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日本国転生  作者: 北乃大空
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80話 壊滅!アメリア大西洋艦隊


フロリダ現地時間 7月8日 9:00


 日本転移事象では在日米軍の米国籍のみの人員が消失し米軍の兵器類のみが後に残ったが、現在武蔵空母艦隊のNF炉型巡洋潜水艦として使用されている2隻も例外ではなく、バージニア級原潜が横須賀基地に係留中のモノを鹵獲艦として再利用したものである。


 この2隻を含めた他の原潜達も転移事象の影響により原子炉丸ごとと放射能汚染物質の全てが無くなり、動力源が無くなって宝の持ち腐れ的な存在だった。

 しかし日本側が核融合炉(NF炉)の小型化に成功し、コレを原子炉代わりに潜水艦に搭載させて日本海軍が運用していた。


 NF炉が生み出す豊富な電力は電磁バリア機能を常に働かし潜水艦外殻をバリア障壁が覆うことで、水流抵抗が軽減されて一気に航行速度が倍増して空母機動艦隊と行動を共に出来るだけの船足を獲得していた。


 鹵獲艦といえど在日米軍の英語名を艦名にするわけには行かず、同じ鹵獲艦であった原子力空母が現代日本の地名を艦名に使っていることからNF炉型潜水艦も地名を艦名にしていた。

 今回の1番艦を『アオモリ』、2番艦を『イワテ』と名付けた。


 アオモリ、イワテの両艦はマイアミとバハマの間を潜水航行中だった。

 同潜水艦2隻は無人航行可能な通信ブイを経由して監視衛星と早期警戒隊駐留本部からのデータを入手しており、敵大西洋艦隊の動きは把握済であった。



「副長、そろそろ敵艦隊がハープーンの射程に入るかな?」


「ハイ、艦長。どうやらそのようです」


「よし。機関停止!潜望鏡深度まで浮上。イワテに同行動を取るように連絡を願う」


「了解、復唱します、、、、」


「艦長、早期警戒隊駐留本部から敵艦隊の数と位置を特定したとの通信が入りました」


「了解、通信係。通信内容を艦内に流せ」


「了解です。敵艦隊は空母6、戦艦2、巡洋艦12、駆逐艦18、補給艦2の以上になります」


「「「おおっ!」」」


 潜水艦内の乗組員達は、敵艦隊の数が多く大規模であることに思わず歓声を挙げていた。


「ほおう、合計40隻の大所帯の艦隊だな。いつの間にか空母の数が増えているぞ」


「艦長、どうやら建造中の空母2隻が竣工し、同艦隊に加わったようです」


「さてと、どう迎撃するかな?副長!」


「そうですね、艦隊に忍び寄って魚雷を撃ち込んでも駆逐艦が爆雷を使用して来ますので、いきなり雷撃するのは無謀かと」


「そうだな、それに敵さんは航空爆雷を開発したようだ」


「それは厄介ですね。ココは取りあえず遠距離攻撃がベターかと」


「ウーン、ハープーン1発で空母は撃沈出来ないかな?」


「間違いないのはトマホークでしょうが、敵空母の甲板は木製ですから、ハープーン2発で間違いなく撃沈出来ると思います」


「あのアイオワとミズーリはどうする?」


「戦艦は装甲が堅いので、取りあえず後回しにしましょうか」


「うむ、分かった。戦艦と輸送艦は現時点で攻撃対象から外すか。

 副長、本艦の兵装を再確認したい」


「ハイ、ハープーン20発、魚雷30発、トマホーク12発、サブロック12発、デコイが10発になります」


「よし、イワテに連絡。イワテはハープーンで駆逐艦全て攻撃すること。

 巡洋艦全てを我が艦がハープーンで攻撃する。

 残りの空母6隻を我が艦がトマホークで攻撃する。

 補給艦は攻撃対象から外すが、戦艦2隻への攻撃は後程検討する」


「了解、復唱します、、、、、」


「それと、通信係。ウチの空母に無人偵察機の発進要請を願う」


「艦長、既に艦隊司令部が気を利かして無人偵察機を発進済で、敵の周辺海域を飛行中で間もなく敵艦隊の映像が送信されてくる予定です」


「おお、そうか」


「艦長、発射準備出来ました」


「よし、水雷長。敵目標へ順次発射のこと」


「了解!」


 アオモリは魚雷発射口からハープーン12発を発射し、専用VLSからトマホーク6発が発射された。

 次にイワテの魚雷発射口からハープーン18発が発射され、それぞれのミサイルは各々の目標に向かって行った。


「艦長、戦艦の装甲が堅いのは分かりますが、何故先に駆逐艦と巡洋艦、空母を攻撃目標としたのですか?」


「まずは潜水艦の天敵は、駆逐艦と巡洋艦だからな。

 それと空母を先に潰さないと、ウチの艦隊へ敵航空機が爆雷攻撃に来るじゃないか」


「成る程、確かにそうですね」


「艦長、通信ブイから敵映像の信号を受信しました」


「了解、通信係。前方スクリーンに映像を出せるか?」


「ハイ、只今出力します」


「お、映った!副長、敵艦隊にミサイルが到達するのは何時だ?」


「発射から約5分後ですね」


「副長、イワテに連絡。次に戦艦2隻を相手にするが、もしかして敵の潜水艦部隊が潜伏している可能性が高い。

 そこで、魚雷戦に移行するため敵艦隊との距離を30kmまで詰める」


「了解、復唱します、、、、、」



 アオモリ、イワテの両艦は、アオモリ艦長の指示により敵艦隊との距離を詰めるため潜行しながら巡航速度で発進していた。


 約5分後、進行中に通信ブイから受信した映像は敵空母を的確に捉えて攻撃するトマホークの姿を鮮明に映し出していた。

 最初に放たれた1発のトマホークは船首甲板から中に潜り込み動力部がある船尾に向けて突入し、内部で大爆発した。

 そして残り5発のトマホークは、全て空母を捉えて確実に激突して、空母を撃沈させていた。


 次に空母に同行していた巡洋艦12隻もトマホークの時と同様に、ハープーンが次々と12隻の船体に激突し、即座に炎上爆発して海の藻屑になっていた。


 イワテが発射したハープーンも、戦艦の周囲にいた18隻の駆逐艦の船体に次々と激突し、コレも即炎上爆発して撃沈していった。


「改めて映像で見ると凄まじい破壊力だな」


「艦長、前方の戦艦の手前約5kmの座標にソナー反応があります」


「何?ソナー係。潜水艦か?」


「そうです。10、15、18、否、20隻います」


「そうか、大和が相手にした太平洋艦隊の残存潜水艦部隊が確か20隻だったな。

 今回、大西洋艦隊に同行しても不思議なことはないな」


「艦長、どうします?」


「そんなものは迎撃に決まっているだろう!

 副長、イワテに連絡。魚雷で敵潜水艦の左半分を攻撃せよ。我が艦も魚雷で残り右半分を攻撃する」


「了解、復唱します、、、、、」


「水雷長。準備次第、敵潜水艦へ雷撃開始!」


「了解!」


「イワテ、準備完了との回答」


「了解、通信係。イワテに発射を合わせるように連絡、コチラも準備OK。

 カウントダウンを開始、5、4、3、2、1、発射!」


 水雷長の号令により、魚雷発射管から1回に4発の魚雷が発射されて、すぐさま次の魚雷が順次発射され、味方1隻が発射した魚雷は10発で合計20発の魚雷は敵潜水隊部隊20隻に向けて進行していた。



「副長、潜水艦撃沈まで何分掛かるか?」


「25km位離れていますので、約15分後かと」


「うむ、最大戦速で前進、戦艦まで18kmの座標まで移動。移動後、潜望鏡深度まで浮上。イワテにも連絡願う」


「え?最大戦速ですか?」


「そうだ、潜水艦沈没を目の前にした戦艦が逃げられたら困るからな」


「了解、復唱します、、、、、」



 元々のバージニア級原子力潜水艦の水中速度は、約30ノットを超える程であったが、コレを電磁バリア機能で船体全体を包む形でバリア障壁が展開することにより、水流抵抗が大幅に軽減されて、水中最高速度が約50ノットまで向上していた。


「しかし、この速度だと昔の魚雷だと追い越してしまいますね」


「そうだな、副長。この時代の魚雷の速度は精々45ノット程度だから、この潜水艦の速度に追い付かないので昔の魚雷を振り切れるぞ」


「凄いですね、魚雷を振り切れる速度を出せるのは夢のようです」


「それより、本艦が到達するのは何分後だ?」


「7、8分後ですね」


「それじゃ、敵潜水艦が撃沈して慌てる戦艦の姿を確認出来るわけだな」


「ハイ、何とか間に合いますね」



 アオモリ、イワテ両艦は約10分後に予定座標に到達し、潜望鏡深度まで浮上してアオモリ艦長は潜望鏡にて海上の様子を伺っていた。


「そろそろ魚雷到達予定時刻です」


「ドドーン!ドドド、、、、、、、、、、、、、、ド、ドーン!」


「艦長、全ての魚雷命中です。敵潜水艦のスクリュー音が無くなりました」


「了解、ソナー係。コチラでも水柱を確認している。

 さて、丸裸になった戦艦2隻はどう動くかな?」


 艦長は副長に潜望鏡を明け渡し、戦艦の様子について変化がないか監視することを指示していた。


「別に変わった様子はないようですが、あ、どうやら戦艦が動くみたいで煙突から黒煙が上がっています」


「艦長。イワテからの通信が入り、この戦艦にトマホークが通用するか試してみたいとの内容です」


「了解、許可する。万一打ち損じた場合は我が艦がフォローするからと返信を願う」


「了解!」


 イワテは潜望鏡深度のまま、VLSからトマホーク6発を発射し、その6発は敵戦艦2隻に吸い込まれるように向かって行った。


「1隻に3発は多過ぎないか?」


「そうでもないと思います。我が国の大和や武蔵の装甲とあまり変わりませんし、むしろ機関出力は改造前大和の1.5倍ですからね」


「やはり、アメ車は排気量と馬力に拘る訳か」


「そのフレーズは、新日本では過去のモノですね」


「ま、結果を見守るとするか。副長、敵艦への着弾時間は?」


「敵艦と18km離れていますので、おそらく1分半位かと」



 1分半後、1隻に3発ずつ当たるようロックオンしたトマホークは、敵戦艦アイオワとミズーリの艦首、艦橋部、艦尾とロックオンしたとおりに着弾し、堅いと言われていた鋼板の装甲を軽く突き破り、戦艦2隻はくの字に折れるように沈没し、その海域に残されたのは輸送艦2隻であった。

 輸送艦2隻は赤十字旗を揚げつつ、撃沈した乗組員の救助に当たっていた。


 アオモリ艦長は、2隻の撃沈の模様を潜望鏡と偵察機から送信されてきた映像をモニターで確認後、自艦が任務遂行した旨を艦隊司令部に報告するとともに、帰投命令を出した。


「副長、武蔵艦隊に帰還するぞ」


「了解!」


 アオモリ、イワテ両艦は敵軍の大西洋艦隊の撃滅という多大な戦果を上げ、武蔵艦隊が停泊しているメキシカ湾への帰路についた。


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