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星は僕を見ていない  作者: 雪道 蒼細
六章 星の花嫁編
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星の花嫁 part4

 みなさまこんにちは!ただいま監禁をされ、フリッド様の婚約者のふりをすることになりましたティルディーです!

 えっとですね、僕さっきまで部屋のベッドで手足を拘束されていたはずなんだけど。なぜか婚約者に担がれ馬車へ放り込まれ・・今・・婚約者の家にいます・・。

 なんでかって?知らないよ!僕だって知りたい。婚約者と腹の探り合い(一方的)をしていていたら、フリッド様が急に立ち上がって「そうだ。私は君を迎えにここへ来たんだった」みたいなこと言い出して担がれたのだ。

 ・・・これ誘拐だと思うんだよね。このまま婚約者の家行ったら本当に結婚しなければいけない気がしたから、逃げようとはしたんだけどフリッド様、足錠だけはずして魔法が封じられていた手錠のほうは外してくれなかったから魔法が使えなかった。

 フリッド様の家へ着いたら、部屋の一室に放り込まれた。足錠はされなかったけど手錠されているから意味がない。


 「はぁー」


 ・・思わずため息がこぼれる。さっきこの部屋の目の前の廊下を掃除していた侍女の話を盗み聞きしたけど、どうやら婚礼は明日らしい。急だしソアンはどこにいるか。無事かもわからないし・・。どうしたらいいんだろう・・。

 それに家よりもフリッド様の家の方が魔術の気配がするしなんだか視線を感じるようになった。


 「・・・ソアン・・」


 僕は窓から見える景色を見てそう呟いた。


ーーーーーーーーーーーーー


 【ソアン】


 キラの後を付いていきティルディーの部屋へと来た。館中は侍女や騎士などがうろついていてかなり来るのに時間がかかった。周りに人がいないのを確認した後俺たちは部屋の中へと入った。


 「ティルディー・・!」

 「ティルディー様!」


 そこはもぬけの殻だった。地面に足錠が落ちているだけでベッド以外、物すらない。ここではなかったのだろうか。

 他の部屋を探しに行こうとキラに言うために後ろを振り向くとキラはベッドに手をあてていた。


 「・・!ソアンさん。ベッドが少しだけ暖かいです。おそらくですが先程までティルディー様はいたと思います」

 「・・本当か!?」


 俺は思わず大声を出してしまった。しまったと思い慌てて口を押さえる。


 「本当です。多分どこかへ移動されたのかも・・婚約者の家とか・・・。・・来客があったか聞いてきます。ソアンさんはここにいてください!誰か来そうならベッドの下にでも隠れていてください!」


 そう言い残すとキラは走ってこの部屋を出て行った。キラはバレそうならベッドの下にと言っていたけど急に扉が開いてバレましたという展開が起こったら嫌なので俺はそうそうにベッドの下に隠れることにした。


 「よいしょっと・・・・」


 俺は地面に寝っ転がった後コロコロと転がり地面の下に転がり込んだ。「狭いな・・。」と思って体勢を変えようとしたときグシャリと音がした。何かと思い音がした足元を見ると何か紙が丸めてあった。

 なんだろうと思い紙を広げて中身を確認する。


 「これ」


 そこに書いてあったのは絵日記の一部らしきものだった。


 『十二月二十一日 今日は私の誕生日。でも誰も祝ってくれないの。お父様に声をかけようとしたけどこれ以上話しかけるなら屋根裏に部屋を移すぞと言われた。私はごめんなさいと言って部屋で一人誕生日を祝うの。来年は〇×か□ってくれるかな』


 一部黒く塗りつぶされていて読めない所とか読みにくい箇所があった。・・・この日記はティルディー(星になった方)のだろうか・・。俺が話を聞いた時は屋根裏での話だったからまだティルディーに会う前。この部屋に住んでいた時の絵日記なのだろう。


 日記の上には父親と母親と思われる人とその真ん中にいる女の子。そして女の子に抱えられている男の子。みんな笑っている。楽しそうな絵だ。

 俺が話したティルディー(星になった方)は大人っぽくて真面目で頑固という印象の少女だった。でもこの絵日記の中のティルディー(星になった方)は年相応の親の愛を求める少女だ。


 「・・・」


 このような扱いを幼いころからされてきたということを考えると胸が痛む。俺はぎゅっと紙を抱きしめた。

 目をそっと閉じると扉が開く音がした。そっと顔をベッドの下から覗く。キラじゃなかったらまずいと思い急に出るのはやめた。案の定キラではなく十代前半の少女がそこにはいた。水色の髪でショートヘアーの侍女だ。・・顔は見れない。

 

 「あの・・。ソアン様はいらっしゃいますでしょうか」

 

 相手の顔を見る前に俺を呼ぶ声が聞こえた。敵じゃないよな?と警戒しつつベッドから出る。


 「・・俺がソアンだが・・・お前は敵か?」

 「ち・・違います。私はこの館の侍女です。キラさんから伝言を預かりまして。私があなた様をお嬢様の下へとお連れ致します!」


 ・・キラから伝言・・。急に現れてティルディーの下へ連れて行くって・・信じてもいいのだろうか。


 「・・・・その前に名前を聞かせてくれ。・・・それとなんでキラは来ないんだ?」


 「しちゅ・・失礼しました。私はスフィーニアと申します。キラさんがどうしたのかは分かりません。ただ急に目の前の壁へ短剣と共に紙が刺さっていて・・。その紙にソアン様をここに連れて行ってほしいと。あ、紙を確かめますか?」


 そう言われてスフィーニアから紙を渡された。その紙には・・


 『スフィーニア。お嬢様の部屋にいるソアンという男をお嬢様のところまで連れて行ってくれ。来客があったか聞いたらお嬢様の婚約者が来ていたと言っていた。もしかしたらお嬢様は婚約者様の家にいるかもしれない。地図はここに書いておく。急げ!!お前だけが頼りだ。頼」


 最後の頼むの字は最後まで書かれることなく途中で切れていた。何かあったのだろうか・・。。でも、筆跡はキラのものであっていた。かなりこの字は汚いが癖が似ている。前に見せてもらった手帳の字とこの字はほぼ一緒だ。


 ーーーキラのことが心配だがティルディーを助けるためにスフィーニアに伝言を頼んでくれたことを無駄にはしたくない。


 「・・スフィーニア・・。ティルディーのいるところまで案内してくれるか?」

 「!はい!」


 ・・・・俺とスフィーニアはティルディーを助けるべく婚約者の館へと向かったのであった。

毎日更新しないかもと言いながら更新できてることにたいし自分を褒めている雪道です。


最近は特に暑いので熱中症に気を付けてお過ごしください。

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