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ミナとイチャらぶっ。



注意・今回から若干えっちな描写が増え始めます。苦手な方はご注意下さい。



ユニーク5000突破しました。

ありがとうございます。

こんな駄文で良ければどんどん垂れ流しますので、どうぞご贔屓に。




「ユーリ、起きて、朝だよ……?」



耳をくすぐる甘く耽美な声。

すぐ近くから聞こえた言葉の意味を寝起きで鈍っている頭が理解しようとする。

朝ってなんだっけ、って呆けていると僕の唇に何かが触れた。



「ちろちろ……ちゅ、ぺろっ」



柔らかくて温かいものが触れ、僕の唇を濡らしていく。

鼻を上る蠱惑的な匂いに導かれて、反射的に舌を伸ばした。

舌先が唇を湿らせていたものに触れる。

ぴくんっ、って怯えたように跳ね上がったそれは、すぐに僕の舌へおずおずと絡まってきた。

伸ばした舌を伝って、蜜が僕の口へと流れ込んでくる。

その味で、僕はやっと状況を理解した。

目を開くと、僕のお嫁さんが小さな舌を僕の舌に絡ませながら、だらしないとろ顔を披露していた。



「ふぁん、ちゅ、れろれろ……」

「んっ……おはよう、ミナ」

「にへへ、おはよう、ユーリ」



幸せでとろとろになった瞳で僕を見つめるミナ。

そっと抱き締めると、嬉しそうに両足を絡めてきた。

じかに伝わる体温がくすぐったい。

僕もミナも、裸だ。

理由は……その、ごにょごにょ。

ま、まぁ、そういう事だ!



「ねぇユーリ、今日はどうしよっか?」



僕の考えが伝わったのか、同じく頬を赤く染めながら口を開くミナ。

優しくその唇を味わいつつ、今日の予定を思い返す。

今日はギルドで付呪の仕事があるくらいで特にイベントは無かったなぁ。



「ちゅ、はむっ、何か適当に仕事探してみようかな」

「じゃあ、んっ、ついて行っても良い?」

「ついて来てくれないと寂しくて泣いちゃうよ?」



柔らかい体をぎゅっと抱き締めてくるっと体勢を入れ替える。

小さなお嫁さんを組み敷いて、2つのぷっくりとしたさくらんぼを舌で転がしながら、僕はいたずらっぽい目でミナを見上げた。



「でも出掛けるのはミナをもっとかわいがってからでもいいよね?」

「ふぁっ♪うん、私の体、ユーリでいっぱいにしてぇ、あふれるくらい、しよぉ♪」



結局出発したのは2時間後。

ぽっこりとお腹を膨らませて幸せそうに痙攣するミナを撫でながら、溺れてるなぁって気付いた僕だった。





「もう、ユーリきちくすぎぃ」

「え~、だってミナも離してくれなかったじゃん」

「あんなにカッコいいセリフ言ったのに、たった1日でガマン出来なくなって私にいっぱいそそぎ込むんだもん。きちくきちくぅ♪」

「ううっ、ミナがいじめる」

「いいこいいこ、なでなで♪」

「わぁい、ミナ大好き~……って、アレ?いじめたのミナじゃない?」

「バレちゃった?」

「だましたなぁ、がぉー!」

「わぁ、ユーリが怒ったぁ♪」



ギルドの喫茶店の一角を占領してイチャイチャらぶらぶし始めた僕とミナを、信じらんないものを見たような表情を浮かべて凝視するティス姉。

口に運ぼうとしたパスタがずり落ち、テーブルの上でカランと音を立てるフォーク。

僕達の余りの変貌ぶりに、開いた口が塞がらないという言葉を体現している。

でも僕はミナとイチャイチャらぶらぶするのに忙しいから構ってあげられないんだ、ゴメンね。

焼き菓子を1つつまみ、ミナの口元に持って行く。



「はい、あーん」

「あーん♪」

「口の端に欠片が付いてるよ?ぺろっ」

「んやぁっ♪」

「あぁ、もうっ、ミナはかわいいなぁ」



膝の上に乗せたミナの口の端を舐めると、焼き菓子の甘さとミナの匂いが脳を刺激する。

しばらくミナの唇を堪能していると、受付のお姉さんがやってきた。

右手には依頼書、左手には2種類の付呪用の指輪が入った籠を持っている。



「ユーリさん、ミナさん、ティスカさん、おはようございます。ユーリさん、こちらが今回の依頼書です」

「おはようございます。じゃあ早速やっちゃいますか。ティス姉、行ってくるね」

「う、あ、えん」



受け答えが怪しくなってるティス姉はさて置き、お姉さんに先導されて2階の角部屋へと向かう。

勿論ミナと手を繋ぎながらだ。

角部屋に入り質素ながら気品の漂う椅子に腰掛ける。

お姉さんは付呪用の指輪を僕に見せて、問題が無いか確認する。



「ライブを両方に付呪して下さい、但し片方は意図的に効力を下げるようお願い致します」

「了解、すぐやっちゃいますね」



僕は指輪を手に取り2秒くらいで付呪を終え別の指輪に手を伸ばす。

1分もしない内に自然回復量増加がエンチャントされた指輪が出来上がった。

イメージとしては5秒で総HPの1%を回復するのと、10秒で総HPの3%を回復する2種類。

だいぶ性能落としたけど、それでもかなり良質なエンチャントに分類されるらしい。

付呪による消耗も微々たるものだし、たった1分で金貨20枚だなんて、随分とぼろ儲けしちゃったなぁ。

ほくほく顔で指輪をお姉さんに渡すと、1つ1つ確認して良い出来だと頷いてくれる。



「これで依頼は完了ですね、ありがとうございました。こちらが報酬の金貨20枚です。必要量は揃いましたのでギルド側からの依頼はしばらく無くなりますが、今後は付呪された装具をお持ち頂ければその都度買い取りさせて頂きます」



1階に戻ると依頼受付に長蛇の列が出来ていた。

依頼受付は依頼掲示板の奥にあって、文字通りギルドに依頼を出す受付だ。

依頼人はギルドに依頼の概要と期間、報酬なんかを伝えて依頼掲示板に自分の依頼を張り出してもらう。

普通ならワイバーン退治とか失われた秘宝の捜索とかの高額報酬が期待出来る依頼が出た時に、依頼掲示板に一獲千金を目指すパーティーが刺さってるんだろうけど、一体何で依頼受付に?

ギルド職員のお兄さんが忙しなく依頼掲示板に依頼を張り付けていくのに興味を引かれて、掲示板を覗き込んだ。

分類先は採集、収集の板。

昨日は4、5つくらいしか張り出されていなかった掲示板が、今日は端から端までびっしり埋まっている。

その中の1つを手に取り読み上げ……ミナに読んでもらった。

文字の勉強もしなくちゃなぁ。



「依頼内容、装具への付呪。報酬は銀貨40枚、だって」

「へっ?」

「昨日の騒ぎを見て、みんなユーリ君に依頼を出してるのさ」



いつの間にか後ろにやってきたティス姉がつまようじをシーハーさせながら答えてくれた。

お行儀悪いですよ。



「みんな直接頼もうとしてたけどギルドの方から盛大に釘を刺されてねぇ。これなら文句無いだろうって事で、みんな依頼受付に殺到してる訳さ。しっかし付呪の報酬が銀貨40枚ぽっちで受けると思ってるんだろうかね?」



呆れ顔で僕の頭に溢れんばかりのおっぱいを乗せるティス姉。

昨日の僕ならあわあわしてただろう。

でも今はかわいいお嫁さんがいるから僕の心は揺れ動きません!

ぷにぷに。

動きませんよ?

ぽよぽよ。

動かないってば。

ぱふぱふ。

……でへへ。



「めっ」

「いだっ!?」



だらしなくニヤニヤしてたら、ミナにおでこを刺された。

触ってみたら皮膚がミナの爪の形にへこんでる。

ぷっくりほっぺを膨らませて、僕をむっとした目で見上げるミナ。

そのほっぺをつんつんつついてみる。



「ミナ?」

「つーん」

「ミナちゃん?」

「つーん」

「みーちゃん?」

「つ、つーん」



お、みーちゃんって呼び方はちょっぴり気に入ったみたい。

昔妹が見つけて来たぷちツンデレの猫にそんな名前を付けて遊んだのを思い出した。

前から抱き締めてほっぺをつんつんしながら耳元で囁く。



「みーちゃん」

「ぷ、ぷいっ」

「こっち向いたらキスしてあげる」



その言葉に顔を真っ赤にして固まるミナ。

こっちを向こうとするけど、一応怒ってるんだよってアピールもしてる訳だからそっぽを向かないといけない。

うーうーとかわいらしい唸り声をあげるミナをもっといじめたくなるけど、それよりも早くミナの笑顔が見たい。

すっかりミナの虜だなぁ、って他人事みたいに考えながら僕は口を開いた。



「ゴメンね、ミナ。僕はえっちだから色んな女の子に目移りしちゃうけど、僕が一番好きなのはミナだけだから」

「そ、そんな事言ってもダメだもん」

「ミナが好きだよ。大好き。かわいいなって思う子がいても、お嫁さんでいて欲しいのはミナだけだよ」

「う、浮気するユーリの言葉なんか信じてあげないもん」



あにゃ、なかなか手強い。

でもそっぽ向きながらチラチラ僕を見るのは反則だと思います。

好き好き攻撃でダメだったから今度は泣き落としで揺さぶってみよう。



「そっか……嫌われちゃったかぁ……」

「え、ゆ、ユーリ?」



突然しょんぼりと落ち込んだ僕に慌て始める。

そっと体を離し、屈んでミナと視線の高さを合わせて力無く微笑んだ。



「ゴメンね、ミナ。本当はずっと側にいたいけど、僕がいたら迷惑だよね。もうミナには近付かないから、安心して。今までありがとう、楽しかったよ。それじゃ、元気でね……」



そのまま肩を落としてとぼとぼ歩き出す。

ギルドの入り口のドアに手を掛けた時、背中にどんと何かがぶつかる。

振り返ったら、目に涙を溜めたミナが僕の腰に抱き付いていた。



「ミナ……?」

「ユーリ、ごめんなさい、ひくっ、もういじわる言わないからぁ、ぐすっ、行っちゃやだよぉ……」

「こんな僕でも、ミナの側にいて良いの?」

「いいのっ、ひぐっ、ユーリがいいのっ、ユーリじゃなきゃやだぁ」

「あぁっ、ミナっ!」

「ユーリぃ!」



がしっと抱き合い、お互いの温もりを交換して心の隙間を埋め合う。

頬を伝う雫をそっと指で払うと、ミナは飛びっきりの笑顔を見せてくれた。



「あぁ、ミナ……愛してる。世界で一番、ミナが好きだよ」

「私も、ユーリが大好き……。ユーリ以外の人がいなくなっても、ユーリさえいてくれれば、いいの」

「ミナ……」

「ユーリ……」



涙を溜めた瞳に誘われて、僕は小さな赤い唇にそっとキスをした。

大好きだよ、って伝わるように優しく何度も、何度も。



「うわぁ……ユーリ君誑しで鬼畜だぁ」

「失敬な!?」



引き気味のティス姉に思わず突っ込む。

鬼畜はともかく、誑しとはひどい。



「あのセリフは無いわ……ユーリ君って結構軟派?」

「いやいや、あれは昔妹とやったおままごと『嫌いって言ったけど本当は大好きなの!素直に慣れない私を許して』編のセリフから引用したやつだし」

「なにそのダサいおままごと!?」

「ダサいとは失礼な。僕のかわいくて賢くて天使のような妹が考えたおままごとだよ?正直これをダサいと言うティス姉のセンスの無さに脱帽」

「え、悪いのあたし!?」

「それに僕がミナから離れる訳ないじゃない。ずっと一緒にいるって約束したし、愛するお嫁さんを放ってなんかいられないよ」

「そーそー、私もユーリ大好きだからずっと一緒なの」

「一緒だもんね~?」

「ね~♪」



わぁい、と笑顔でハイタッチ。

そのまま抱き締めてむぎゅむぎゅ。

ティス姉も解ってないなぁ、僕がミナから離れる時はどっちかが死んだ時だけだよ?

すぐ転生して迎えに行くけど。

今のは寸劇はミナも解ってて遊んでくれてたし。

っていうかミナも役者だなぁ、とっさに涙浮かべて絶妙のタイミングでやってくれるんだもん。

そんな事を考えていると、ミナはクスクス笑いながら僕の耳に口を寄せた。



「でも、構ってくれないと、本当に泣いちゃうからね?」



その言葉で、僕の心がきゅってなった。

いたずらっぽい目で僕を見上げる姿はいつもと違って、妖艶っていうか大人びた魅力に溢れてた。

誑し込まれているのは、ひょっとしたら僕の方なのかもしれない。

ま、ミナと一緒にいられるならいっか。

なんだかんだですっかりミナの虜になっている僕だった。





話が進まないからと強制的に引き離されてしまった僕とミナ。

あぁ、手を繋げないのがこんなに苦痛だなんて!

いや、ティス姉挟んだ隣にいるけどさ。



「それで、一体どうしたの?」

「いやさ、ちょっと2人に手伝って欲しい依頼があってね」

「僕達に?」



なんとも歯切れ悪くティス姉が切り出したのは、街の北にある一軒の豪邸にまつわる依頼。

この街に古くからある豪邸なんだけど、ある日幽霊が出るって噂になって誰も寄り付かなくなっちゃったんだ。

取り壊そうにも、必ずアクシデントが発生するみたいで工事が全然進まない。

仕方がないから放置してたんだけど、やっぱり気味が悪いからギルドに街から依頼を出した。

今まで色んな人がどうにかしようって挑んだらしいんだけど全部失敗、巡り巡ってティス姉の所にお鉢が回ってきたみたい。

ただ、1つ問題が。

ティス姉は幽霊の類いが大の苦手で、とても1人では対処出来ないって事で僕達に手伝って欲しいんだって。



「って訳なのさ。お願い、手伝って?」

「僕は大丈夫だけど、ミナはどうする?」

「私も平気だよ、ユーリがいるもん」

「ありがとっ、恩に着るよ」



承諾した途端キラキラした目で僕を見つめるティス姉。

僕の手を握ってぶんぶん振りたくる所を見ると、相当幽霊が苦手なんだなぁ。



「怯えるティス姉もかわいいなぁ」

「んぇ?」



おっと、口から本音がだだ漏れだった。

ティス姉はちょっぴり頬を赤く染めて、そっぽを向きながら呟いた。



「毎回思うけど、ユーリ君って恥ずかしいセリフ堂々と言うよね」

「だってティス姉本当にかわいいから」

「だ、だからそういうの禁止ぃ!」



照れまくるティス姉。

余り耐性が無いのか真っ赤になってる所もかわいいなぁ。

ニヤニヤしてたら、照れ隠しなのかティス姉にでこぴんされた。

痛かったです。

取り敢えずお昼過ぎにまたギルドで待ち合わせて、それまでは各自用意って事になった。

幽霊退治って何持って行けばいいんだろうか。

掃除機かな?

ま、何よりもまずミナとイチャイチャしよっと。

え、色ボケのロリコン?

ハハハ、面と向かって賞賛されると照れますな。


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