ブレイクブレイン
べレス:世界を旅する少年、よく女の子に間違われる【アウトサイダー】
マーモット:黒いコートを着た綺麗な姿の【機関】の少女
ガレット:【ギルド】のボス、とっても怖い顔をしてる筋肉ムキムキ
Dr.ヘレン:【機関】の一番えらい研究員、いろんなことをしってる。戦闘もできる、女性。
ホーネット:【機関】の人事を取り仕切ってる、マーモットと同じくらいの歳、陰湿な性格で人の不幸を喜ぶ。
【ギルド】:無秩序を楽しむ集団
【機関】:地下に大都市東京を再現している、楽園を追い求めてその力で外の世界へ出てもう一度暮らそうと願っている多くの人々の集団。
【アウトサイダー】:【機関】が外で暮らす人々を呼ぶ時の一般的な総称
【機関】は恐ろしい実験をしていた、人の脳を改造し本来の能力を数倍に高める実験だ、その実験は最初は犠牲者ばかりだった。だがある時、成功した…それはまだ幼い子供を実験の対象にした時だった、性別は女性で両親は死亡したと思われる、彼女は最初の成功例にして最強の能力を発揮した。
その後【機関】の殺戮兵器、つまりは殺しの道具として幾多の戦闘訓練及び実戦を繰り返させられた、そして彼女の能力だがいたって単純な物だった。「念力」だ、この力は彼女自身好んで使うことはあまりない、使われるとしたら確実に敵を仕留めるときだけ。確実に任務をこなして標的には一切の情けをかけない常に無感情、その見るものを震え上がらせる冷酷さと美しさから”銀色の魔女”と呼ばれるようになった。
こんな事なら…私、生まれてこなきゃ良かった。
「マーモット、上が緊急集合だってさいやー本当残念なことになったね ヒッヒッヒ」
「…そんな」
狭い管理室に僕はいた、ヘレンが失神から目を覚ますと管理室をうろうろし始める、そして人工知能の手動操作端末にUSBを挿すとフォルダから全てのデータをコピーした。
「瞬間移動の能力が消えた以上用済みってことか、べレス」
「なんですか…」
「ホーネットに見られた以上もうここにはいられなくなった、脱出に手を貸してやる」
「素直に一人じゃ逃げられないって言って欲しいですね。あなたも死ぬのは嫌なだけでしょう」
ヘレンは「そうだな」といって人工知能の電源装置に手をかけた、アナウンスが流れる「警告:電源を切る事によって一般住民に危害が及ぶ可能性があります」そんなことお構いナシに電源を切る、シューンという電力の落ちる音がする、電力がなくなったのはカメラやセキュリティーなどの装置だけのようだ。ヘレンは「付いて来い」と一言、僕はそれに従う。
「すぐにでも私たちを始末しに【機関】の強化兵士たちがくる、武器を取ってくるからお前は先に早く外の世界に出る昇降機の元へ走れ」
「そういうわけにも行かない、仲間は置いていけません」
ヘレンはため息をひとつ、そして僕の肩を両手で掴んで目を見た。
「あのな、ガレットはともかくマーモットは【機関】側の人間だ、仲間なんかじゃない」
ひどい一言だった、苦楽をいままで共にしてきた仲間を仲間じゃないと否定されたのだ、正直怒りがこみ上げてきたが今は抑えた、ヘレンはポケットから地下都市のマップが記録された小型の液晶装置を僕に渡した。
「使い方は分るな、脱出には昇降機を使うほかない電源を切られたらゲームオーバーだ。人工知能が死んだ今、上は血眼になってシステムの復旧を急いでるはずだ、早く行け」
「ヘレンさんはどうするんですか?」
「…武器を取ってからお前たちと合流する」
僕は最後に「了解」と一言。昇降機の電源が切られるまで残り「70分」ガレットとマーモットに早く伝えに行かなきゃ!!
マーモットの家につく、いま帰ったぞと言って玄関から上がるしかしマーモットの姿がない、どこかに出かけているのだろうか?ふと机の上に目が行った、書置きがあったのだ。そこにはよほど慌てていたのだろうか走り書きで「早く逃げて」とだけ描いてあった。どういうことだ?非常事態か?とりあえず落ち着くんだ俺、特に俺は今回悪い事なんてしてないぞ…べレスに”ちゃん”付けした以外では。
まさか!べレスまだ根に持ってるのか?これ以上刺されたら切れ痔になってしまう…わかったぞ、それを見越してこんな書置きを…なるほど。
”恥を知れこの馬鹿!”俺の中の何かがそう叫んだ、答えが違うのか?だとするとなんだまったく分らない。
「ガレット!!」
玄関から靴を履いたままべレスが慌てて家の中に入ってきた、何事だ?
「ここにはもういられない、脱出するよ!!」
俺の腕を引っ張って家から強引に出る、事情がありそうだが今は詮索はよそう。さっきの書置きと関係ありそうだ。玄関を出て秋葉原の大通りに走り出る、なんだ?朝でも夜でも賑わってるこの場所が今日は人っ子一人もいない?気味が悪い背筋が凍るような感覚がする、それになんだこの殺気に満ちてる空気は!!?…道路の向かい側から黒いガスマスクに黒いコートを着た数十名の集団がこちらに向かって歩いてくる。
途端にべレスの持っている小さくて四角い物体が赤く点滅し警告音のような音を出す。嫌な予感しかしないそれに付け加えてさっきから出てる殺気。
「強化兵士の部隊…」
「強化兵士?なんだか知らんが敵か?」
「そうだよ…僕たちを始末する為の部隊、ただじゃ通してもらえない」
なんだかしらないがここは俺の出番のようだな、相手を見る限りだと銃や刃物といった武器を持ってるわけでもない、男らしく拳でぶつかって来るようだ。そういうの嫌いじゃないぜ。
「べレスお前は先に行け…あいつらの相手は俺がやる」
「ガレット………じゃ約束だ必ず昇降機のところまで来てね、のこり時間「60分」だから。」
「ああわかった」
強化兵士たちはべレスは放っておいても良いだろうという雰囲気だ、馬鹿どもめあいつを野放しにしておくのが一番危険だ。
俺は足を大きく広げる。
「あっし名をガレットと申します、元ギルドのボスにしてこの貫禄でやってきたのですが愛ゆえに仲間を失い、いまはその愛の為に生き抜くと心に誓いを立て、ここまでやってまいりやした。故にこの先通してもらわなければその愛のを貫くことは出来ませぬ。さぁ覚悟!!」
強化兵士たちが走って向かってくる。
ガレット…無茶しやがって…僕はお前みたいなのでもいなくなったら寂しいんだぞ家族なんだから…そうだまだガレットに家族のお話してなかった、もし生きてここから出れたら言ってあげよう。みんな家族だって。
僕は走り続ける昇降機に向かって…マーモットならきっと大丈夫だ…。
「ねぇどこにいくのべレス?」
「あ!マーモット丁度いいところに!!」
マーモットの持っている銃の銃口から煙が上がってるのが見える、足から血が出る、撃たれた…痛くない…痛みなんかより、悲しみが溢れてくる…仲間に家族に撃たれた…どうして?ねぇどうして?なんでなんでなんで?胸が苦しくなる、あ 始まった体がまた戦えって言ってるんだきっと、けどなんで仲間と?僕嫌だよ、それとも何か本当にマーモットは【機関】なんかに支配されてるの?嫌だよ…嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌…いやだそんなの…だったら。
「マーモット…悪く思わないでね」「べレス…悪く思わないでね」
「こうしないと、僕は殺されちゃうから」「こうしないと、私は殺されちゃうから」
マーモットは泣きながら銃を片手に一丁ずつ持つと撃ってくる、不思議だな地下なのに雨が降ってるような感覚がするよ君が泣いてると。僕のスローモーションが始まる、マーモットの弾を避けるそしてこっちも銃で反撃…なんだろう背中が痛い何かに押されてる、僕の撃った弾が僕のほうを向いてる。背中から血がでて痛いなんで?弾は避けたのに…くっそー痛い、僕の撃った弾は今目の前にあるので一刀両断した。
「そうこれが”銀色の魔女”の本質さ!!べレス君!! ひゃーっはっはっは!!」
うるさいなぁ誰の声だかもう分らないや、マーモットが銃をマシンガンに持ち変える、走りながら僕を狙わずに撃つ、おかしい僕を狙ってないのに弾は僕に飛んでくる…避けたらさっきみたいになるから、全部刀で弾こう…。カキンという音を立てて弾が弾かれていく、そして地面に落ちるさっきみたいに軌道を変えて襲ってくることはないだろう…はっ!!しまった弾に気をとられてたらマーモットを見失った!背筋に違和感が走る、銃口の形だ皮膚を伝わってその形が分る…若干背骨から左にずれてるな…ああそうか心臓を狙ってるんだ…。
銃口から弾が放たれて僕の心臓付近を弾がえぐっていくそして貫通する…あーあここで終わりかよ僕の人生…最悪だな、結局何一つ守れやしないんだ僕は。
「許してぇべレス…せっかく家族になれたのにこんなぁ…」
「泣かないでよ…マーモット…まだ死ぬって決まったわけじゃないだろう。」
「もうだめよだって、こんなに血が…」
「最後にお願いだマーモット、自分の人生は自分で決めて生きるんだ、だれにも名前を奪われないで自分で決めて生きてく、それくらいできるよねもうお仕事は終わりだよ。」
「わかった…わかったよべレス………ねぇべレス…聞こえてる?ねぇ返事はねぇべレス…いつもみたいに笑ったり呆れて怒ったりしてよ、ねぇ!!……ああああああああああああああああああ!!!!」
「感動の最後は終わりましたか?マーモットちゃん、ヒッヒッヒッヒ、ヒャーッ八ハッハ!!これはもうたまらねぇな!!ああ傑作のバッドエンドじゃねぇかぁぁぁ!!」
耳障りな声が響く、殺す…殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!
さぁ次回からマーモットの本当の戦いが始まります。
あとガレットとヘレンもねw
はたして大量出血してしまったべレスはいかに…。