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家族とむきむき

生まれてからやっと一週間…まだまだ口はうまく動かないけれどここの生活には慣れてきました。朝はやっぱり遅く起きて夜は早く寝て、お昼寝は欠かせないという幼児習慣は行動時間が制限されてもどかしいですね…マテウスさんはゆっくりでいいと撫でてくれます。まだ私の知識的に子供である彼の柔らかい手は心地よくて好きです。きっとごつごつした大きくなった手でも彼の手は優しいのでしょう。


「…すりこみ?」


「ん?フロイデ、鳥でも飼うのかい?」


「ん…んーん。なんでもないの。」


無条件に守ってくれて愛してくれる人物に嫌悪を抱くことはほとんどないと思うのです。それに私、卵生じゃないですし…石生?なんとなく納得はできないですが。


「そういえばフロイデ。そろそろ俺の家族にでも会ってみる?」


「!!むきむきおにいさん!」


「ぶはっ…い、いや、ムキムキじゃなくても残念そうにしちゃだめだからね?それに親父とかお袋とか妹もいるから…」


「…おとーさまとおかーしゃまといもーとさん?まてうしゅさんは…」


「三男だよ。」


「おにいさんふたり…」


「そ。どっちも力適性。…フロイデ、あんまり想像しないでくれるかな?俺に似てないし、そこまで筋肉な暑ぐるしい兄貴はいないよ?」


「う?」


メモをイラスト付きで描いていると顔を引き攣らせたマテウスさんがメモを取って見ている。


「…うまいけどさ…」


「ありあと。」


とりあえずメモを返してもらい、マテウスさんが家族に連絡する様子を眺めます。


「もしもし…うん、久しぶり。で、この間話した子が生まれて…うん、そう、帰る…うん、うん、わかった。じゃあ今から行くから。」


この世界の通信魔具は魔石で作られた透明な腕輪になります。繋がるのは限定した魔具のみなのでマテウスさんは実家と職場と私の3つの腕輪をしています。私はマテウスさんの腕輪に繋がるやつだけです。


「よし、フロイデ。みんな珍しく揃ってるらしいから、今から行こうか。」


「はぁい。まてうすしゃん、おねがいしまーす」


ひょい、と私を持ち上げてマテウスさんは魔方陣を展開する。すると、なんだか豪華なお屋敷が目の前に現れました。ファンタジー。


「ただいまー」


「おじゃましましゅー」


さてさて、マテウスさんの家族ってどんなのなのかな?楽しみです!

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