表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初恋はオバケ  作者: 星 見人
5/22

幸福道中爆心恋慕


 町まで行く途中に貯めていたお年玉を取りに家に帰った。


玄関を開け部屋に向かうとばぁちゃんが数珠をジャッジャッと鳴らして「なんまいだー!」と叫んでる。


僕は「ただいまー。」と言って部屋に行った。


お金を取って家から出ようとすると、家族が玄関で待っていた。


僕が「どうしたの?」と聞くと

お父さんが「お寺の予約を取った。後で一緒に行って欲しい」とお願いしてきた。


僕は愛姫あいひめの方をチラッと見て頭の中で

「大丈夫?成仏させられちゃう?」と聞くと

愛姫は勝ち誇った様な顔で「ふっふっふっ!坊主など恐るるに足らずじゃ。そんな事より妾は早よぉ買い物に行きたいのじゃ!」と言った。


僕はニッコリ笑って(わかったよ)と頭の中で愛姫に言いお父さんには

「はーい。いつ行くかか決まったら教えて!じゃ、買い物に行ってきます!」と言って玄関を出た。


町までの道のり、自転車2人乗り、何故か愛姫はしっかり横向きで後ろに乗り、僕に頭をつけながら景色を楽しんでる。


飛んで着いてくる事だって出来るのに…なんだか幸せだな。


町に着き大型ショッピングモールに着くと愛姫は

「ぬぉー!城じゃ!城ではないか!?」と大はしゃぎしている。


僕ははしゃいでる愛姫を見てニコッとして

「お城とはちょっと違うけど色んなお店が入ってるから楽しいよ。行こう!」と言って手を繋いだ。


中に入って僕が「何から見たい?」と聞くと

愛姫は「本で見た服が欲しいのぉ。」と言った。

僕は「了解。じゃ、服から見に行こう」と手を引っ張って歩き出した。


途中ですれ違う霊感が強い人は「ひっ!」と声を上げてビックリしてたけど、僕達2人は気にしないでグングン服屋さんを目指した。


服屋さんに着くと愛姫のファッションショーの始まりだ。


僕が服を持ち上げるとそれに愛姫が体を合わせる。

愛姫が違う服を指差すと僕が持ち上げる。

そしてまた合わせる。


そしてお気に入りのパーカーを見つけて

「うん!妾はこれにする事に決めたぞ!」とご満悦の顔で僕に言った。


僕は「OK〜!そのパーカーだとお揃いもいけそうだね。僕も買っちゃお。いい?」と聞くと

愛姫は「お主も好きじゃのぉ」とニヤニヤした。

僕は恥ずかしがりながらレジに2着待って並んだ。


並んでいる最中にとても可愛いパジャマも見つけたのでそれも手に取ると

愛姫が「なんじゃ?それは?可愛いのぉ」


僕は「これは僕が選ぶ愛姫ちゃんのプレゼントだよ。寝る時に着て」と言った。

愛姫は少し照れて「ありがとう」と言った。


僕の番になると店員さんがジロジロと僕を見る。

あぁそうか、服を何着も上に持ち上げてはニヤニヤ、買った服は同じ色のパーカー2着に女の人のパジャマ…怪しまれてるな。


服屋さんを出て色んな店を見ては話して笑い、とても楽しい時間を過ごした。


帰りにクレープ屋さんに寄ってクレープを買った。


愛姫が「のぉ坊や?もしや取り憑いたら妾も味がわかるかのぉ?」と聞いてきたので

僕は「そうそう、僕もそんな気がしてたから買ってみたんだ」と言った。


愛姫がすぅーっと僕に入ってクレープを一口食べると愛姫は「うわぁ〜!なんじゃなんじゃ!美味すぎるではないか!?」とアッという間に食べてしまった。


僕は「良かったね。味がわかって。僕も嬉しいよ。」と言った。

愛姫は嬉しそうな顔で「満足じゃ〜!お土産でもう一つ買ってくれ」と言った。


お土産のクレープを買って、帰りに花屋さんに寄って牡丹の花を五輪買い僕達は楽しくいつもの民家に帰って行った。


自転車2人乗り背中にコツンと幸せ感じ。



            続

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ