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関所にて

 馬車に揺られて数時間後。俺たちは南と東の国を繋ぐ関所へ到着した。ここ近辺は関所ぐらいしかないので辺りを見回すととても景色がいい。

 関所周辺は花畑が有名なだけあってとても綺麗だ。・・時間があったらゆっくり見ていられたんだがな・。


 「ここまで本当にありがとうございました」


 俺もティルディーは揃ってお辞儀をした。本当にここまで来れたのはフィニーの父親のおかげなのだ。感謝してもしきれない。


 「いえいえ、また御用がありましたら割引しますよ」


 そこは無料じゃないのか・・と心の中でがっかりした。まあ、割引してくれるだけでもとてもありがたいことなのが。フィニーの父親は笑いながら村へ帰って行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 俺は深呼吸した後、腕を上に伸ばした。さすがに数時間馬車にゆられたら身体中が痛い・・。隣にいるディルディーを見るがティルディーは何ともないような顔で俺を見ている。

 ・・・同い年のはずなのにこの差は何なんだろうか。俺の方が筋肉もあるのに・・。体の柔らかさの問題だろうか。俺も今度風呂上がりに柔軟したほうが・・?

 そんなこと今考えてもしょうがないなと思い考えるのをやめた。俺は「関所に進もう」とティルディーに声をかけようとしたがティルディーはあるものに夢中である。


 「わぁー!ねぇソアン綺麗だね!花!僕こんなに綺麗な花を見たのは初めてかも!」


 ティルディーは花畑を指さして言った。さっきも説明したが関所周辺の花畑は有名だ。わざわざ他国からもこの花畑を見に訪れる人もいるくらい。


 「僕ね前に花畑で花冠作って遊んだんだ!ここの花畑じゃないけど・・。あの子なんでもできるのに不器用だったから花冠はいつも僕が作ってたんだ・・・懐かしいな・・・本当に・・・」


 ティルディーは寂しそうに花畑を見て言った。・・・何か・・・思いれでもあったんだろうか花に・・・・。


 「・・・・花冠作るか・・・?」

 「・・・だめだよ・・・ここの花はみんなの花だから・・・。それに早くしないと星の丘、行くの遅くなるよ!」


 ティルディーはすぐに笑って平常運転に戻った。何か言えばよかった・・。少しだけ心の中で後悔した。俺はティルディーの後を追うように関所の近くまで走った。

 関所を通るには身分証明書or冒険者の場合ギルドカードを関所の衛兵に見せる必要がある。ギルドカードは名前、生年月日ランクなどなど個人情報が書かれていて、冒険者なら誰でももらえるカートである。というか冒険者登録の際に貰える。

 (確かここら辺に衛兵がいたはずなんだが・・・)

 俺は関所の近くに立っている衛兵を探すため少し背伸びをしてあたりを探した。あ。木に隠れて見えなかったが奥のほうに気難しそうな顔をした衛兵を見つけた。


 「いたいた。ディルディー、身分証明書かギルドカード出せるか?」


 「出せるよ!、身分証明書をいちいち見せなきゃいけないのも面倒だよね・・・見せてもこの前はすぐ通させてもらえなかったしさぁ・・」

 「まあまあ。」


 ・・でもギルドカードを提示してもすぐに通らせてもらえないことなんてあるんだ・・。と初めて知った。俺は他国へ行く時でも一度も止められたことがない。というか止められたなんて初耳だ。冒険者の間でも聞いたことがない。・・なんかティルディーがやらかしてるとか駆け落ち中の令嬢とかじゃない限りは多分ないと思う・・。

 ディルディーの愚痴を聞きながら関所の門の近くに立っている衛兵にギルドカードを渡そうとすると急に男が現れた。


 「お前らどけっ!俺が先だ!」

 「痛っ!」


 割り込んできた中年の男に俺は突き飛ばされた。俺よりもかなり身長が高く鍛えてるはずの俺でも立ってはいられなかった。ーっつたく陽キャだからっていきるなよ!・・・陽キャじゃなくてヤンキーかも・・これって一緒か?

 

 「ソアン大丈夫!?」


 焦ったようにディルディーが近づいてきて手を伸ばしてた。俺はその手につかまり立ち上がった。地面に倒れたせいで服が汚れた。昨日の雨の影響で地面が濡れていたせいか服に泥がついている。今日は不運だなと思いつつ鞄に入れてあったタオルで服をふいた。


 「あぁ」

 「良かった。でも、割り込みやめてほしいよね」


 そう言いティルディーは中年の男を睨みつけた。


 「まあまあ。ゴホッ、ストレスでも溜まってたんだろ。魔王が倒されて平和になったけどその一方で平和の犠牲になっているものもあるしな・・・」


 そう平和は表面上だけでまだ魔物が出ることの不安。また魔物が復活するんじゃないか。平和は本当に続くのか・・。不安感もあるがそもそも社会問題などは平和の裏側に押し付けられている・・・。

 ・・・だから俺の家族もそのせいで・・。


 「?」


 ディルディーは少しわからないと言う表情で首をかしげた。


 「まあ、平和だけじゃないってこと、先に進もう、ディルディー」

 「そうね」


 俺は服についた土を払い今度こそ衛兵にギルドカードを見せた。


 「はい、確認いたしました。男性の方通って大丈夫です。女性の方は・・いえ、大丈夫です」


 衛兵はディルディーの顔を少し見た後何事もなかったように通行許可を出した。なんだったんだろうか。まぁいい、先は進もう。


 「じゃあ、ディルディー案内を頼む!」


 俺はディルディーを見た が。ふと俺は思い出した


 「・・・」


 一文無しという事を、


 「ど、どうするディルディー」

 「どうしようね」


 二人で顔を見合わせた。


 

ソアンは体が硬いです。戦いで姿勢を低くすると心の中で発狂しています。


ティルディーは体が柔らかく、百八十度横開脚ができます。


筆者の体の柔らかさは微妙です。最近硬くなってきて足を開くととても痛いです。

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