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詩集

毒草の空間移動

作者: 陸 なるみ



毒草の一覧を広げる

手に入るものに印をする

致死量を考慮する

生殺与奪権という漢字が闇に浮いた


薬草のリストを眺める

効能に目を走らせる

調合に思いを巡らす

ポーションという言葉が鼻についた


冬と夏の境目の夜

失われた時のはざまには

机ごと地下牢に幽閉される

苔むして羊歯の匂う石壁に

一滴、二滴と重たげに

植物のエキスが凝っていく


集めてみようか

飲んでみようか

生死のどちらに針は振れる?

生死のどちらに私を位置づける?

毒草と薬草の紙一重を

境界に立って眺めるこの私を





挿絵(By みてみん)

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移動企画
― 新着の感想 ―
[一言] どもども、藤倉楠之様の活動報告からお邪魔しました。 不思議と言うか、不穏と言うか、気持ちがザワザワする詩だなぁと言うのが第一印象。 それが、企画のことを理解してからは、見事だなあと言う感想に…
[良い点] 企画より拝読しました。 まさに、生と死、毒と薬、夏と夜、昨日と明日、いろいろなもののはざまにある人物のあいまいで揺れ動く気持ちが、息遣いや手触りまで伝わってくるような詩でした。 どちらにも…
[良い点] 薬と毒。生と死。 間(はざま)で揺れ動く不安定な感じが言葉によく表れています。 [一言] あらすじを先に読まなかったので、「冬と夏の境目の夜 失われた時のはざまには」の意味をあとになって理…
2019/04/30 16:38 退会済み
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