ルームメイトの婚約破棄
なろうラジオ大賞6応募作品です。
1000文字以内は難しい・・・。
「ミーシャ・ラディアン!
お前との婚約は破棄する!そしてメイリンを新たな婚約者とする!!」
突然中庭に声が響きました。
「ジーク様?いきなり何を」
「地味で頭も悪いくせに俺に指図するお前は気に入らなかったんだ。
父上も好きにしろとおっしゃってくれた。
さっさと証の婚約指輪を渡せ」
「侯爵が許可を。承知しましたわ」
「ふん、お前にしては理解が早いな」
ズカズカと歩いてきて指輪を取り上げる。
次の瞬間。
「これで自由ですわ〜!!」
と叫び、そのまま踊り出したミーシャ。
集まっていた野次馬と元婚約者は唖然としている。
大声だすのは淑女としてあるまじき行為だけれど、
と苦笑しつつ彼女に近づく。
「ミーシャ様。おめでとうございます」
「あらリーラいたの?ありがとう。
やっと自由になれたわ。
あ、これももういらないから解除っと」
そういうと自分にかけた魔法を解きます。
現れたのはプラチナブロンドの髪と金の瞳を持つ、絶世の美少女。
驚く野次馬&元婚約者。
「お、お前そんな姿だったのか?」
「俺様より目立つな、髪も瞳も変えろと言ったのは貴方ですよ?婚約直後に。忘れていたのですね。
ああ、わたくしとの婚約破棄により、
貴方は跡取りではなくなります。
わたくしとの婚約が跡取りの条件でしたもの。
破棄したのですから当然ですわ」
頭も素行も悪い跡取り息子を支える為に選ばれた
ミーシャ様。
だが婚約者は気に入らず虐げていた。
「なんだって?そんなの知らないぞ?」
「忘れていましたのね。ああ、貴方が俺より成績が良いのは許さん、悪い成績を取れと言ったのも
止めますわ。もう婚約者ではないので」
周囲の視線が冷たくなっていく。
「最後にもう一つ。メイリンさん」
「ジーク様。貴方と婚約なんて死んでも嫌!
お断りさせて頂きます!
少し笑っただけで惚れていると勘違いして付き纏われて迷惑でした!
断りたくても身分の低いわたしは断れませんでした。やっとの思いでミーシャ様達に助けを求めました。ありがとうございますミーシャ様、リーラ様」
「助けられて良かったわ。
カロン侯爵令息、貴方
お父様からも見捨てられているわよ?
好きにしろと言われたのでしょう?貴方を見限ったからおっしゃったのよ」
「そんな」
「それではご機嫌よう皆様。
行きましょうリーラ、メイリンさん」
終
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