密談 その3
アクロムとバラカーンがパレードと即位戴冠式を翌日に控えて3度目の密談を行っていた。
アクロ「パレードでは御料車に君の御尊父とウチの親父殿も同乗する事になったらしいな」
バラカ「そうみたいですね。はじめは2人とも断っていたらしいですが、諸事情を鑑みて渋々オーケーしたみたいです」
アクロ「諸事情とはなんだ?」
バラカ「皇子アコーダは11歳で即位する事になるわけで、若すぎる事で国民から不安視される可能性があります。なんといっても後見となる姉の皇女カレンにしても14歳ですから。国民の懸念を払拭する為に重臣2人を引っ張り出したわけです」
アクロ「それにしてもガキ2人と爺2人のパレードか。誰か喜ぶ奴はいるのかね」
バラカ「爺2人の方は長く勤めている重臣ですから、安心はするんじゃないですか」
アクロ「俺としてはまとまってくれていた方が一遍に片づけられる。面倒がなくて実に合理的で好ましい」
バラカ「とても楽しそうですね。何か思い付いたんですか?」
アクロ「それは明日になってのお楽しみとしておこう。せっかくだから君も何が起こるか、期待して待っていたまえ」
アクロムが不敵な笑みを浮かべた。
アクロ「それはそうと君はどうするんだ?バラキューダス卿が登場となれば、使者としての役目は終わりだろ」
バラカ「本業に精を出します。元々使者は例外でしたから」
※ バラカーンは諜報部隊の副長を務めている。
アクロ「では、俺も俺の役目を精一杯果たすとするかな。約束通り、事が終わったら君には祝杯に付き合ってもらうからな。勤労の後の酒は格別だぞ。味も倍は美味く感じられるに違いない」
バラカ「では私は肴を用意しますよ」
この日もアクロムは上機嫌だった。




