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試験結果

今日も二話投稿します!

毎日19時頃投稿予定です。

後日。入学試験を終え、アトレイディス領の屋敷で過ごしていた俺に、帝立学園からの合否通知が届いた。


結論から言うと合格。


なのだが……


私室のドアが控えめにノックされた。開くと、メイドが恭しく差し出したのは、帝立学園の紋章が刻まれた真新しい封筒。その紋様の厳かさとは裏腹に、受け取った俺の心臓は奇妙な不協和音を奏でていた。窓の外では、陽光が降り注ぎ、庭園の緑が眩しいほどに生命力に満ちている。鳥のさえずりが聞こえる、平和で穏やかな昼下がり。しかし、その光景は、今から俺が目にするであろう現実に、どこかそぐわないような気がした。


「補欠合格……」


届いた通知には各試験結果が記載されており、内容を確認すると驚愕した。


実技試験:魔法実技0点・剣術100点 評価1/5


筆記試験:数学0点・歴史10点・魔法論理20点 評価1/5


家柄:アトレイディス辺境伯家 評価5/5


「……まじかよ」


どうしてこうなる?


剣術100点なら実技の評価は2か3はあってもいいのでは?


それより筆記試験はどういうことだ?!


数学は満点の自信があった。余裕があったので最後に見直しもしたが、間違いはなかったはずだ、0点なんてことは……


「あり得ない……」


目の前の数字が信じられず、何度も目を擦ったが、無情にも『0』という数字は変わらない。


それに歴史……。たしかに苦戦はしたが10点なんてことはないはず、あれだけ書いて部分点がもらえての10点? ……低すぎる。


魔法論理。この評価も理解できない。論理的かつ簡潔に論じた。俺の見立てでは満点をとってもおかしくない内容だった……。


そして最後の家柄という評価項目……これのおかげでギリギリ合格ということか……。


父に口添えをしてもらわなければ合格できていなかったということだ。


たしかにお願いはしたがここまで露骨に合否に関わって来るとは思ってなかった……。


魔法実技だけが不安だったから、保険的な意味で父の力を借りようとしていただけなのに……。


これではまるで不正入学だ……。


重苦しい沈黙が私室を満たした。窓から差し込む午後の柔らかな光も、今の俺にはまるで嘲笑っているかのようだ。ベッドサイドの机の上に広げられた通知書が、俺自身の無力さをこれほどまでに突きつけるとは。広大な屋敷のどこかで、召使いたちの賑やかな声が遠く聞こえる。彼らの日常の営みと、俺の胸に渦巻く深い絶望が、あまりに対照的に感じられた。


ある程度、自身の力で入学しようと思っていたのに。俺の力はこんなにも及んでいなかったとは思いもしなかった。


これが現実か……。やはり俺は落ちこぼれだったようだ……。

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