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『大きな世界の樹の下で』  作者: 星乃湶
=新魔王誕生編=
61/322

第61話  ~アル振り返る~

すいません。

寝オチしながら更新したので、おかしな部分があるかもしれません。

なので、読み返して編集するかもです。

 

 拉致られた。。。

 なんでだ?魔界に来ることは分かる。今日中に戻らなくてはいけなかったから。


 だが、目が覚めて、有無を言わさず魔界へGOって。。。

 なくね?僕一応、”魔王”ってことで魔界へ戻るはずなんですけど。。。

 扱いが雑。。。


 いや。問題点はそこじゃないな。。。

 眠っている間に何があったか。。。だな。

 ホセの「諦めが肝心。」って言葉から察するに。。。察しがつかないな。。。


 まぁ。ジョージに”魔王”ってことはバレたな。自分で言っちゃたもんな~。

 ジルの事もあるし。。。お妃さまのこととか。。。。


 魔王城のバルコニーに到着し、部屋へ入るまでに高速で思考を巡らす。


「あはははは。そんなに心配しなくても大丈夫だよ。全部だから。」

 ジルの軽い言葉。。。。


「なに?全部って。。。何が?」

 何がどこまでだよ~?そして思考を読み取るなよ。


「アル。。。言うたやろ?諦めが肝心やって。。。お前が寝てる間に、かわいいスライムの友人の話で盛り上がっただけや。」

「だからさ。その盛り上がった話は。。。。」


「そやから、一人一人、アルに出会ってから今までを洗いざらい話をしたってことやな。思い出話に花は咲くわな。」


「それ。。。。思い出話じゃなくて、僕についての諸々を擦り合わせただけだよね?」

「そうとも言うな。ま。気にせんが一番や。」


「ここにジョージもホセも一緒に付いてきてるってことは、僕が”魔王”になったことはバレバレですよね~。あとはどの辺まで話が進んだんでしょうか?」

 最早、ホセの言う通り諦めて腹を括ろう。


「アルちゃんが隠したい理由はわからないけれど。。。みんなアルちゃんを通じたお友達になったの。だから、何を話しても大丈夫でしょう?」

 シエイラが持論を展開するが、イミガワカラナイ。。。

 友達だからこそ、”言わない”という事もあるだろう。。。


「それでね。私とダルガの事も話したのよ?あっ。そうだわ、ダルガは魔族名で、人間の時はアルフォンって名前だったのは、言いそびれてたわ。でも、今は関係ない話だったわ。思い付きで話してごめんなさいね。」

 シエイラが魔王ダルガに続き、アルフォンの話題までぶっこんできた。。

 なにゆえ今思い出す。。。永遠と忘れておけよ。。。ややこしくなるだろうが。。。


「え?アルフォンって。。。英雄アルフォンのことか?姿を消して、魔界へ行っていたのか。。。それならば、あの手帳の声は。。。」

「私よ?そう、ジョージさんはアルちゃんと一緒にいたのね。。」


 ジョージが唖然としてシエイラはサラッと答える。


 もう。。。随分いろいろとバレてしまったな。。。

「で、結局、僕に対して、何かあるのかな???僕はどうしたらいいのかな???」


「あはははは。アルは今までと何も変わらず。。だよ?”魔王”の立場は一応ね。魔界の混乱を避けるために必要らしいから。最低限のパフォーマンスをお願いするよ。あとは人間界の方も今まで通りで良いようだよ?」

「え?それだけ?」

 ジルは簡単な事といった感じで僕に話してくる。


「う~ん。それだけ。と聞かれると。。。みんな友達って事でいいかな?僕は君を気に入ったから、君の事を見守りながら、サポートしていくつもりなんだけど。。。他のみんなもその意見で一致したんだ。君に足りない事は、みんなそれぞれにサポートしてくれると思うよ?」


『もちろん!!』

 みんなが声を揃えて答えてくれる。


「そんな。。。有難いこと。。。それで迷惑でないのなら。。。僕は嬉しいけど。。。」

「そこは、素直に”ありがとう”でええやろ。」


「うん。ありがとう。みんな。よろしくお願いします!!」

 ペコリと頭を下げ、心からお礼を言った。



「そうそう。それとね。君に一応聞いておきたいんだけど。アルは自分の力について、何か気付く事は無いかい?」

 ジルがまた質問をしてきた。


「何かって。。。。何?」


「例えばさ、僕の目から見ても、力を隠しているようには見えないんだ。そうなると、君のレベルで”聖”と”魔”の力を保有できるはずがない。一般的にはね。それが、”魔王の力”まで保持している。これは奇跡以上に稀有なことなんだ。それができる特殊スキルを持ってるとか、何かないかい?」


「”特殊スキル”って。持ってたとして、本人が気づかない事ってあるの?」

「それは無いだろうな。。。もし普段気付かなくても、発動した時点で気付くよ。ということは、そういうものは心当たりがないのかな?」


「うん。特には無いんじゃないかな?でも、アイテムならたくさん持ってるよ?《世界樹の葉》はなくなったけど、《世界樹の雫》とか宝王玉オーブとか、オリハルコンの懐中時計とかさ。」


「それは、後から受け取ったのだろう?生まれたときから持っているもの。だよ?」

「うーん。思いつかないかな。。。」


 僕も考えたことがある。自分でも、不思議だったから。

 でもその時も思い当たる節はなかった。


「ねぇ。アル?そもそも君は一体、何歳なのかな?」


 またしてもジルが変な質問をする。

 何歳って。。。そう言われると、スライムになったのはつい最近だし、『サクラ』の年齢だと、17歳。。。どちらで答えても変だな。

 どういう意図で質問してるかも分からない。


「・・・・・・。」

 言い淀んでしまう。


「僕はね、こんな仮説を立ててみたんだけど。。。。」


 ジルはジョージ達と話をしたという、持論を聞かせてくれた。


 なかなか良い線いっているが、少しズレた。

 まぁ。僕としては、真相に行き当たらないでくれた方が助かったのだが。。。


 だが、そうか。。。問題が山積している。


 僕=サクラ。。。これは間違いがない。

 ジルの仮説の様な、魂の残渣でないことは確かだ。

 どうして。と言われると難しいが、ジルが言った”モンスターは自分の種族が本能で分かる”という原理と同じだろう。

 


 一つは《世界樹の精》をどうするのか。。。


 一つは《魔王》はいつまで必要なのか。。。


 一つは僕の身体に何があるのか。。。


 そして最後の一つは、僕はサクラに戻れるのか。。。



 問題としては、大まかにこの辺りだろう。


 

 そして気付いた。

 『サクラ』の記憶。。。


 幼い時の記憶がない。。。飛び飛びではなく、一切ないのだ。

 親兄弟は無く、天涯孤独の身の上。。。


 10才を過ぎた辺りで、旅に出た。

 その時の目的も、もう思い出せないが。。。


 そして、大した力を持った記憶もないが、なんだかんだ7つの大陸と7つの海を渡った。

 よく生きていたものだと、我ながら思う。


 知識はなんで得たのかも忘れたが、結構あった方だ。


 食い意地が張っていたので、食べ歩きが趣味のようなものだった。

 各地に行っては、美味しい物を見つけて食べた。


 そう言えば、友達って。。。一人もいなかったな。

 ま、旅しかしていないからかな。


 スライムになって良かったのは、誰とでもすぐに友達になれた事かもしれないな。

 みんな、会ったばかりのその日のうちに、仲良くなったな。

 ホセも、ジョージも魔王もお妃も。その他の人たちも、みんな仲良くしてくれた。

 それは、本当に嬉しかった。


 スライムになってからの変化といえば、友人が出来易くなったことと、激レアアイテムにめちゃくちゃ縁があったことだろう。。。


 僕が手に入れた、アイテムの数々はどれも、激レアで、一生に一度の巡り会いすらできないものばかりだったのだ。

 そして困ったことに、オリハルコンなど、武器を使わない(使えない)、僕ではまったく意味がないし、

 かといって、誰かにあげる。。。訳にもいかない。


 この先、要らないアイテムはどうしようかな。。。

 アイテムの件は、また考えればいいな。



 さて、僕は僕自身に仮説とはいかないが、もう一度、自分について考えてみよう。


 僕=サクラ。


 牙熊ファングベアに襲われたときの記憶はまばらだ。写真のように、場面場面が飛び飛びで蘇る。

 きっとテンパってしまったからだろう。


 熊を見つけ、一瞬固まる。そして見つからないようにそっと後ずさりをするも、あっさり見つかり、牙と爪で襲いかかられた。


 数メートル吹き飛ばされた。。。。

 今思えば、ここまでが、『サクラ』だろう。


 何とか立ち上がり、逃げる。

 もう、スライムとなっていただろうが、テンパっていたし、大怪我していたと思ってた。。。

 実際はどうだったのだろう。


 意識朦朧としながら、あと一歩と進み、種を食べた。

 この”種”が後に《世界樹の実》であったことが判明した。


 この”種”の件を含めると、”聖”の力のアイテムは、もう一個持っていたことになるな。

 役に立つかどうかも分からないアイテムだが。。。


 思えば、ここから、激レアアイテム入手ゾーンへと突入したな。。。


 友達もアイテムも、人間の時には持っていなかったものをどんどんと入手した。

 魔王など、知り合いにもなりたくなかったが、今思えば、仲良くなれて良かったのだ。


 

 ホセがいなければ、スライムになったことを気付くことはなかっただろう。

 ジョージに出会わなければ、『サクラ』の身体はどうなったことだろう。

 魔王がいなければ、古代竜封印解除の問題の際に、何もすることができなかっただろう。

 そして、古代竜がいなければ、ゲイルの妹、サラを助ける事はできなかっただろう。


 出会いが全て、良い方向へと向かってくれたのは僥倖だった。



 やはり、何度思い返してみても、僕が特殊スキルを生まれながらに持つ要素が見あたらない。

 まぁいいか。

 ”聖”も”魔”も。。。名前が違うだけで、魔界も人間界も大差なく、出会った人たちは、みんないい人だと思うから。


(考えるのが苦手なのに、考えても答えなんか見つからないよな。。。)

 山積みの問題も、きっと今まで通り、何とかなっていくのだろうから。。。



 僕は考えるのをいつも通り、一旦放棄することにした。

 

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