いよいよスペース
現在時刻20時45分。スペースする15分前だ。
俺はしっかりと手書きで書いた、コラボ配信の全容をまとめた紙を机に置き完璧な体勢で21時を迎えようとしていた。
「ふぅ……よしゃ万全や。なんかこのままじっとしてるのもな……」
ひら……美瑠さんによって緊張ほぐれたけど、緊張以前になんもしてないこの状況がしんどい。
時間があればとりあえずゲームという生活をしている俺にとって無の時間が一番堪える。
いっそゲームしてとこっかな……いや、ダメだ! 夢中になって絶対スペースのこと忘れる!
「こうなったら、もう開いちゃうか。配信の時も事前に枠は設定してたしな。開くだけ開こう! そうしよう!」
無の時間に耐えられなかった向井は予定の時間より早くスペースを開いた。
開いたと同時にスペース画面にミュートをした俺のアイコンが一つ出現する。
告知していない先開き。まだみんなは来ないだろう。だが、レンのファン達は向井の想像を容易に越した。
どんどんアイコンが増えていった。
もう一度言う。現在進行形でスペースの画面にアイコンがどんどん増えていってる。
このファン達の行為に改めて実感した。
「ははは……めっちゃ俺愛されてんやん」
俺はそっとミュートを外した。
「みんな!!!!! こんがみ〜!!!! 初配信で会おうって言いながらこれはすごい恥ずいな笑」
スペースだから当然返しはない。けど画面の向こうで絶対返してる。
俺は本当に愛されている。それを直前に改めて自覚した。
「今回のスペースはみんなが気になっているコラボ配信の時何が起こったか。それを包み隠さず話す。ぐらぶるダクションが発表したこととは全く違う事実だ。
けど、俺は信じてる。みんなは俺を信じてくれるって。だから、俺が全てを語ってしっかりと受け止めてほしい。
そして全てを知って、今後の俺をみんなで決めよう。
あ、一応21時から話すね。」
自分で最後締まらないなと感じながら、21時を待つ。
俺が話している最中もアイコンは増え続けていた。
21時だ。始めようか。
****
「これが真実です。みんながどう感じるかはわかんない。
けど、これからまた新しく活動していくにあたってみんなに知ってもらいたかったことは全て伝えた。
これを聞いて俺について来てくれるなら、この後ツイートするデェスコードの鯖に入って来てくれ」
デェスコードとはLINENと似たようなアプリだ。主にゲームをしながら通話するアプリだ。
LINENでよくね? って思うかもしれんが、いちいち狡噛レン用のアカウントを作るのがめんどかったからデェスコードにした。
これまで通りツウィッターではダメなん? だめなんです。
ずっと俺のアカウントを放置していたぐらぶるダクションがとうとう動き出した。
今日の昼に俺こと狡噛レンの引退を発表した。
ツウィッターのこのアカウントがもうすぐ消されるかもしれない。
だからこそデェスコードでファン達との交流場所を確保したい。
そのためのデェスコードだ。
「それじゃ! おつがみ!! このアカウント消えるかもしれんから入るなら早めに俺の鯖に入っといてくれよな!」
スペースを閉じた。
あらかじめ作成していた鯖のリンクを貼りツイートした。
*オープンチャット*
〔やばくなかった?〕
〔やばすぎ、ぐらぶるダクションガチ頭おかしいやん〕
〔そこもそうだけど、元凶の最爽エリーやばすぎやろ。完全にレン被害者やん〕
〔守ってあげないといけないぐらぶるダクションに見捨てられて……〕
〔つらすぎやろ……いっそ直訴しちゃう?〕
〔それはレンは求めてないんじゃない? ぐらぶるダクションと戦うってよりかは配信したいって感じだったよ?〕
〔確かにそうだよな、配信一筋って感じのレンにみんな惹かれたもんな〕
〔それな〕
〔それな〕
〔それな〕
〔私たちができるのはレンのやりたい配信活動を支えること。しっかり応援していきましょう!!〕
〔承知〕
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〔そういや、レンの言ってた鯖のリンクここに貼ります。まだ入れてない方はご自由に!〕
最後まで読んでくださりありがとうございます! 次回も読んでくれると嬉しいです!
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