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星は僕を見ていない  作者: 雪道 蒼細
五章 真実の星編
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真実の星 part4

 辺りが真っ暗になり星が空から降りてきた。一つまた一つと空から星の丘へやってくる。


 「・・・・やっぱり綺麗だなぁ・・」


 ティーは降りてくる星を見ながらそう言った。星は丘へ着くと魔法で辺りを照らしグルグルと回り始めた。多分これがティーの言う舞なのだろう。ちょこちょこと踊る姿は愛らしさも、美しさもありとても綺麗だ。

 ・・・って星に夢中になっているけどさっきの話・・・途中だ!


 「ティ・・・」


 俺はさっきの会話を再開しようとティーに話しかけようとした。だがそれよりも前にティルディーが口を開いた。


 「・・・そうさっきの話の通り。僕は星から人間になったんだ。彼女の願いを叶えるために。嫌われの星を見守る星なんていない。僕は人になってもひとりぼっち『だった』・・・前までは。そして君が探している人物ももうじきやってくる」


 ティーは再び空を見上げて言った。俺もつられるように空を見る。


 「ティー!ティー・・・・!」


 誰かがティーを呼ぶ声が聞こえた。最初は聞き間違いかと思ったがだんだんと声は近くなる。俺は声の主を確かめたくじっと目を凝らすと、星が一つだけこちらへ向かっていた。その星はだんだん近くなってきた。その星を眺めているとティーの手のひらへ着地した。


 「・・・。久しぶりティルディー。ソアンこれが君の探していた人物だよ。」


 ティーはそう言うと俺に自分の手のひらに乗っている星を見せてきた。


 「き、君が僕を助けちぇくれた?」


 僕は少し緊張して下を噛んだ。やばいめっちゃ恥ずかしい!!!今のは聞かなかったことにしてほしいがもう遅い。


 「・・。そうだよ私はティルディー十年ぶりだね少年」


 少し大人びたような声で星はそう言った。星の名前はティルディーというらしい。というかティーがこの子の名前を借りたんだな。俺はまじまじとティルディーを見た。あ、お礼!忘れる前に。俺は、はっと思い出しびしっとティルディーの目の前に立った。


 「あの!本当にあの時はありがとうございました。あの時意識を失ってお礼も言えずすみませんでした」


 僕はティルディーに向かって勢いよく頭を下げた。


 「ふふ、いいんだよ。それにここに来るように仕向けたのは私だし」

 「?それはどういう」


 俺は少し理解ができなかった。


 「あの時、少し魔術を君にかけたんだ。私の姿を忘れさせる魔術と私の言った言葉を十年後思い出す魔術」


 俺は驚いた。そんな魔術が自分にかけられていたなんて・・・。でもそれなら納得だ。少女の顔が思い出せなかったのも。


 「でも。なぜ十年後に思い出すように?」

 「それは、魔術があの時では完成しないと思ったからさ。まぁ結局無理だったけど」

 「魔術?それって・・。?」


 今まで俺とティルディーの話を静かに聞いていたティーが不思議そうに聞いていた。


 魔術・・・。俺も少し気になるな。


 「・・・・・。それはソアン。君が一番知っていることだよ」


 そう言われて俺は動きを止めた。


 「・・・・・」


 心当たりがないわけではない。十年前。あのことをティルディーが気づいてるのだとしたら。俺はティーの方をちらりと見た。ティーは少し不安そうに俺とティルディーの様子を交互に見ている。ティーには不安をかけたくないな。


 「ティルディー少しだけ二人で話したい。ティー二人にしてもらえないか?」

 「うん。僕は少し離れているよ。でも危ないことは二人ともしないでね」


 そう言い残すとティーは離れていった。


 「・・・・・。ティーはもう聞いていない。もう話していい?君の体。君の病気のことを」


 俺は一度深呼吸をして頷いた。




 

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