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Dロード  作者: jUDo
7/12

それぞれの戦

珍しく長いです。


つまり明日は雨だな。


普段ちゃらんぽらんしてる人が急に真面目に成ったらそう言う表現するよね。


………え?性格変わった?

アハハハハハ、冗談。僕はいつもと同じだよ。

そう。いつもとね………



「避難を急がせろーっ!!」

「城だーっ!!城に走れぇーっ!!」

城の兵士たちが大声で叫ぶ。


だが、異常なまでの大人数。兵士の指示が全員に通っているのか甚だ疑問である。

死にたくない一心の者や、人の波に流されて来た者。とりあえず来た者。

人によってそれぞれ心情は別れていた。つまりはバラバラ。


「避難にはあと30分は必要です!!」

兵士が報告に来る。


「む。」

偉そうな大臣が城の最上階の部屋のベランダから外の大群衆を眺めながら受け答える。


「…竜はどうなっている?」

「はっ。ただいま戦闘中との事。」

「ふむ………下がって良いぞ。」

「はっ!!」

兵士は敬礼をしてから部屋を出ていった。


「………名ばかりの軍隊でもこういう時には役立つものだな。そうは思わんかね?グラシア・マックス君。」


「………。」

マックスは何も言わずただ拳を固く握りしめていた。もちろん誰にも気づかれないように。


「まあ、マックス君は行けんわな。なんせこの私とドルクム殿を守る大役がある。」

がっはっはっは、と突き出た腹を揺らしながら高笑いする。


「おお、ありがたい。一般市民の私もあの『化物』共から守ってくれるのか。いやあ、ありがたい。じきにこの私の息子。コルデオもこの討伐隊に入れてもらおうかの?」

肥満体型の体を揺らしながらマックスを見る。


マックスは相変わらず無言で何処かを見据えていた。


反応が無いと分かったのか、大臣とドルクムは再び群衆に向き直り、さも勝ち誇ったように見下ろす。

「しかし、馬鹿な奴等だ。竜が来ただけでここまで大騒ぎするとはな………。」

「全くですな。奴らは無能ばかりですからな………ククク…」

がっはっはっは、と高笑いしながら二人は部屋から出ていき、階段を降りていった。


「………っ。」

マックスは無言で、

石で出来た壁を、

本気で殴りつけた。


ごきんっ、と鈍い音が誰も居ない部屋でこだまする。

指と手にやけつくような痛みが走る。けれども、今の胸の痛みには遠く及ばない。


「…ちく………しょう………ちく…しょう…ちくしょおおおおおっ!!」

ぶつけようの無い、怒りと憎悪と悲しみが、声となって響き、途方もない無力感と全員が死なないように願う想いが、執拗に己を責め立て、今にも、


「………死にたいな………畜生………畜生………。」


そんな自己嫌悪など、どうしろと?


「………ああ。言わなくても分かってるさ。分かってる。俺が出来るのは、せめてあいつらの帰る場所になってやる位だから………。けど………悔しいなぁ………何も出来ない自分が悔しい。………いや、しようとしないだけか………それが一番だって割りきっているせいだな。………畜生。」

マックスは、ただ独り、誰も居ない部屋で悲しみにくれた。




――――――――――――――――――


〜西側〜


「避けろぉ!!」

「当たるな!当たったら一瞬でお陀仏だぞ!!」

支給された竜用の剣を片手に持って、討伐隊の面々が叫ぶ。

今、西側から襲来した平均15メートル程の3頭の竜を討伐隊18人で相手どっていた。


「コリン!!!端の奴に右から牽制しろ!!」

「はいっ!!」

先輩の命令に従ってコリンは右から陽動をかける。


ゴアアアアアアアアッ!!


竜は接近されるのを拒むように尻尾を振り回す。


「うわっ!!」

尻尾が直撃したコリンは物理的法則に従って飛ばされた。

すんでの所で受身をとり、体勢を立て直す。

「くそっ!!ジリジリ押されてる………このままじゃやられる。」

喰らった箇所を片手で抑えながら、また戦線に復帰する。

「ジョンやロゼル達は大丈夫なのか………?ってか誰か知り合い来いよ〜。」

心配そうに東側の2頭の方をコリンは一瞬見た。もちろん、何も判らなかったが。


――――――――――――――――――


〜東側〜


「爪が来るぞぉ!!」

「避けろおっ!!」

こちら側は西側と同じく15メートル級の2頭の竜を8人で相手どっていた。


「ジョン!!」

「ロゼルか!?ディノ達とタオ達はどうした!?」

「わからない!!寄宿舎には居なかった!!多分全員西側だ!!今のところ、東側と西側にしか竜は居ない!!」

「じゃあ、こっちを先に終わらせよう!!」


「そこの二人!!よそ見してたら死ぬよ!!」

女性の討伐隊の人が叱る。


「はいスイマセン!!」

ロゼルがにやけて返事を返す。

「…よし、右側の竜を撹乱する。ロゼル、俺に続け!!」

「分かった!!」

ジョンの合図とともに走り出した。


――――――――――――――――――




「………外が五月蝿い。」

家で寝ていたメリアは、外の喧騒によって目が覚めた。

ベッドから這い出て、足首まで丈がある真っ白なローブを翻しながら居間へと繋がる戸を開ける。

灯りを点け、居間全体を明るくするが、もちろんそこには誰も居ない。


―――実際、メリアが覚えている記憶の中で、今日はディノは宴会だかで明日まで帰らない。

マックスは城に呼ばれて行ってしまった。そんなところ。

つまり、自分一人。掃除して食事を済ませ、風呂に入り、濡れた髪をボサボサにならないように整えれば、後はやることなどない。寝るだけで1日が終わる。毎日の日課だ。いつももとなんら変わらない。


「………寝よ。」


居間を一通り眺めてから寝室に戻ろうとする。と―――。


ガチャ。


家の玄関が開いた音。


玄関は居間と繋がっている。つまり、居間から誰が来たのか見て判る。

逆を言うなら、玄関から誰が居るか判ってしまうのだ。


「お。美少女発見。」

2メートル以上ある大男達が5人、ぞろぞろと土足で踏み込んできた。

「ふーん………金もありそうだな。よし、ありったけ奪うぞ!」

真っ先に入ってきたスキンヘッドの大男が部屋を見回してから後ろに向かって言う。

「いいんですかぁ?ケケケ。じゃあオイラは金目の物を探しまさぁ。」

猫背の男が辺りを品定めするように見回す。

「抜け駆けすんなよ。取り分、分けろよ。」

隣の大きな袋を持った男が抑制するように言う。

「へへへ………幼女だ幼女………殺して殺して殺してやる………。」

顔に包帯をぐるぐる巻きにした男が両手をぶらぶらさせながら奇妙な動きをしながら笑っていた。

「…め、飯っ!!」

一番最後に入ってきた超肥満体の男が大声で言う。

「まあまあ、待てお前ら。ちゃんと住人の確認を取ってからだろ。」

スキンヘッドの大男が全員をなだめる。


「―――と、まあ、そういうことだ、お嬢ちゃん。お金とお宝の在処を教えておじちゃん達と来なさい。」

2メートル以上もの巨体からしたら160も無いメリアは子供に見えてもおかしくない。


「………うちにはあなたたちに渡すものは無いわよ。」

「まあ、そう固いこと言うなよお嬢ちゃん。あるだろ。ほら。」

スキンヘッドの男はそういって土足で居間へと踏み込み、そこら辺を漁り始める。

「…おお、あるじゃないか。」

そう言って高級なお皿やカップ。更に洋服も全て取り出してきた。

「お、ここもか。」

今度は、外出用のドレスやスーツをあらかた持ち出してきた。

「なんだ。探せばあるじゃないか。」

適当に持ち出してくると、残りを猫背の男に任せ、その相方らしき男は出してきた物を全て袋に入れ始めた。

そして自らはメリアの方を向く。


「嬢ちゃん、困るよ〜ちゃんと本当のことを言ってもらわなきゃさぁ………。」

「クヒヒ…クヒヒ…八つ裂き八つ裂き八つ裂き…………。」


二人の男がジリジリと近寄ってくる。


「あ、おーい!お前らー!こんなもんあるぜ!!」

そう言って猫背の男は5本の刀を持ち出してきた。

「うおっ!!『東剣とうけん』じゃねーか!!」

袋にいろいろ積めていた男が刀を見て驚く。


「『東剣』!?お前、本当か!?」

スキンヘッドの男が反応する。

「?なんだそりゃ??」

持ってきた本人は刀を見て不思議な顔をする。

「お前知らないのか?『東剣』はこの世に比較するものが無いと称される位の切れ味を持った片刃の剣だ。別名『かたな』だったかな。とりあえず、超貴重な品物だ!掘り出し物掘り出し物。すげー高く売れるだろうな。」

そういって男は刀を抜き放つ。


一点の曇りの無い、よく手入れされたその刀は、その凶悪な刀身を鈍く光らせていた。


「…いいねいいね!何かを斬りたくなる輝きだね!」

両手をダランと下げた男が興奮気味に眺める。

「おいおい売りさばいた後でもいいだろ。5本もあるんだ。一本ぐらいどうってことない。とりあえず持っていくぞ。」

そう言って刀を袋に積めようと―――



――――――――――――――――――



「…お兄ちゃん。」


「ん?なんだメリア。」


「何をしているの?」


「ああ。これは刀を手入れしているんだ。………これは母さんの形見だから。」


「そう…だね…。」


「さてと………サラ!そろそろ時間だ!!何をしてんだ?遅れるぞ!」


『うるっさいわね!!ああもうっ!!ね、寝癖が………。』


「寝癖程度俺は気にしないぞ。」


『私が気にするの!!』


「はいはい、わかったわかった。メリア、少し刀を手入れするの手伝ってくれるか?」


「…うん…………………。」


「ありがとな。」


〜〜〜〜〜〜


「お母さーん。」


「どうしたのメリア。」


「えっとね、えっとね、遊んで!!」


「分かったわ。少し待ってね。これだけやったら遊んであげるね。」


「何をしているの?」


「これはね、とても大事な事なのよ。」


「………これ、なんてゆーの??」


「これはね、『刀』って言うの。」


「メリアでも使える??」


「そうねえ…メリアちゃんがすごーくおっきくなって、すごーく綺麗になって、すごーく強くなったら、お母さんが渡してあげる。」


「ホント!?じゃあ私、頑張る!!だから、約束だよ!!」


「そうね。約束。」


「うんっ!!」




――――――――――――――――――




「………それに………………。」


「………あ?なんか言ったか?」

スキンヘッドが仲間を見る。

「言ってませんぜ。」

「ああ。俺達はなんも言ってねえよ。」

袋の男と、猫背の男が否定する。

「それより、飯が食いたいんだなぁ………。」

「黙れデブ。あとで食わしてやるから…」

そう言って刀を一本、袋に積めようと―――


「それに触れるなぁっ!」

メリアが怒鳴った。


―そうか―

―久々に思い出す―

―これが―

―”怒り”―


「おいおい、お嬢ちゃん。そんなに怒ること無いだろう。」

あくまで紳士的に振る舞うスキンヘッドの男は、メリアに近寄っていく。

「それとも、あの刀はそんなに………」


「五月蝿い。とっとと消えなクズ野郎。」

言葉を遮って罵る。


さすがに頭にきたスキンヘッドの男は、メリアのすぐ近くまでよる。

「お嬢ちゃん。使って良いことと悪い言葉が世の中にはあるんだよ。今、お嬢ちゃんは使って悪い言葉を言ったからお仕置きが必要だよ。」

バキボキと指を鳴らしながらメリアの胸ぐらを掴もうとして―――

背中を向けたまま動かなくなった。スキンヘッドの男が大きすぎてメリアが隠れ、何をしているのか全く分からなかった。

「おいおい、あいつら、なに固まってんだ?」

猫背の男が不思議そうに眺める。

「知らね。そんなことより、刀を積めるぞ。どうせ外には竜が来てんだ。俺達がゆっくりした所で兵士なんか誰も来やしねえ。………そうだ。ついでにあの女をじっくり痛め付けるとかどうだ??」

「だアホ。人質として連れて行くんだろ。保健用に。」

「そうだったな。に、しても、あいつはなーにをやってんだ?」

袋の男が、メリアの前で固まったまま動かなくなったスキンヘッドの男を指差して言う。

「なんか様子がおかしいな。なにがあっ………」

スキンヘッドの男がゆっくりと振り向く。

そして、

白眼を剥いて仰向けに倒れる。

倒れた男の胸に、ぽっかりと空洞ができていて、そこに無ければいけないものを真っ赤に濡れた少女が握っていた。


メリアは男の心臓を素手で抉ったのだ。


まだ抉られて間もない心臓は、動いていた頃の用にドクンドクンと動くが、やがて徐々にその活動を停止した。


メリアはそれをなんの躊躇いもなく投げ捨てる。


「………。」

そして、無言でゆっくりと歩き、男達に向かっていく。


「あっひゃっひゃっひゃっ!!イイネイイネ!!こんな奴に俺は会いたかったよ!!」

両手をぶら下げていた男が歓喜の声を上げる。

「そ、そんなことはどうでもいい!!に、逃げる!!逃げるぞ!!」

「わわわ分かった!」

猫背の男と、袋の男が恐怖に負けてさっさと刀を詰め込み、逃げ出す。

が―――――――――――――

外には先程の少女がいた。

「「!!!」」

驚いて家の中を振り返ると、何が起こったのか分からないといったふうに、狂った男と太った男がキョロキョロ辺りを見回していた。


この時始めて二人は理解した。

絶対に手を出しては行けない存在に。


「たっ、頼む!!許してくれ!!」

猫背の男が土下座をする。つられて袋の男も土下座をする。

「そ、そうだ!許してくれ!俺達はあの男に金で雇われたんだ!!」

そう言って既に息絶えたスキンヘッドの男を指差す。

「だから、なっ、許してくれ!!この通りだ!!頼む!!」


「ごめん。私、心が無いから。」

その言葉が二人の最期に聞いた言葉となった。



メリアは容赦無く二人の頭を鷲掴みにして天高く放り投げる落ちてくると同時に頭蓋を叩き割り、頭から地面へと落下する。

もちろん何が起こったのか分からないまま死んだ。まあ分かっていようが死ぬことに変わりはない。

どうやらメリアからしたら二人はとりあえず邪魔だったらしい。

そして、メリアは二人の持っていた袋の見つけて開こうと―――、

「よくもオイラの友をーっ!!」

どしんどしん、と太った男が突進してきた。

「お前、殺す!」

帯刀していた小刀を抜いてメリアに上から斬りかかる。


それをメリアは―――――――


片手で刀身を掴み、強引にへし折った。


折ると同時に顔面へと蹴りを入れる。

メギャッ…、という奇妙な音を立てて顔の骨を蹴り砕く。

「ぬぐう〜っ!」

ひるみながらも反撃を返そうと男は拳を振り上げるが、それより早く、胸を、心臓を刀が貫通する。

メリアが折った刀身を投げ返したからだ。

「邪魔。」

一言。


太った男はメリアに覆い被さるように倒れ込む。

「ぬうう………お、お前も、し、死ねえ………!」

「断る。」

軽やかなステップで太った男を回避し何事も無かったように家の中に戻る。


「………………さてと………さあ、始めましょ。殺し合いを。」

「………ク、クケケ………クキャキャキャキャ!そそる!そそるねぇ!大賛成だよ!そうだね!!殺し合おう!!」

男が構える。


「来なさい………。」

メリアも半歩下がり、構える。

その瞳は淡い金色の色に染まっていた。




そして、先に仕掛けたのは男の方。

また、死んだのも男の方。


男は突進するように帯刀していたナイフを突いた。

メリアは突いてきたナイフを体の軸を少しずらして回避し、男の腕の関節に平手を当てた。

当てた。といっても、あまりの速さにそれが当たったのかどうかなど判断がつかなかった。が、


ゴキャッ…、という鈍い音が聞こえ、肘の先が通常ならあり得ない方向に曲がっていた。


「あぎゃあっ!?」

男が悲鳴を上げて転ぶように倒れる。

「腕っ!俺の腕っ!腕がああああっ!!」


「…なあんだ。腕を折られたくらいでそんなに喚くんだ。正直拍子抜けね。じゃあせめて、痛くないように殺してあげるね。」

そう言ってメリアは転がっている袋から刀を取り出して抜き放つ。

銀色の凶悪な刀身が男の首を狙う。


「よせ!止めろ!まだ俺は殺しきってねえ!満足できてねえ!」


「なら死んだ先で殺りなさい。まあ、あの世があるかなんて知らないけどね。」

メリアはゆっくり刀を振り上げる。


「止めろ!止めろ!止め…」


ザンッ!

ドチャッ!ゴロゴロッ…


…………………………


「………………はあ。全く自分が許せなくなるね。まさかわざわざ情けをかけちゃうなんて………。そうよ。こんなやつらに情けは要らない。もっと感情を出さないと駄目なのかな………?あ、無理か。だって私は―――


        心が無い


―――もんね。………でも、今日、始めて”怒り”体験したのかな………。あの腹綿が煮えくり返る感じ…うん。体が火照って、殺してやりたい。憎い。頭の思考が吹っ飛ぶ。ってのもそうかな。単純に憎悪の塊ね。………しかし、どうしよう………。」

改めて少女は自分を見る。

白かったローブは血みどろになり、顔には返り血が付き、足元は死体が転がっている。

明らかに普通の家ではあり得ない光景だ。

「………片付けと洗濯が大変ね…。」

呑気に言った瞬間だった。



ゴアアアアアアアッ!!



「!!!」


猛々しい咆哮。

突風に近い風。

建物を軽く越すその巨体。


「竜が………来たのね………。いいね。今日始めて感じた”怒り”って感情が沸き立ってきた。嗚呼。神様が居るなら膝まずいて祈りを捧げているところね。生憎、私にはそんな信仰深いものは無いけど。」

独り勝手な独白をし、外に出る。


竜が一頭。20メートル。いやそれ以上は有るだろうか。

鎌首をもたげ今にも食らい付きそうな勢いで此方を睨む。


だが、少女は望んでいた。

その黒く大きな体を刃で切り刻むことを。

その長い鎌首をかっ切ることを。

その頭蓋に刃を突き刺すことを。

そして、母を殺した竜を殲滅することを。


「久しぶり。とは言わないね。初めまして。確か、正式な名はまだ決まっていないのよね、あなたたち。”黒龍”とでも呼ぼうかしら奇行竜さん。まあ呼び名で何かが変わるわけでも無いんだけどね。」


グルル………


「………そう。あなたたち、お兄ちゃんを………なら余計殺さなきゃ。私はお兄ちゃんの唯一の家族なんだもの。覚悟してね。お母さんを殺された恨みも混じっているから。」

そう言って少女はもう一本刀を取り出す。

「じゃあ始めましょ。殺し合いを!!」



ゴアアアアアアアッ!!



竜が咆哮するとともに少女は駆け出した。

竜を狩るために。





おい前書き書いた馬鹿は誰だ!!(怒)


そして本文を書いた馬鹿も誰だ!!(激怒)


あ"?俺??


なにおかしなことを言ってるんだ??


「オメー以外に誰が居るんだよっ!!」


ってえな!!何しやがるケン!!


「うるせえ!!出番なかったからこっちで暴れてるだけだ!!」


あ、そ。


「しかし作者よ。本当に珍しいな。」


ん?なにがだ??


「こうやって後書きに作中のキャラが登場することがさ。」


ああ。確かに。ケン、何話め振りだ?


「そこは自分で数えろ。俺に聞くな。」


やだダルい。


「………ったくしょうがねえな………『Dロード』だけだとプロローグ8の後書きからだから本編いれて大体7話以来か。感想返信やらはカウントしないがな。」


む、ご苦労。流石は我奴隷。


「なあ、作中のキャラが作者を殺しちゃいけないって決まりなんて無いよな。」


ごめん悪かった。


「割と素直に謝るんだなお前。」


べっ、べべ別にあんたのためじゃ無いんだからねっ!!勘違いしないでよねっ!!


「はいはいツンデレ乙〜。………そういや、なんかメリアからヤンデレ臭がするんだが気のせいか?」


うんにゃ、合ってる。多分彼女はいずれヤンデレになる。


「どうだかな。あんたの感性は普通からボール3個ぐらい飛び出たところに存在するからな。」


ふっ………フハハハハ!!今の時代インターネットを使って調べればいくらでもヤンデレなど出てくるのだ!!舐めるなよ小僧!!


「それはフラグか?………っと、少々おイタが過ぎたか。では皆さんごきげんよう。さようなら。」

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