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日本国転生  作者: 北乃大空
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9話 日本国防軍VS韓国軍


2035年6月


 ついに韓国軍は、日本国対馬列島に向けて軍事侵攻を開始した。

 それも一切相手国に宣戦布告が無いまま、軍事行動を開始したのである。


 国際連合の結成以降は、国連加盟国間の戦争行為を禁止しているが、韓国は軍事政権樹立以降は、まだ国連未加盟の状態であった。

 しかし国連未加盟にもかかわらず、その国連に対し援助要請をする厚顔無恥で鉄面皮の側面を持つ国家といえた。


 その未加盟を盾に宣戦布告なき戦争に突入しても、何ら国連安全保障理事会に報告する義務も発生せず、他国に非難される筋合いも無いというのが、韓国側の論法であった。


 日本側は、韓国政府が第二次朝鮮戦争以前から友好国から注意すべき国家であると認識していたが、その認識が完全に敵対国に変わったのは、軍事政権が誕生した時であった。

 それ以来、日本国防軍は片時も目を離す事無く、韓国側の動きを逐次監視していた事は確かで、今回も事前に韓国軍の動きを掴んでいた。



 まず最初に動いたのは韓国海軍であったが、韓国製艦船がまとも動くことが出来ず、戦闘前から負けが決まっていると言っても過言ではなく、艦船の機械故障が連続発生し、戦闘以前の問題であった。


 日本国防海軍と空軍連携により、韓国海軍との戦闘は日本側の圧勝だった。

 韓国海軍のイージス艦、ミサイル艦、揚陸艦、潜水艦等々の艦船は全て韓国の港内か、または韓国沿岸から3海里以内に日本側のF-2による対艦攻撃で撃沈し、海の藻屑と消えた。

 日本側の艦船も若干の被害を受けたものの、2隻が小破程度の損害だった。



 また、今回の対馬海戦では、韓国軍は幼稚な戦術を取っていると思わざるを得なかった。

 第二次世界大戦以降、海戦を行う場合は、海空一体の三次元的な戦術を取るべきなのに、韓国空軍には艦対用攻撃機はF-15Kと対潜ヘリしか無かった。


 現在韓国内にある戦闘機、攻撃機の殆どは陸上攻撃用であったが、F-15Kが空対艦ミサイルを搭載することで、対馬近海に展開していた日本国防海軍の艦隊を攻撃出来ることから、韓国海軍の艦船の露払い役でF-15Kが50機先発していた。


 しかし、それらの行動は全て日本国防軍に筒抜けであり、それらの対抗機としてF-35JAの50機が迎撃に当たっていた。

 初めから勝負は決定していたとおりに、F-35JAの空戦能力を実戦で目の当たりにすることになり、F-15Kの50機全てが撃墜されていた。



 「クソ-!だからアメリカにF-35を早く売ってくれと言ったのダニ」


 韓国側がいくら悔しい思いをしても、嘘吐きや裏切り行為は、欧米人が一番嫌うことであり、いくらアメリカ側に売却を迫ってもアメリカ軍は軍事機密が中国側に漏れることを恐れていた。

 また、ブラックボックスまで分解する韓国側のリバースエンジニアリングを嫌って馬耳東風の姿勢を貫ぬき、F-35の売却を拒否していた。


 さらに韓国海軍には対潜哨戒ヘリがあるものの、配備数が12機しかなく、日本側の空母いずも改に搭載しているF-35Bの格好の的であった。


 海軍がほぼ全滅状態になった韓国は、結局ミサイル攻撃に頼らざるを得ないところであったが、この動きに対して日本側は先手を打っていた。


 日本が憲法改正時に米国側から戦略爆撃機B-1B 50機の武器供与された機体の内、10機を日本工場でアップグレード仕様としてB-1Rに改造を施されていた。


 韓国内の爆撃目標は、移動ミサイル車両と発射施設、軍事基地等であった。

 韓国海軍が日本側と交戦中の間に、密かに韓国内にB-1Rが10機が超低空侵攻し、爆撃機護衛のF-35JAが10機同行して、上空から爆撃の様子を見守っていた。



 その頃、韓国軍ミサイル部隊基地では


「フフフ、このミサイル達をチョッパリ連中にお見舞いしてやるニダ」


「司令官、レーダーに突然何かが映ったみたいです」


「何かとは何ダニ?」


「無数の、、、、、爆弾です。司令官、コチラに向かって来ます。アアア!」



 韓国内のミサイル基地及び移動ミサイル車両は、全て日本側の情報収集衛星に位置を把握され、その位置情報により全て爆撃により破壊された。


 元々、B-1Bはステルス機で開発された爆撃機ではなかったが、その機体形状によりレーダー反射断面積はB-1AでB-52の1/10以下、B-1Bだと1/50以下で、小型戦闘機並のステルス性を持っていた。


 そして元々音速機であったが、今回Rにアップグレード仕様となったため、M2.2の速度が出せ、しかも超低空音速飛行が出来るために地上レーダーでは感知することがほぼ困難であった。


「機長、全ミサイル関係の基地、車両を爆撃破壊完了しました!」


「了解、OSO(爆撃手)担当、お疲れ様。引き続き我々は空軍及び陸軍基地の爆撃に向かう予定だから」


「了解、機長。次は戦闘機が迎撃に来ますので、フライトを慎重に」


「了解、副長。ウチに優秀なDSO(防御システム操作員)担当がいるから」



 B-1R 10機は次々と韓国軍の軍事基地を破壊し、大半の基地を瓦礫に変えた頃、或る空軍基地が爆撃で破壊される直前に20数機のKF-16が爆撃機迎撃のため、滑走路を離陸した。

 しかし、B-1Rを撃墜するためにはM2.2以上出せるF-15が必要だが、先の対馬海戦で全て日本側のF-35Aに全て撃墜されていた。

 KF-16の最高速はM2.0で、B-1RのM2.2に追い付けるわけがなかった。

 オマケに上空には護衛のF-35Aが待ち構えていた。


「お!ようやく敵さんが迎撃に来たよ」


『こちら上空待機中の5エアー。敵機迎撃に向かう、どうぞ!』


『了解、こちらボンバー1。迎撃は待たれよ。当機のフレアとチャフ、それとアップグレードで取付けした対空ミサイルの実射テストを実施したいと思う。

 5エアー、了解か?どうぞ!』


『了解、敵機が手に余るならば我々で片付ける。どうぞ!』


『了解、半数位はコチラで迎撃してみる。残り半数を願う予定。どうぞ!』


『了解、健闘を祈る。以上、通信終了!』



 韓国空軍のKF-16は、B-1Rがわざと速度が遅くして迎撃態勢に入っていることに気付かずに懸命にB-1Rを追っていた。


「クソ-!ウリの基地をチョッパリの爆撃機が。絶対叩き落としてやるニダ」


「隊長、チョッパリの爆撃機が2機いますニダ」


「よし、お前は右の奴を、俺は左の奴をやるニダ」



 場面をB-1R機内へ


「DSO担当!ウチのを狙っている敵機はKF-16が4機だ。僚機も同数が尻に付いている。対応宜しく!」


「了解、機長。まず電子戦を開始します」


 DSO担当は様々な電子機器を操作して、敵機の狙いを外すための電子戦を開始したのであった。



 場面を韓国空軍のKF-16へ


「ウーン、上手くレーダーが働かないニダ。姿が遥か向こうにかすかに見える程度で、ロックオンが上手く出来ないニダ」


「隊長、レーダー頼らなくてもケンチョナヨ(大丈夫)です。適当に合わせて撃ちます。このAIM-120をお見舞いしてやるニダ。ファイアー!」


 KF-16の1機から2発のミサイルが発射されたが、B-1Rからチャフと同時にデコイが発射され、そのデコイにミサイル2発が追跡して見当違いの場所で爆発した。


「ウワー、馬鹿ミサイルダニ。もう一回試すニダ」


 そのKF-16からのミサイルはチャフとデコイで全て防げられて誤爆して、残り3機のミサイルも同様だった。


「もうミサイルが無いニダ。こうなったらバルカン砲をお見舞いするニダ」



 その頃、B-1Rでは


「機長、しつこいですね。敵さんは」


「DSO担当、敵はミサイル撃ち尽くしたようだから次に機関砲で来るよ。

 万一当たったらヤバイので、対空ミサイルで敵の迎撃を宜しく!」


「了解、対空ミサイルで迎撃します!」


 DSO担当の隣にいたOSO(爆撃手)担当は、その様子を興味深く眺めていたが、ミサイルをセットオンするボタン上面の文字が『BACK』と書かれていたことに驚き、ついDSO担当に質問していた。


「え?それって、後ろ向きにミサイルが発射するのか?」


「ハイ、そのとおりです。ウチの機の追っ掛けには後部ステーションポッドが一番合理的な武器です」


「F-35で前向きに発射しても、後ろの敵機に当たることは知っていたけど、ミサイルが後ろ向きに発射とは驚きだな」


「ちなみに前部ステーションポッドも装着されており、F-35と同じように後方追跡の敵機を撃墜出来ますよ」


「対空ミサイルを合計8発も搭載しているのか?まるで戦闘機並だな」


「よし、敵機4機ロックオン。99式対空誘導弾、発射!」



「うん?チョッパリがフレアを発射したニダか?

 あ?ああ?ミサイルダニ。ウアアアア!避けられないニダ!」


 B-1Rの左右後部ステーションポッドに装着されていた対空ミサイル4発は、1発ずつKF-16の機体を捉えて撃破した。

 本来、対空ミサイルのステーションポッドは前向きにしか発射出来ない構造であるが、国防装備庁の技官がミサイル前向き発射の矛盾を感じ、それを解決するためにステーションポッドを魔改造したのであった。



「しかし、凄い性能だな。爆撃機で戦闘機を撃墜出来るとは」


「隊長、我々の出番が無いですね」


「そうだな、次はアメリカさんから購入したA-10Cに乗ってくるか」


「敵目標は戦車と自走砲ですね」


「そのとおりだ!まずは基地に帰還するぞ」


 上空待機していたF-35JAは、まさか爆撃機が敵の戦闘機を全機撃墜出来るとは思っておらず、改めて改修したB-1Rの実力を再認識していた。



 その頃、B-1Rでは


「よくやったDSO担当。よし、全機帰投だ。副長!」


「了解、管制に帰投する旨を伝えます」


『ボンバー1から西部管制』


『西部管制です。ボンバー1、どうぞ』


『こちらボンバー1です。空爆目標全クリア、帰投途中に敵戦闘機に遭遇するも、敵機全機撃墜。こちらは損傷0です、送れどうぞ』


『了解、ボンバー1。お疲れ様でした。無事の帰投を願う、どうぞ』


『了解、帰投予定時間は16:00です。以上、通信終了』


 韓国軍は日本国防空軍の爆撃等を受け、日本側に反撃出来る飛び道具の殆どを失った。


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