詩集 毒草の空間移動 作者: 陸 なるみ 掲載日:2019/04/03 毒草の一覧を広げる 手に入るものに印をする 致死量を考慮する 生殺与奪権という漢字が闇に浮いた 薬草のリストを眺める 効能に目を走らせる 調合に思いを巡らす ポーションという言葉が鼻についた 冬と夏の境目の夜 失われた時のはざまには 机ごと地下牢に幽閉される 苔むして羊歯の匂う石壁に 一滴、二滴と重たげに 植物のエキスが凝っていく 集めてみようか 飲んでみようか 生死のどちらに針は振れる? 生死のどちらに私を位置づける? 毒草と薬草の紙一重を 境界に立って眺めるこの私を