4/4
CRYING HEADS #4|神の断章 -fragment:01-
記録は残る。
神々が沈み、人間が立ち上がったその夜、
声だけが、この世界を憶えていた。
ユウヒは古びた頁をめくった。
墨が滲み、文字が溶けている。
それでも、その断片は確かに“呼吸”していた。
【断章──一】
八つの首は八つの罪。
一つの身は、一つの赦し。
名を持たぬものは、いずれ喰われる。
名を刻むものは、いずれ神となる。
「……これが、神話の原典?」
ユウヒの指先が微かに震える。
その文字は、血に似ていた。
頁の裏から、声が漏れる。
低く、懐かしく、痛みを伴って。
『スサノオは、八つに裂かれ、
八つの声となり、世界を巡る。』
その瞬間、ユウヒの瞳の奥に、赤い光が宿った。
彼はゆっくりと呟く。
「——君は、まだ全部を思い出していない」
そして、遠く離れた場所で宗一郎が目を開く。
夢と現実の狭間で、同じ声が響いていた。
「ユウヒ……お前、どこにいる」
第4話「神の断章 -fragment:01-」、読んでくれてありがとう。
次回、“断章”はさらに深く――宗一郎の過去とスサノオの記録が重なっていく。
★・ブクマで“記憶の継承”に参加してください!
—— CROSSOH




