幼少期 麺つゆ
ちょっと気になるのが前の領主、一体どこに行ったんだろう?気になったのでセバスチャンに聞いて見る事にした。
「セバスチャン、前の領主はどこに行ったの?」
「前の領主様はこの領地の右側の村で村長をしていらっしゃいます、引っ越す際に何人かの使用人を連れて行きましたが、私とメイド3人は残りました」
「そうだったんだ、答えてくれてありがとう、セバスチャン」
「いえいえ」
突っ込んだ質問にセバスチャンは素直に答えてくれた。
するとカレンが米の仕込みが終わったのか、僕達の所まで来た。
「仕込み終わりました、アレックスおぼっちゃま、後は何をすれば良いのでしょうか」
「後は僕の真似をして料理を作ってくれれば良いよ、ちなみに今日はカツ丼を作るよ」
「カツ丼ですか?わかりました」
僕はお米の仕込みが終わったカレンに、僕の真似をして料理をしてと、鼻の穴を広げながら言う。
鼻の穴を広げながら言った方が、なんだか幼児っぽいでしょ?
「まずは麺つゆを作るよ、しょうゆ180mlとみりん180ml、カツオブシ30g、昆布5gに水を900ml入れて作るんだけど、最初はカレンがやってみて覚えてね、まずは水を鍋に入れてね」
僕が言った言葉をカレンはメモ帳にメモしながら、早速鍋に水を測って入れた。
「今度は切った昆布を入れて、弱火で水が黄金色になるまで火をかけてね」
「はい、わかりました」
僕は黄金色になれと念じながら言った。
しばらくして。
「水が黄金色になって昆布の出汁が取れたから、昆布を箸で取り出してね」
「はい、わかりました」
僕はカレンに昆布を取り出す様に言うと、カレンは箸で昆布を取り出す。
ちなみに箸はカレンは最初は使えなかったけど、僕がカレンに箸の持ち方を教えた。
カレンが最初箸を使えなかったのは無理もない。
この世界では箸はあったのだけど、トットリカではあまり普及していないからだ。
当然だけど前世でも箸を使う国は、日本、中国、韓国、北朝鮮、台湾、シンガポール、ベトナム、タイ、カンボジア、モンゴルなど、東アジアの国が一般的らしい、箸を使わない国は最初はやはり箸に苦戦する様だ。
「今度はそこに醤油と味醂を入れて沸騰するまで待つんだ、沸騰したら火を止めてカツオブシを入れて箸で軽く沈めて弱火で5分まって網で濾して完成だよ」
「はい、わかりました」
こうして、麺つゆは完成した。
「ちなみに出来た麺つゆは、冷蔵庫に入れておくと5日は持つけど、捨てるのはもったいないから考えて使ってね」
「へぇ〜、そんなものしか持たないですか、わかりました、メモしておきます」
僕が言うとカレンは素直にメモをとってくれた。