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そ、即決しがたい

 「顔出し……」


 顔出し、説明など必要ない。まんまの意味だ。

 

 狡噛レンというアバターをまとい配信をしていた向井。それを何もまとわず素の状態で配信をするということ。


 Vtuberとは近からずも遠からずといった関係性だ。


 「顔出しか、Vtuber界から離れられると考えるとよい感じだとは思うけど……」


 どうなんだろう。顔出し配信する人って絶対顔に特徴ないとやっていかないよな。

 Vtuberは声でしか勝負しないからな。だからこそ誰でも気軽に挑戦できる。

 けど、顔出し配信者は違う。ほぼ芸能人と同じだ。

 顔が良くないとバッシングを受ける。(これはあくまで向井のイメージです)


 「案くれたみんなには悪いけど、なんか即決できる案ではないかな………やべ、遅刻する」


 スマホの画面を閉じ、自転車にまたがり疾走する。

 向井には自転車を座って漕ぐ日常など絶対やってこない。



 ****



 「珍しいじゃーん。今んとこ授業聞いてる率100パーだぞ」

 「そういうあおりもな」

 「俺はそうそう寝ませーん」


 そうなんだよ。案外こういうのって同類だと思ってる人間ほどかけ離れてたりするよな。


 「ラストこれ終わったら高校初のパーフェクト起きじゃね?」

 「高校初は盛りすぎだろ! 高校入って今までずっと起きてるなら卒業まで寝る方を選ぶね!」

 「それは高校生として終わっとるわ」


 さすがあおり、今日も煽り性能バカ高いな。


 「っていっても、ラストは美術だかんな。流石に寝ないやろ」

 「副教科全振り人間です」

 「そこは保健体育だけだろ、普通」

 「保健96点です!」

 「思春期真っ只中の高校生だぁ……」

 「おめぇーもだろ」

 「俺は保健は赤点。お前と一緒にしないでくれ」

 「いや、そっちの方がやべーだろ」


 して、そうこうしてるうちに移動教室の美術室に着いた。

 

 はい、今教室でぺちゃくちゃ喋ってんのかーって思ってたそこのあなた。

 


 俺の勝ちぃぃ〜!! うぇぇぇぇぇいいーーーーーーー!!



 ****



「はい、それではですぬぇ〜今回は顔を描きましょうぉ〜」


 美術の先生は個性的な人が多いのです。はい、個性的な人が多いのです。ちなみに女です。アラサーではありません。独身のアラフォーです。顔は……もうよしましょうや。俺はこんな酷な話させんでくれ。


 「パートナーはわっ! どぅぁ! すぅい!!!」

 「せんせ〜い」

 「なんですくぁ〜多岐蒼君! 君はかなりタイプよ!」

 「ゲロ吐いてきていいですか?」

 「ぬぅおっと許可でぇす」


 普通なら笑う流れ……なのかな? ま、いいや。普通なら笑う流れなのだが、美術の先生が毎回冗談ではないのだ。ガチで生徒に手を出そうとしているやばい人なのだ。

 だから、あおりは煽るためにゲロ吐くとか言ったのではなくマジでゲロ吐きそうなのだ!

 ちなみに俺は美術の時だけ机に突っ伏している体がピンと伸びます。背筋が毎回凍るからでーす!


 「しょうがないので今回は生徒どぅーしでお互いの顔を描いてもらぬヨォ〜無難に横の人がペアよぉ〜」


 よこって確か……


 「よろしく〜雄馬〜」

 「お前か、乃音」



 ****



 「え〜そんな顔でいいのぉ〜笑 めっちゃ顔変だよぉ〜笑」

 「うっせーな。お前はいつも通りだな」


 改めて思うけど、乃音はすごい美人だ。前も言ったが可愛いより美しいよりの顔。マジで芸能界にいるレベルできれいな顔立ちをしている。

 乃音みたいな顔なら速攻で顔出し配信とか決めれんだろうな。


 「え〜いつも通りっていつもどう思ってんの〜」 

 「ん? 綺麗だなーって」

 「んっ!?」


 もう一度乃音の顔を見ようとスケッチブックから目を移すと、なんか心なしか顔が赤い?


 「ふぅ〜ん。やるじゃん」

 「何がだよ」

 「たらしみたい」

 「彼女歴いない=年齢でーす。唯一中学の頃告白した人には『顔と声のなんて言うんだろ……ギャップがさ……なんかキモイ』って言われて撃沈しました」

 「何その話!? ばかウケるんですけど!!!」


 実は私、フラれた時の返しがかなりショックすぎたんです。当時はかなり嘆きましたが、現在ではこのように笑い話にするほど立ち直っています。


 「んーけど雄馬全然かっこいいと思うけどね」

 「ありが………え、まじ?」

 「? まじ」


 う、う、うっそだぁ〜! しゃ、社交辞令やーい! 俺はそんなんにあれされんぞぉー!!


 「今も顔よくみてるけど普通にイケメンやと思うよ。女子が選ぶ顔がカッコいい部門なんと2位!」

 「……いや、普通に嬉しいわ」

 「ちなみに1位は蒼でした〜」

 「なんでだろう。あおりが1位なのに殺意が湧かない……これが2位の余裕!」

 「いや、負けとんよ」

 

 え、俺自己評価厳しすぎたぁ!? え、驚きを隠しきれないんだがぁ〜!!

 

 「んじゃ、なんで俺には彼女できないんだ? 顔がいいなら俺にモテない要素なんてな………なんでもないです」

 「心当たりありまくりなんだな」

 「………」


 うん、日頃の行いですね。毎回遅刻寸前の登校。帰宅部。蒼と夜遅くまで寄り道して〜の、夜中にゲーム。めちゃくそ近寄りがたい人間の行動してました。


 「雄馬、顔いいけど夜中とかゲームしすぎで毎回学校の間寝てるからね」

 「もうやめてくれ……反省してるからぁ……」

 「いや、ここまでいったら全部言うよー笑」


 あかん、みんなにエンジェル乃音って呼ばれてるけど俺には悪魔にしか見えませぬ。サタンだぇーあやつはー。


 「あと決定的なのは顔と声のギャップかな!」

 「お前もそれ言うかい!!!」


 この女はラブコメの主人公よりデリカシーがない! ガチで皆無や!!!

 

 最後まで読んでくださりありがとうございます! 次回も読んでくれると嬉しいです!

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