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慎重かつ大胆に

時は遡る。秦李や藤屋がコラボ配信をしている時間帯へと。


 *小平奈緒*


 向井くんのことがあってから、必ず担当の配信は見ると決めていた私だが今回はそうはいかない。

 やらなければならないことがあるからだ。


 「すみません。“佐川由里子”さんにお会いしたいのですが」


 佐川由里子。枚田さんの後釜である最爽エリーのマネージャー。

 最初は秦李さんに協力してもらい最爽エリーから直接聞こうか考えたが、とうの彼女らがコラボしなければ意味がない。

 そこでマネージャーに目をつけた。ラピスベリーの関係者なら絶対把握しているだろうし、最爽エリーのマネージャーだ。絶対何か知っている。


 ここは慎重に関係を深めて情報を手に入れることだけに努めよう。

 大胆に攻めて玉砕したら元も子もないですからね。


 「どういったご用件でしょうか?」

 「今後のコネクトのためです。佐川さんのことは知っている人なので話しておきたいのですよ」

 「わかりました」

 

 受付嬢は手元にある受話器を手にした。案外すんなり通ったな。

 我ながらすごい雑な理由だからもう少し深掘りされるかと思ったのだが……ま、別に通ったから大丈夫ですね。


 「向かいますとのことです。佐川さんならすぐにいらっしゃると思います」

 「わかりました」


 





 「遅いですね。5分もかかってる……」


 5分は全然普通では……? 5分で遅いっていつもどれくらい早いんだ。


 「あ、いらっしゃいました。彼女です」

 「ありがとうございます」


 エレベーターから1人の女性が出てきてこちらへと向かってくる。


 「佐川由里子です……ご連絡ありがとうございますっ……」


 彼女は登場するなり決まり文句の挨拶をしてきた。第一印象は“暗い”。

 疲れているのだろう、目の下にクマもあり、声にハリがない。

 枚田さんからは元気で溌剌とした娘と聞いていたが、縁遠いぞ。


 「そしてご連絡いただいて申し訳ないっすが……最爽エリーは例の件もあり、今コラボをする状態にありません。」


 直接断りを入れるためにわざわざ!? すんなり受け入れられたからこの展開は想像してなかったです!


 「え、え〜例の件はご心中お察しします。ですが、同性同士なら……」

 「コラボ自体を嫌がっております……もういいですか……?」

 「り、リハビリも兼ねてとかどうでしょう!? 配信者としてコラボNGはこれからあれなのでは?」

 「大丈夫す……リハビリなら弊社の配信者同士でやりますので結構です……本当にもういいですよね、こちらも忙しいんすよ……す


 そういうと佐川さんは戻ろうと腰を上げた。まさに取り付く島もない感じだ。

 やばいやばい、ここで佐川さんとコネクトを取らなければいけないのに!


 私が焦っていることにも気づかず背を向ける佐川さん。


 一世一代のチャンス……逃すわけにはいかない!! “これ”はまだ出したくなかったけど……背に腹は変えれない!


 完全に立ち上がりガラ空きの背に一声。


 「私は向井雄馬……狡噛レンのマネージャーでした」


 完全に足を止めた佐川さん。振り向いた顔は動揺? の言葉が一番合っているだろう。


 「これ以上言わなくてもわかりますよね……場所を変えましょう。聞きたいことはいろいろあります」

 「………向いにスタバがあります」

 「理解が早くて助かります」


 私は佐川さんとスタバへ向かった。かなり近道をしてしまった。もっと慎重にことを進めるつもりでしたが、結果オーライです。

 最後まで読んでくださりありがとうございます! 次回も読んでくれると嬉しいです!

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