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【連載版】連勤術師の悠々自適な生活  作者: ラクシュミー
16/39

16.1人で街へ

久々の投稿です。

本当は、いつも通り8:00に予約投稿したはずが……。また、やってしまった。

 ギルマスに提示された誰もやらない依頼については、明日以降に持ち越しになり、ヘルメス爺ちゃんは、ダイアナ婆ちゃんに連行……もとい共に孤児院へと向かった。アニメでしか見ないような、耳を引っ張られながら連れて行かれるという状態で……。


 そして、残された私たちもオチュードの村へ帰った。村では、私達が帰って来ないのでおばぁ達が心配していた。


「「「おかえり〜」」」」

「イツキちゃん、大丈夫かい?」

「嫌な事されなかった?」

「うん、大丈夫。無事に、登録出来たよ」

「良かったねぇ」

「で、何でこんなに時間かかったんだい?」


 そう聞かれると、おじぃ達はコソコソと逃げるように去って行く。私はそれを横目に、ギルドでのことを話すとおばぁ達は「ハァー」と同時に溜息をついていた。


「本当に、昔から飲むとどうしても抑えが効かなくなる人達だからねぇ」

「そうそう、まぁ、ダイちゃんが行ってくれて良かったよ」

「そういえば、2人の行った孤児院って近いの?」

「アベントゥーラから馬車で、2時間ぐらいかねぇ。《アグリ》って言う、農業が盛んな所だよ」


 《アグリ》は王国内でも、大きな街で農業が盛んだという。ただし、街のほとんどが畑でとても長閑な所だそうだ。でも王国内でも、気候が安定している所らしく、年中何かしらの作物が取れるそうだ。


 そこの孤児院で育ったヘルメス爺ちゃんとダイアナ婆ちゃん。2人の両親も農家だったが、2人が子供の時に起こった未曾有の大洪水で両親、兄弟を含めた家族や友人達を亡くしたらしい。その時、2人は何人かの友人達と山に遊びに行っており、雷雨の為に洞窟で雨宿りしていたそうだ。


 その後、孤児院で生活し、冒険者として活躍、お互いにギルマスにまで上り詰めたそうだ。そして、今でも定期的に孤児院を訪問をしているそうだ。


「そうなんだ〜。今度、私も連れて行ってもらって、子供達と一緒に遊びたいなぁ」

「イツキちゃんは、良い子ねぇ」

「本当ねぇ〜。子供が好きなの?」

「うん。玩具屋で働いてたぐらいだからね」



*****



 冒険者登録してから、しばらくして……。


「じゃあ、いってきまーす!」

「おう、無理すんなよ」

「イッちゃん、お弁当持った?」


「休憩はちゃんと取らなきゃダメよ」

「迷ったら、ちゃんと聞きなね」

「うん! お弁当持ったし、ちゃんと休憩するよ。大丈夫、わからなきゃ聞くから」


 今日、初めて1人で魔の森を抜けてアベントゥーラへ行き、冒険者活動をする。その為に、登録した後の訓練は魔の森を1人で行き、指定された薬草などを取ってくることや魔の森で野営する事をしてきた。


 ようやく、おじぃおばぁ達からお墨付きをもらい、冒険者活動することにした。そして、村の入り口まで、みんな見送りに来てくれたのだけど、まるで幼い子の初めてのおつかいを出すように心配されている。


「何かあったら、連絡してこいよ」

「いつでも動けるようにしておくからのぉ」

「うん!ありがとう。行こうか、朱雀」

『キェー』


 以前、魔の森を抜けるための訓練中に、翼に傷を負っていた赤い小鳥を助け、傷が癒えてちゃんと飛べるようになるまでお世話し、飛べるようになったので魔の森で放した。


 でも翌日、なぜか私の家の玄関ポーチにちょこんといた。おじぃおばぁ達に相談すると「懐いてしまったなら最後まで責任を持ちなさい」と、仔犬を拾って来た子供に対して言うようなことを言われたので、四神から名前を取り一緒に暮らしている。


 朱雀を助けた時は、まだ片手に乗るぐらいの大きさだったが、すでにカラスぐらいの大きさで、急に片腕に止まるとバランスを崩すことがあるほど大きくなった。


 アベントゥーラまで、歩いて1時間ぐらい。でも、楽しみすぎて早歩きなってたらしく45分もかからず着いてしまった。歩いている間に、ホーンラビットやディグピッグが向かって来たのでちゃんと狩ってあげ、今はバッグに収納されている。向かって来なかったら、別に狩るつもりなかったのにね。


 普段は開かない東門まで来ると、門の見張り台にいた門衛さん2人が口をパカッと開けてこちらを見ている。  


「えーっと……こんにちは」

「えっ、あっ、おお、こんにちは」

「お、お嬢ちゃん、もしかして魔の森から来たか?」

「はい。そうですけど?」

「ちょ、ちょっと待ってろ」

「はあ」


 東門の見張り台から、魔の森の入り口はよく見える。門衛さん達は、滅多に出入りする人がいない入り口から私が1人で歩いて来たことに驚きを隠せなかったようだ。

 しばらく待つと門の横に付いている扉が開いた。


「身分証はあるか?」

「はい。ギルドカードなら」


 そう言って、カードを提示すると門衛さん達はカードを見てまた驚いている。


「「ランクG!?」」

「……嘘だろ?」

「あのー」

「あっ、すまん。あー、中に入るならココから入っていいぞ」

「えっ? いいんですか?中央門まで行かなくても? やった、ラッキー」


 今度は、私の言葉を聞いて苦笑している門衛さん達にお礼を言いながら東門をくぐる。中央門から入ると、すぐ大通りがあり宿屋や飲食店があったが、東門は大通りはあるものの呼び込みの人もいなけりゃ、旅人も少ない。


「えーっと、冒険者ギルドはこの通り進めば良いんですかね?」

「そうだが……なんだ、こっち側来たことにねーのか?」

「東側は、鍛冶屋や魔道具屋とか職人が多いんだ」

「あーなるほど」


鍛冶屋や魔道具屋も気になったが、とりあえず今日は冒険者ギルドを優先することにし、大通りを進んでいった。



私事でバタバタして、中々投稿出来なくてすみません。ストックもなくなってしまったので、頑張って投稿するので、気長にお待ちください。

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