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帝国の使徒とならん  作者: 紙後 雷太
2/2

連行されました

 そうこうしてると、土手の海側から兵隊らしき褐色の軍服を着込んで銃を持った数名が近づいて

 

 「君達は何者かな?」腕章に憲兵と書いてあった。

 実が「皆福岡の者ですが、訳あってここにいます」と答えると


 「珍しい着物着てるね」

 「職業は何かな」


 「皆様々な職業に付いてます どうしてここに居るか分かりません」と大吾が答えた。


 結局密偵かもしれないから、詰所ではなく歩兵24連隊司令部に連行された。

 

 連隊司令塔に到着する会議室みたいな部屋に連れられ入った。30人は入りそうな部屋でしばらくして将校らしき人物と憲兵10名が俺たちをかこむように入ってきた。


 将校は山田大尉と名のり

 「珍しい格好で県庁近くの土手で何をしていた

日本人みたいだか君達は何者だ」

 俺は

 「未来から来たと思います これを見てください」とスマホを取り出し昨夜の同窓会での写真、動画を見せた。

 山田大尉は驚きながら、じっくり動画を見て

 「連隊長に報告や」と慌てて退室した。

 

 しばらくして高級そうな軍服姿の鼻下髭をたくわえた人物が入室して、スマホの写真、動画を確認して、その中から1枚の写真を指さすと

 「ここは どこや」

 それは俺が去年陽子と博多駅前のクリスマスフェアでのデート中の写真だった。


 「博多駅駅前でクリスマス行事での写真です 黄色と青のライトはイルミネーションです」

 仲間たちはデート写真をしましたニヤニヤした。

 「博多駅! 駅はこんな建物じゃない それにこのような派手な場所な高級そうな着物を来た若い男女たちは」

 とつぶやきながら


 「しばらく 君達を拘束する 空いた兵舎に男女分かれて入れろ」と部下に命令して退室した。


 午後は一人ずつ個室で名前、住所、年齢、出身地、経緯などを聴かれ部屋に戻された。その際身につけたスマホ、装飾品など小物は提出させられた。

 翌日の夕方 魚の煮物と惣菜と沢庵と麦めしの

醤油で煮込んだだけのおかずと麦めしを食べおわったら、師団長室らしき部屋に通された。

 俺たちは立ったままソファに掛ける3人と向かいあった。

 左端の人物を見て、俺は(頭山満?)なぜとおもった。

 頭山満は福岡の右翼結社の中心人物で近代思想史で見知った人物だった。そんな人物が連隊長室にいるとは思わなかった。

 真ん中の人物が第6師団長と名のり、左端の人物は第12旅団長と名乗った。

 俺が頭山翁を見つめ驚いたと感じた翁は

 「わしが誰か 知っとるようだな」


 「頭山満さんですよね」と答えると


 「やはり弘毅君に預けるか」と翁は隣の二人に問いかけた。


 「同意ですな」

 

 「そうですね」

と二人は答えた。

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