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「大好きだった花売りのNPCを利用する事にした」  作者: ひとみんみん


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「覚悟はしてたけど、やっぱり僕はヒモでクズだし『踊り子』を仲間にするのがめちゃくちゃ面倒くさい」

「待て、我、思う。男子よ、貴様、クズ」


 そんな声が後ろから聞こえて、僕は笑顔でゆっくりと振り返った。

『踊り子のベリー』が僕に真顔を向けている。

 間違いなく「クズ」という暴言は僕に言ったものだ。


 そう、これなのだ。


 なぜ、ベリーがこんな片言で暴言を放つのか。

『踊り子のベリー』はダンジョンカジノでずっと踊り子しかしてないから、言葉が不自由という設定なのだ。

 それに加えて、カジノで負けた客の暴言を覚えてしまっている、という設定だ。

 なかなかゲームのシナリオライターは病んでいるのではないだろうか。


 それでもベリーはなかなか魅力的なNPCだ。

 支援・回復魔法を使えるうえに、弾が無限の魔法銃。

 固有スキルもボス戦や海のステージで役に立つ。


 ……あれ? そういえば、魔女のせっちゃんの固有スキルはなんだっただろう。

 仲間にしたことないから全然覚えてないし、固有スキルも通常のオンラインゲームプレイをしていたらあまり役に立たなかったのだろうか……とにかく覚えてない。

 タイムダンジョンの魔女だし、何か時間に関することだったのだろうか?


 まあ、いいや。

 今はベリーだ。

 1万円課金した上に暴言三昧を受け流してスカウトし続けなくてはならない。

 うん、やっぱゲーム「リリスゲート」の開発陣病んでるな。


「クズでごめんね。ベリーちゃん、僕はクアトだ。突然だけど君に仲間になって欲しい。一緒に魔王を倒してほしいんだ」

「何?」


 ベリーが真顔で首をかしげる。

 うわー、ゲームの再現性高い。


「なるほど、クアトくんが言ってた助っ人って踊り子さんのことだったのね」

「そうなんだよ。なかなかなキャラだけど絶対次の海のステージで役に立つし、魔王戦でも役に立つから」


 魔導椅子に乗ったフローリアちゃんが僕の隣に来て頷いた。

 大事そうに左手の薬指にはまる陽光の指輪を撫でている。良かった。


「クアト氏、クズ。我、踊る。仲間、ない」


 ベリーが、ゲームで言ってたセリフ通りの反応を返してくる。


 うーん、確かに僕はフローリアちゃんを利用するクズだけど、フローリアちゃんの前で二回も「クズ」って言われるとそれはそれでちょっと……。

 やっぱりほかの固定職業の「魔法使い」や「僧侶」とかを仲間にしたほうが良かったのだろうか。


「うん! 良いと思う! 私、ベリーさん好き。仲間になってくれたら嬉しいわね」


 ……フローリアちゃんが手を叩いて喜んでいる。

 うん、まあ、さっきの反応見たらそうだよね。

 フローリアちゃんの中でベリーの暴言ってどうなってるんだろう。


 フローリアちゃんは早速ベリーに自己紹介して何やらお喋りを開始していた。

 ……そっか、ゲームの世界の中ではNPC同士仲良くなることもあるんだなぁ。

一応、作者は現時点までクアトが、ペラペラの性格でヘイト溜まりそうだし、ヒロインも何か現実を見てそうで見てないのは分かっています。物語の中で解決できるとこまで書きたいです。


読んで下さってありがとうございました。

もし良かったら評価やいいねをよろしくお願いします。

また、私の他の小説も読んでいただけたら嬉しいです。

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