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日本国転生  作者: 北乃大空
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71話 メキシカ防衛戦1(大和攻防戦その1)


1942年7月7日 6:00



「こちら、アメリア方面早期警戒隊 EP-1 001(ダブルオーワン)からメキシカ駐留本部!」


「メキシカ本部です、送れどうぞ!」


「現在、当機は高度1万m上空で監視飛行中、アメリア航空軍の動きを発見。

 サン・アントニオ基地からB-17 約1,000機、戦闘機 約2,000機が出撃した模様、どうぞ」


「了解、001。引き続き上空監視を続行願う、どうぞ」


「了解、監視任務続行する。以上、通信終了」



「ついに敵さんは、予想通りに出撃したようだな」


「そのようです、司令」


「ピポピポ」


「うん?また通信が入って来たようです」


「EP-1 002(ダブルオーツー)からメキシカ駐留本部!」


「駐留本部です、002どうぞ」


「こちら002。上空監視任務中、アルバカーキからB-17 約1,000機、戦闘機 約2,000機が出撃した模様、どうぞ!」


「本部了解、002は引き続き任務続行せよ」


「002、了解!」



 日本軍は、アメリア進攻への事前準備のために、メキシカ国内の空軍基地にある空軍基地に早期警戒機を常駐させていた。

 さらに国防総省参謀本部作戦室は、アメリア軍が独立記念日を中心にその前後の期間に軍事行動を起こすと予想し、7月4日の一週間前から8時間3交代で合計15機をソノラ、チワワ、モンテレイの空軍基地3カ所に5機ずつ常駐し、アメリア・メキシカ国境付近上空を飛行して地上の動きを監視していた。


 この早期警戒機は、当初日本国内に配備されていたE-767をアメリア国内の監視に活用しようとしたがコスト高になるため、対潜哨戒機で活躍中のP-1のプラットフォームを流用し、電子戦及び早期警戒機仕様としてEP-1を国防装備庁が開発して日本空軍が採用していた。


 このEP-1はメキシカ国内の基地だけでなく、カナダバンクーバーの空軍基地に15機常駐し、アメリア・カナダ国境付近上空の監視にも当たっていた。



 早期警戒隊のEP-1 5機は、アメリア国内のロサンゼルス、フェニックス、アルバカーキ、サン・アントニオ、ヒューストンの5都市にある空軍基地からそれぞれ爆撃機、戦闘機が出撃し、その総数は爆撃機5千機、戦闘機1万機を事前に発見していた。


「いくら旧型のレシプロ機でも、コレだけ数がいると脅威に感じるな」


「司令。ロスとヒューストンから発進した敵航空隊は、ロス沖合とメキシカ湾内に停泊中の空母艦隊に一直線に向かっているようです」


「おお、そうか。それでは駐留本部経由で至急海軍に連絡を」


「了解、直ちに連絡を取ります」



 一方、早期警戒隊からの連絡を受けていた空母艦隊旗艦『キタミ』艦橋では、艦長と副長が敵航空隊迎撃の対策を話し合っていた。


「艦長、大和から入電が入っています」


「よし、ラウドに繋げ!」


『大和艦長 近藤だ。今回大和は改造後の処女航海として本作戦に参加し、本海戦が初戦でもある。

 そこで旗艦や他艦には悪いが、大和1隻で敵航空隊を迎撃しようと思うが司令官の許可を願う。どうぞ』



「副長、大和は改造でFCSが装備されたと聞いたが、何処までやれるのか?」


「艦長、大和改造後の仕様は前部主砲1基を除き副砲は全て廃止して、単装砲12基に換装、高射砲は全て30mmガトリング砲12基に換装、さらにVLSを10基搭載されていますから」


「え?その装備はイージス艦5隻以上の武装で、無敵の戦艦1隻にイージス艦5隻が護衛しているのと同じことであり、それが大和1隻分に搭載されている武装なのか?」


「他には魚雷発射管、近SAMの他、艦載機は対潜ヘリ2機の他にF-35B 10機を搭載しているとのことです」


「ほへっ?その艦載機数だと、過去の軽空母並ではないか」


「ハイ、少し前の『いずも』以上の航空戦力を搭載していますね」


「ふむ、元々帝国海軍が造り上げた大和は相当甲板が頑丈で分厚く不沈艦と呼ばれていたが、コレに新日本の技術を加えて改造して軽空母以上なわけか」


「ハイ、艦長。それに今回新開発のNF炉と電磁バリア機能を搭載しているとのことです」


「副長、大和の実力について説明してもらってある程度は理解した。

 大和の近藤艦長に連絡してくれ。只今の申し出を許可すると」


「ハイ、艦長。直ちに連絡します」


「まずは、大和のお手並み拝見と行くとするか」


「大和の実戦テストを兼ねた善戦を祈りましょう」



 なお、大和の性能諸元について、改造前と改造後について簡記する。


 船体の全長、全幅等は改造前、後共に変わらずに吃水高、排水量のみ変更された。



改造前


全長263m 全幅38.9m 吃水高 10.4m

排水量 64,000t 

艦本式重油ボイラー 艦本式蒸気タービン4機 スクリュー4軸

出力 150,000馬力

速力 最高速度27ノット 巡航速度16ノット 航続距離 13,334km

乗員 3,300人


兵装

 45口径46cm3連装砲3基(主砲)

 60口径15.5cm3連装砲4基(副砲)

 40口径12.7cm連装高角砲6基(高射砲)

 25mm3連装機銃8基

 13mm連装機銃2基


航空兵装

 カタパルト2基

 零式水上偵察機7機




改造後


全長263m 全幅38.9m 吃水高 8.4m

排水量75,000t

NF炉型蒸気ボイラー 蒸気タービン8基(発電用4基 推進用4基)

スーパーキャビテーション・可変ピッチプロペラ4軸

電気モーター駆動型サイドスラスター(バウ、サイド、スターン)12基

出力 320,000馬力

速力 最高速度50ノット 巡航速度35ノット

航続距離 NF(核融合)炉により、船体限界まで制限無し

乗員 1,300人、航空要員200人


兵装

 45口径46cm3連装砲1基(主砲、FCS連動、自動装填)

 62口径127mm単装砲2基(副砲、FCS連動、自動装填)

 62口径76mm単装速射砲10基(FCS連動、自動装填)

 30mmガトリング機関砲12基(FCS連動、自動装填)

 12.7mmガトリング重機関銃24基(FCS連動、自動装填)

 SeaRAM近SAMシステム8基(FCS連動、自動装填)

 3連装単魚雷発射管8基

 VLS(Mk 41 Mod20 96セル)10基

 17式艦対艦誘導弾(SSM)4連装発射筒8基

 アスロックランチャー8連装発射筒8基


航空兵装(艦載機)

 対潜哨戒ヘリ SH-60改 2機

 戦闘攻撃機  F-35B改 12機(2機予備)


電子機器

 レーダー、ソナーシステムは最新イージス艦のモノを流用した。

 また、イージスシステムはC4I連動の最新世代を使用。

 なお、電子戦を含めた電波妨害の他、ホログラムシステムを搭載。


防御システム

 電磁バリア発生装置搭載

 光学迷彩機能付ステルス塗装仕様


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