美男の兄がいる話
こんにちは、月美です。前回には書き忘れていたのですが。リアナは公爵令嬢です。書き忘れや誤字脱字が多いかもしれませんがどうぞお許しくださいませ。
交通事故で死んでしまった私、転生したら魔法が当たり前のマーホウ王国で一番強い魔力を持っていた。今はグローレンス公爵令嬢の長女のリアナとして生きている。
お父様が私の名前を決めて少し後に黒髪で顔が整ってる男の子が私のそばまでやってきた。
「父上、こいつが俺の妹ですか?」
(ん?今”俺の妹“って言った?)
「お帰りエイル、そうだよ君の妹だ。名前はリアナだよ。」
リアナには兄がいたらしい。私の兄はなかなか美形だ。すると兄が
「ふーん…早く成人して家を出てほしい」
”早く家を出てほしい”とはなによ⁉失礼だわ
「(小声で)俺に妹か…悪くないな」
小声だけど意外に嬉しいことを言ってくれるじゃない!きっとお兄様はただのツンデレなのね。
「ふぁ~」
なんだか眠くなってきた。この体は睡魔にとても弱いらしい。どんどん瞼が重くなって目を開けるのが難しくなる。そして私は睡魔に負けてしまった。
「ふぁ~………すぅ…すぅ」
~十年後~リアナ視点
「おはようございますお嬢様」
メイドのマリーの声が聞こえる
「おはよ~う~よく寝た~」
私に魔力が発動してから十年たった。私が十歳、お兄様が十五歳。未だに眠くて目をこすりつつベッドから起き上がる。背伸びをしようと手を伸ばすと
ブシャー!!!
手から水が出てカーペットが濡れる。その場にいたマリーが急いでカーペットを拭いてくれる。私が生まれてから今まで、魔力のコントロールができず、みんなの物や服を濡らしまくっていた。しかも年々水の量や濡れる範囲が広がっている。それのせいでみんなの仕事が増えてしまっている。今は人出が少なくてただでさえ忙しいのに。みんなに申し訳なくてまずはマリーに謝る私。
「ごめんねマリー、ただでさえ忙しいのに仕事を増やしてしまって。」
私が頭を下げるとマリーが手を振って
「いいえ、私はリアナ様がいつも努力されているのを存じておりますし、年々濡れる範囲が広がっている事はお嬢様の魔力が高まっている証拠です。ですからどうかお気になさらずに魔力のコントロールの練習を続けてください。」
本当にマリーは私に忠実でとても優しい、ここは皆のためにも、お言葉に甘えて特訓に専念しよう
私は朝食を済ませると魔力の特訓の役に立つと思い、屋敷内にある図書室に向かった。この時間は誰もいないと思ってたのにどうやら先客がいたようだ。
「ああ、リアナか。相駆らわず魔力の特訓か?」
同じく、魔力について調べていたのかお兄様がいた。
「おはようございますお兄様。その通りですわ。お兄様はどうしてここに?」
「少し一人になりたくてな、この時間ならだれもいないと思ったんだが」
どうやら私と考えが似ていたようだ。でも一人になりたいということは何か辛い事でもあったのだろうか。
「何かお辛い事でもあったのですか?」
私が素直に尋ねると、お兄様は微笑みつつ
「いや、そんな事はない。少し疲れたから休みたかっただけだ」
そう言うお兄様の顔は確かに疲れているように見えた。疲れているならお兄様を一人にした方がいいかもしれない。
お疲れ様という意味で、お兄様の頭を撫でた。するとお兄様は顔を赤くして
「っ__そ、そろそろ俺は部屋に戻る…」
と言ってさっさと行ってしまった。私はお兄様の態度に首を傾げつつ、魔力が詳しく書いてある本を手に取り、何かを濡らさないために庭へ向かった。
本を開くと
ー魔力は土・水・風・火に分かれている。まずは己の魔力と日々触れ合うことが大切である。つまり己の魔力を理解することが大事ー
と書いてあった。私の魔力は水なので、水を理解するべきらしい、水は何でできているのかということを理解せよ。という意味なのか?いまいちわからないので、お兄様も私と同じ水属性なので聞きにいこう。
「_____というわけだ。」
「おぉ、さすがはお兄様、頼りになりますねっ!!!」
お兄様の詳しい説明を聞き、意味を理解する私。これなら私も出来そうだ、せっかくだからお兄様にも手伝ってもらおうじゃない!
「あっ、もしよければお兄様も私の特訓を手伝ってくださいなっ!」
お兄様は魔力のコントロールのプロだし、教えてもらえればみんなに迷惑がかからなくなるしいろいろと楽そうだ。
「ああ、分かった。」
よし!そうと決まれば、プロからの教えをしっかり覚えなくちゃね。
庭に出て、お兄様の詳しい説明とアドバイスのおかげで、まだものを濡らすことはあるけれど、ほぼコントロールできるようになったのだ!!!やっぱりプロの教えは格が違うのよ!
~END~
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。次回も読んでいただけると幸いです。