町ではそういった風習はなさそうだった。


 急に視界が広がり、港へ出た。

 港の右側には大きい倉庫が建ち並んでおり、多くの人や荷馬車が行き来していたが、左側は平屋の小さな建物しかなく、海には、二、三人乗りの小さな漁船が肩を寄せ合っていた。

 港正面の沖には大きなガレー船が停泊していた。ギロの港町に大きな船が停泊している事は知っていたが、魔術師が所有する船なので、その目的や行き先を兵士たちは聞かされていなかった。


 アランが二時間ほど町を散策すると日が陰りだしたので、ガサの町へ帰る事にした。


 ジーナはまだ陽が真上にある時間にタリナの宿へ帰った。

 タリナの宿は三階建てになっていて、一階が居酒屋とタリナの居室、二階と三階が宿になっていた。二階への入口は食堂奥の階段から出入りし、三階の部屋は居酒屋入口の隣に作られた戸から階段を上って行き来する様にできていた。

 居酒屋はタリナと調理人の夫、住み込みのエマの三人で切り盛りしていた。

「ただいま」

 ジーナは調理場で準備をしていたタリナに声をかけた。

「おかえり。おなかはすいてないかい?なにか作ろうか?」

 タリナがジーナに声を返した。

「タリナおばさんありがとう。食べてきたからいいわ」

 ジーナが数日部屋を空けてもタリナは心配しなかった。よくある事だったからだ。

 タリナは、ジーナが魔術師の塔で手伝いをしている事を知って居たため、塔でも寝泊まりしていると思っていた。もちろんその通りなのだが、ジーナが魔術師ケルバライトとして塔に出入りしている事は知らなかった。これはジーナ意外には、レグルスも含めた誰も知らない事だったし、知られてはならない事でもあった。

 部屋に入ったジーナは部屋の窓を全開にしてから、旅で汚れた服を抱えて宿の裏にある井戸端で洗濯を始めた。宿の住人やエマ達は早朝に洗濯を終えるのでジーナ一人だった。安心してジーナが来ていた男性向けの旅衣裳を洗濯できた。しかし、ジーナが男ものの衣裳を着る姿はよく見られていたので、ジーナが心配するほど気を使う必要がなかったのだが本人は気にしていた。

 

 またいつ泊まりがけで出かけるか判らないと思ったジーナは洗濯物を部屋に干した。

 陽はまだ高かった。窓から気持ち良い冷気が入ってくる。ジーナがはしご代わりにしている外の巨木は、葉をすっかり落としていた。夕食にはまだ早いと思ったジーナはシーツにくるまってうたた寝をした。

 どのくらい時がたっただろうか。ノックの音で目が覚めた。外は暗くなり始めていた。気配を探る。部屋の外にいるのはシンディとバウのようだ。シンディがこの宿へ来るのは珍しい事だった。ジーナは窓を閉めてから戸を開けた。バウはシンディのガードをしているつもりなのだろう。シンディに寄り添っている。

「シンディ、どうしたの?ここへ来るなんて珍しいわね。」

「レグルス様が、お客様が来たから、ケルバライト様をお呼びして欲しいんだって。」

 ジーナはケルバライトとの一人二役だった。迷ったが、会ってない事にした。

「あら、今日はお会いしていないわよ。どなたが来たのかしら。」

「アランって言ってたわ。兵士よ。」

 昼、魔術師の塔の近くで別れたのだが、急ぎの用だろうか。会った方が良さそうだ。

「ギロの町にいらっしゃるかも知れないから、探してみるわ。レグルス様にそうお伝えしてくれる?」

「うん。」

 シンディがバウを従えて宿を出るのを確認してからジーナは慌てて着替えを始めた。

『さあいそぐわよ』

『ジーナ、女の子がそんな黒っぽい服を着てどうするんだ』

『見つからないようにシンディより先に塔へ着くのよ。判ってるくせに』

 不機嫌にケルバライトの問いにこたながら、窓をあけて巨木の枝を伝って外に出ると、木々の陰を選んで走り出した。


 アランはギロの町から戻り、塔の前で剣技の鍛錬をしていた。陽が暮れてきた。

 鍛錬も終盤にさしかかった。大剣を大きく横へ振り、体を回した。と、目の前に少女が立っていた。シンディだ。アランは慌てて剣の動きを止めた。その子が近づく事に全く気づかなかった。

「シンディ、だめじゃないか。剣に近づいては危険だぞ。危うく切るところだったぞ。」

「アラン。大丈夫よ。ジーナ姉さんの剣で慣れているから。エレナがお食事だからお呼びしなさいっていってたの。早くきてね。」

 アランの剣技に全く動じなかったシンディは塔へ入っていった。シンディが魔力を持っていて、また暇な時にジーナから剣技、といっても躱す技だったが、を習っている事を知らないアランにとって驚きだった。

 二階の部屋へ戻って汗を拭いていると、ドアがノックされ、シンディが顔を覗かせた。

「アラン、食堂はこっちよ。」

 シンディは二階にある大食堂を通り過ぎ、階段を上っていく。

「食堂はここじゃないのか?」

「三階にもあるの。みんな待ってるわ。」

 元気なシンディは手すりのない石段を駆け上がっていく。

 食堂にはいると皆席についていた。魔術師長レグルスの隣にはケルバライトが座っていた。アランの知らない少年二人、エレナとシンディ、老人がいた。レグルスは近くのあいた席にアランを招いた。テーブルには暖かい料理が並んでいる。

 ケルバライト姿のジーナが低く聞き取りにくい声でいった。

「このかたはガエフの警備班長、アラン殿だ。」

 その瞳が緑色である事にアランは気づいた。昼間街道で戦っている時には気づかなかった。ガエフであった時にもそう思わなかったのだが、食堂が薄暗いせいなのか、はっきりした緑色のきれいな瞳だった。

 アランはこのようにきれいな緑色の瞳を持つ人を知らなかった。

「レグルス様、金塊馬車の警護でギロの港町にきたアランです。少しの間、この塔へおじゃまいたします。」

 アランはレグルスを見て挨拶した。

「早くお食事にしましょう。」

 待ちきれないのか、シンディが言う。エレナがそれをたしなめた。

「では食事にしょう。詳しい事はそのあとだ。」

 食事が始まった。

「フーゴ、ハリーたち最近元気になってきたね。」

 その会話に出て来たハリーという名に、思わずアランは食事を中断して少年二人を見た。フーゴが会話を続ている。

「ああ、エレナのお弁当のおかげだってフロルもハリーも言っていたよ。何日か前はあんなに痩せていたのにね。エレナにありがとうっていっておいてねっていわれた。」

「あら、そうなの。そんなに喜んで貰えるなら、明日も頑張ってお弁当つくらないと行けないわね。」

「ハンス、私の事は言ってなかったの?」

 シンディがハンスに言った。

「だってお弁当作ってくれるののはエレナだぜ。」

「私だって皮むきとか手伝ってるのよ。」

 シンディがムキになって言った。

「シンディがじゃましなければもっと美味しくなったかもしれないよ。」

 ハンスはそう言ってシンディにフォークを向けた。

 その時、食事用のナイフをシンディが投げた。ハンスは素早く空いていた木の皿で受ける。ナイフは皿の中央に命中している。

 アランは二人の顔を交互に見た。どうもここの子供達は物騒でいけない。今のナイフだって躱しそこなっていれば確実に顔を怪我したに違いない。

「アラン殿、心配しないでほしい。いつもの事なのでね。」

 レグルスが言った。アランが周囲を見回すと、確かに心配している物は誰もいなかった。

 シンディは本気で怒っているようだが、ハンスは笑っている。どうやら子供のシンディをからかっているだけの様だ。

「二人ともケンカは止めて食事をしてちょうだい。片付かないわ。」

 エレナがそういうと、シンディとハンスは温和しくなった。

「ハンス、今言っていたハリーとはどんな少年なんだ?」

 アランは、探している子供とおなじ名前のハリーに興味を引かれたのだ。

「足の悪い周旋屋の親方の所にいる子だよ。」

「家族とかはいないのか?」

「ダルコの町外れにお姉さんがいるっていってた。」

「ハリーは騙されたんだっていってた。三年契約の筈が、あとで契約書を見たら十三年になっていたんだって。」

 フーゴが付け足した。

「その契約書はこれではないのか?」

 アランはミラの母親から預かってきた契約書を懐からだして皆に見せた。

「ちょっとそれを見せてくれ」

 レグルスはアランから契約書を渡してもらった。

 しばらく見つめていたレグルスは、

「ちょっと待っていて欲しい」

 そう言うと契約書を手にしたまま席をたった。

「アラン様、その契約書はハリーのもですか?」

 フーゴが質問する。

「話を聞くとどうやらそうらしいな。姉の名はミラといっていなかったか?」

「そうです。フロルという子もおなじように騙されて監禁されているんです。」

「そうね。契約書があるかぎり、逃げてもすぐ連れ戻されてしまうものね。」

 エレナは静かにそう付け足した。


「そのハリーは何処に暮らしているのだ?」

「魔術師の館を北に歩いた所にあるよ。平屋の廃屋みたいな倉庫だから判ると思うな。」

 ハンスが答えた。

「ハンスはそこへいった事があるのか?」

 ジーナは低い声で聞いた。

「今日もそこまで送ってきたよ。」

 バウに頼めば臭いで場所を特定できるとジーナは思った。


 レグルスが戻ってきた。

「これが元の姿だと思う。」

 レグルスはそう言って契約書を開くとそこには確かに“三年”と書いてあり、先ほどまであった“十三年”という文字は消えていた。


 ケルバライト姿のジーナには、その契約書からは魔力を感じる事は出来なかった。レグルスはどの様な技をつかったのだろうか。

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