4 . 訳ありロリ子
ロリとの生活一日目。
まず、昨日の夜はロリ子にベットを貸してあげた。
そして僕は床に布団をひいて寝た。
大丈夫、さすがに不謹慎なことはしていないから。安心したまえ。
まだ理性のほうが勝っているからな。
けれどもこれだけは譲れない、この一つのことだけ言っておこう。
ロリ子の寝顔はとてつもなく可愛かった。
まるで天使のよう。
天使ってこういう子の事を言うんだって実感しました。
この世の産物。神から承った可愛さ。それこそまさに天使!
背中から天使の羽が生えているよ!
いや、実際は禍々しい触手が生えているんだけどね。
まあそれは置いておいて。
そこの君。
今さっき僕のことキモいと思っただろう。
キモくて上等!
僕にはロリ子さえいれば十分だ!
あと一応だけど杏哉!
まあ、そんなこんなで、今(朝)に至る。
だが、このロリ子(仮)。
そう。ヤバすぎた。
まあ、順を追って説明しよう。
まずは今日の朝ご飯のことだ。
朝ご飯を作ろうと思いロリ子に聞いたのだ。朝ご飯何が良い?と。
そしたら返答がまさかの、
「あさごはん?それならだいじょうぶ。じぶんのうでたべるから。
いつもそうしてたし。じぶんのうでってあんがいおいしいんだよ。」
「......。」
名前をロリ子に聞いたときは、
「なまえ?ぼくにはなまえなんてないよ。ぼくにはなまえがひつようないんだ。
そういわれた。」
「......。」
(なので僕は心の中で彼女のことをロリ子と呼ぶことにした)
年齢をロリ子に聞いたときは、
「ねんれい?ぼくなんさいだったけなあ。
ぼくはね、いちどしんでも、のこっているからだのはへんがちょっとでもあったらさいせいしちゃうから、しねないの。ぼく、ふじみなんだぁ。だからぼくがなんさいかはおぼえてないよ。
でも、からだはせいちょうしないし、ずっとねてたときもあったんだ。えへへ。」
「......。」
どこから来たのかをロリ子に聞いたときは、
「ぼくどこからきたっけなあ。さっきもいったけど、ぼくはけっこうむかしにここにきたんだ。おにいちゃんにあうまでずっとひとりであるいていたんだよ。
だから、もうわすれちゃったんだ。けど、ここじゃないもっととおいばしょからきたことだけはおぼえてるよ。だってここにくるまでにすっごくあるいたんだもん。」
「......。」
お分かりいただけただろうか。
そう。回答が人外すぎるのだ。
とりあえずまとめてみると、
①食事は自分の腕を食べるからいらない。
どこが欠損してもどうせ再生するから問題はない。
②ロリ子には名前がない。
誰かは知らないが名前は必要ないと言われた。だからロリ子には名前が無い。
③何があっても絶対に死ねない体(不死身)なので、死ぬことが出来ない。
そしてすでにロリ子は何回も死んでも死ねないという経験をしたことがある。
だから、自分が何歳なのかは覚えていない
④何回も人生をやり直しているので、記憶が薄れ、どこから来たのかは覚えていない。
ただ、とてつもなく遠い場所から来たということだけは覚えている。
うん。何かすごいね。
思いっきり訳ありだったわ。
正直予想を超えてた。
っていうか普通こういう生き物って異世界ファンタジーの特権じゃないの?
こんながちの地球に来ちゃって良いわけ?
はあ。これから先、どうなって行くのやら...
俺はこの先起こるであろう未来を悟り、深い溜め息を吐いた。