夜の眼と撚糸の子どもたち
その世界には色がなかった。“死んだ色”のみで構成された世界で少年は生きていた。
死を待つばかりの世界で姉が語ったおとぎ話には色がついていた。
姉の語るその話は生きていた――“生きた色がついていた(魔法がかかっていた)”。
さいごに語られた話で物語は終わりを迎えたが、その話はまだ最期を迎えていなかった。
夢から覚めたとき、現実が夢に変わったとき、少年は神話の時代の人になっていた。
それもただの人ではない、色(神)に嫌われた“忌まわしき英雄”になっていた。
なぜ、少年は忌まわしき英雄と呼ばれるようになったのか、姉が語った物語で綴られるはずだった“本当の終わり”はどこにあるのか。“終わり”とは何か。
物語の舞台に戻った最後の英雄が惨劇に幕を引くために、与えられた役を演じる。
選択が間違っていたとしても、少年の選んだ最後が物語の“本当の終わり”になった。
正しさだけでは語れない“さいご”の話に普通の少年が耳を傾ける物語。
死を待つばかりの世界で姉が語ったおとぎ話には色がついていた。
姉の語るその話は生きていた――“生きた色がついていた(魔法がかかっていた)”。
さいごに語られた話で物語は終わりを迎えたが、その話はまだ最期を迎えていなかった。
夢から覚めたとき、現実が夢に変わったとき、少年は神話の時代の人になっていた。
それもただの人ではない、色(神)に嫌われた“忌まわしき英雄”になっていた。
なぜ、少年は忌まわしき英雄と呼ばれるようになったのか、姉が語った物語で綴られるはずだった“本当の終わり”はどこにあるのか。“終わり”とは何か。
物語の舞台に戻った最後の英雄が惨劇に幕を引くために、与えられた役を演じる。
選択が間違っていたとしても、少年の選んだ最後が物語の“本当の終わり”になった。
正しさだけでは語れない“さいご”の話に普通の少年が耳を傾ける物語。