いじめられっ子な白髪少年
どうも白蓮です!
この作品は作者の処女作なので、長い目で見てもらえると嬉しいです!
ここは灯原高校の教室の中、複数の男達が1人の
白髪の少年に殴る蹴るの暴行を繰り返していた。
苛めである。あるグループは写真や動画を撮って
笑っていて、あるグループはそんな事も気にもせずに仲良く笑って喋ってたりする。
誰も彼を助けようとしなかった。
それもそうだろう…苛めというものは止めがたい
もので、皆、自分を守って生きていくので
精一杯なのだ。彼はそれが分かっていた。
だから無駄に抵抗をせずに「イジメ」が終わるの
を待つのだ。誰も巻き込ませないように。
少年の名前は雪白燐。凛々しい系の隠れイケメンだが、性格は臆病で心優しい少年だ。だが彼は1つだけ皆と違っているところがあった。燐は皆が黒髪なのと違い、綺麗なほど透き通った白い髪をしていた。それが彼が苛められる原因だった。彼の両親ですらも彼の白い髪を嫌い軽蔑していた。が、唯一燐の髪を好きと言ってくれた人がいた。彼の祖父だった。
燐の祖父は優しかった。忌み子や穢れと言われていた彼に優しくしてくれた唯一の人だった。そんな祖父も去年寿命で亡くなり、天涯孤独の存在となった彼の味方は誰一人いなかったはずだった。
バンッ!!とドアが開く音がする。
どうやら彼が助けに来てくれたらしい。
「おいっ!お前ら!何してる!」
黒髪のイケメンが燐を苛めている主犯グループに怒鳴ると、主犯グループは燐を苛めるのをやめて何処かへ行った。
すると、黒髪のイケメンの後ろから、ゆるふわ系
美少女が出てくると、今にも泣きだしそうな顔で燐を見つめていた。
「燐くん!大丈夫だった!?
何処か怪我はない?」
「大丈夫…いつもの事だからさ…」
燐はいつものように笑って答える。
が、心の底では泣きたいほど痛いのを我慢していた。
彼女はその我慢を見抜いていた。
「大丈夫じゃないよ!ほら!保健室に行こ!
その傷酷くなったら大変でしょ!」
彼女こと聖菜は燐の腕をとって意地でも保健室に連れていこうとしていた。不意に腕に触れる柔い感触に気を取られていると…
「燐くん!ねえ!ほんとに大丈夫?」
本気で心配されてしまった…
実は貴女の柔らかい胸の感触に気を取られてましたなんて言える訳もなく…燐は笑って誤魔化した。大丈夫だよと。
「俺も保健室に言った方がいいと思うぞ。
その怪我はいくらなんでも酷すぎる…
あいつら…」
不意に声をかけられて後ろを向くとさっき助けてくれた黒髪イケメン委員長こと啓介がいた。
彼は正義感が強く、こんな僕にでも優しくしてくれるいい人だ。と燐は思っている。
キーンコーンカーンコーン…
朝のチャイムが鳴ってしまった。
「あはは…朝のチャイム鳴っちゃったね…」
「そうだな、燐を保健室に連れていくのは
朝の会が終わってからにしよう。」
燐の苦笑い混じりの発言に啓介が乗っかる。
「むぅぅぅう…せっかく燐君と二人っきりに
なるチャンスだったのにー」
と少し御立腹の聖菜。それを見た啓介が吹き出し、燐もつられて笑い出す。どうやら、
一難去って平和な日常が帰ってきたらしい。
燐はいじめられっ子ですが、物語が進むにつれて
いじめられっ子ではなくなっていきます。
ので!応援よろしくお願いします!