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「大好きだった花売りのNPCを利用する事にした」  作者: ひとみんみん


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「さすがクアトくん、知らなかった。すごいなぁ~」

「クアトくんっ……」


 ベリーさんに一生懸命ダンスを教えているクアトくんがとっても可愛かった。

 美人なクアトくんがダンスをぎこちなくダンスを踊ってるのは何回見ても良い。


 ただ、その後の分身技(?)にはすごくびっくりした。

 ベリーさんがスキルを発動すると女の人が5人現れたのだ。

『仲間、ない』と言って泣いていたベリーさんに一気に5人も仲間が増えた。

 ベリーさんはさすがに無表情というわけもなく、ぽかんとして首を傾げたままとなっている。


「ま、まあいいや。とりあえず人で増えたわけだから。言ったかな、ベリーちゃんの能力は支援・回復魔法を使えるうえに、弾が無限の魔法銃を撃てる。銃は連射はできない。回復魔法がありがたいよね。じゃ、手順の確認しようよ、ね?」


 と言ってクアトくんが手をパンパンと叩いた。


 今、さらっと言ったけれど、ベリーさんは結構色々な事ができるのではないだろうか。

 もしかしたら私より……。


 リゾッタと魔女、ベリーさんが首をかしげながらも動き出す。

 バックダンサー(?)の1~5までの人たちも、


「はーい!」


 と言ってクアトくんの周りに集まった。

 私たちは船の甲板上でクアトくんを囲んだ。


「あそこの船の舵の前に立って、船を動かすを選択すると自動的に船が動き出すんだ。それで、決まったルート上を船が動くわけなんだけど、道中に海のモンスターが襲ってくる。まず、トビウオが大量に飛んでくるから、フローリアちゃんがタイミングを見計らってトビウオモンスター引き付けててから『絶対花売り』を発動してほしい」

「分かったわ」


 クアトくんの本よりも詳しい説明に頷く。


「なかなか難しいのはトビウオモンスターは結構ランダムに飛んでくるから、『絶対花売り』の発動タイミングが合わなくて、ダメージ受けちゃう場合もあると思うんだ。トビウオモンスターは飛んでくる直前まで海の中にいるから画面上とカウントされないんだと思う」

「そこは自分と魔女ちゃんでフォローするよ☆」


 足長大道芸によってリゾッタがだいぶ上の目線から(物理的に)ウインクをした。


「まかせなさい」


 魔女さんが胸をはる。


 二人とも『画面上』というよく分からない単語はスルーしているようだ。

 私にもよく分からないけど、なんとなく見えない位置にいるやつには私のスキルは適用されないみたいな感じなのだろうか。


「そうだね、僕も剣士の範囲技で攻撃できるようにするから。あ、せっちゃんの魔法とリゾッタの投げナイフは、海の上でモンスター仕留めちゃうとドロップ品と投げナイフが海に落ちて回収できないから気を付けて。フローリアちゃんと僕の片手剣は大丈夫だね」

「そうね、クアトくんと私は腕の届く範囲しか攻撃できないから」


「そうそう、1~5のバックダンサーズもフォローお願いできるかな、魔法銃打てるでしょ? それぞれ属性の弾が」

「はーい!」


 バックダンサーズの人たちも元気よく返事をした。

 それぞれ、赤、青、緑、黄色、黒と色の違う魔法銃を持っている。


 ベリーさんもなんとなく魔法銃を取り出して首をかしげていた。

 ベリーさんの魔法銃は5色の色がマーブルになった色をしている。


「ベリーちゃんはね、支援魔法をお願いしたい。トビウオ系モンスターなら、バックダンサーズの5分の一になった攻撃力でも倒せるから。ベリーちゃんは、動きが速くなるクイックの魔法をパーティー全体にかけてほしいのと、攻撃力増加の魔法と、トビウオに当たってしまってケガした人に軽い回復魔法。大丈夫かな?」

「クアト氏、クズ。我、いい」


 ベリーさんは銃をとりあえずしまってなんども頷いている。


「わ、わかってくれたみたいで良かったよ」


 クアトくんはまた自然な流れで罵倒されたことに少し顔を引きつらせていたけれど、笑顔で頷いていた。


「トビウオ系モンスターを倒していると、航海中に何回か中ボス? と遭遇する。何回だったかは覚えてないけれど」

「7回って本には書いてあるわ」


 この前、銀貨5枚で買ったダンジョンの指南本を思い出して私は答えた。


「さすがはフローリアちゃんだね」

「そんな……」


 私はクアトくんの賛辞に顔が暑くなる。


「それで、中ボスとトビウオ系モンスターを乗り越えると、ボスが出てくる。でかい女人魚のボスモンスターなんだけれど。魅了の魔法を使ってくるからやっか……いだ……よね? あれ? リゾッタはそういう魔法にかからないから良いとして、魅了にかかるの男の僕だけだね……あは……」

「クアト氏、クズ。支援?」

「あはは……そうだねレジスト唱えてもらおうかな」


 頬をポリポリとかくクアトくんに、ベリーさんが首をかしげる。


 今、絶対クアトくん、横目で私を伺うようにチラッと見た。


 ……仕方ないのよね。きっと男の人ならだれでもかかる魔法なんだわ……『魅了』って。

結構説明回でしたけど、読んで下さってありがとうございました。

もし良かったら評価やいいねをよろしくお願いします。

また、私の他の小説も読んでいただけたら嬉しいです。

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