5 . 不可解な生き物、その名はロリ子
再び棗視点に戻ります。
時間的には、4話の続きです。
あーあ。
どうすっかな。ロリ子。
勢いで一緒に暮らそうと言ったとはいえ、俺まだ学生なんだよなぁ。
しかも高校3年生!受験の年!来年大学生!
親はほとんど家にいないとはいえ、ロリ子をほったらしておくのは気が引けるしな。
まあ、とりあえずロリ子にどうしたいか聞いてみるか。
******
結論:「iPad見て待ってるから大丈夫」
...は?
いやいや、何かいろいろぶっ飛んでんのに返答が普通すぎたわ。
一瞬、返答が普通すぎてビビったわ。
っていうか、どこでiPad知ったん?
逆にそれが気になるわ。
なになに?
なんでそこでビビるのかって?
いや、僕はね? ロリ子のことだからさ、
「じぶんのしょくしゅをちぎってあそんでるからだいじょうぶだよ」
とかさ、
「ぼくにかかわららないでよ。はなしかけてこないで。ぼくはだめなこなんだから。
おにいちゃんにとってじゃまならでていくし」
とか、そんな感じのことを言ってくるのかと思ったらさ、まさかの
「iPad見て待ってるから大丈夫」
だぞ?
僕の驚きを分かってくれたか。
ってかマジでどこでiPad知った?
誰かこの不可解な生き物について教えてくれ...。
まあ、良いや。
問題は解決した。
ってことで学校に行かないと!
今朝は色々とハプニングがありすぎてあっという間に時間が過ぎていったから、ろくに支度もしてねぇ。
ヤバい、急がねば。
杏哉に「遅い!」って怒られることはなんとしてでも回避せねば。
あいつ何故か無駄に勘が良いからな。何か勘ぐられたら困る。
とりあえずダッシュで杏哉のところまで行こう。
そして何も言われないことを祈ろうではないか。
そう思って、僕は急いで家を出ていった。
そう、そのときは思いもしなかったのだ。
ロリ子にiPadを渡したせいで、まさかあんなことになるなんて...。
キリを良くするために字数を短くしました。
すいません。