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プロローグ
『付き合う』
中学の頃はこの意味がわからなかった
意味は理解していた
だけど、両想いになったあとってなにがあるの?って思ってた
だって
私は人を好きでいることだけでいっばいいっばいでその先なんて考えられなかったからだ
私にも好きな人がいた
でも人一倍チキンで笑ってごまかすことが得意な私はその気持ちを胸の奥底にしまったまま中学を卒業した
彼とはずっと同じクラスでよくバカやっていて、私のことは男勝りな友達としてみていたんだろうと思う
そして私は都内の女子校へ行き、彼は地元栃木の私立高校へ進学した
もう、忘れなきゃな
そう、思っていた