遊び相手
「『天然』のルーンに魔眼か………。」
ガイルは部下のレルドと共に自身の執務室であの子をどうすべきか考えていた。
一貴族としてこの一件の報告と共にあの子も差し出すべきだろう。
だが、そうすると彼は帝国の役人共に死ぬより酷い事をされるだろう。ルーン持ちは貴重な存在だ。何かしらの理由を付けて、ルーンを剥がし、処分するだろう。
そんな目には合わせたくない。記憶がないようだし、何よりあの男の子には非がない。あの子がいる部屋の天井には嘘を封じ込める魔道具が埋め込んである。ジョブもない彼には抵抗できないはずだ。
「決めた。あの子のことを帝都には伏せておこう。」
帝国の5大貴族とは思えない決定だが、ガイル・イーストとはこういう男なのだ。
「では、どうするので?」
部下のレルドがそうきいてくる。どうやら私がそう決めるのを、分かっていたようだ。
「む、そうだのう……………。」
その時、廊下からドタドタと騒がしい足音が聞こえてきた。
ドタドタ バタン!「お父様ー!」
金髪の可愛らしい天使………いや、娘のリーナだった。ノックもせずに部屋に飛び込んでくる。
「お父様!お兄さまが遊んでくれないの!私と遊べとしかって!あ!レルドだ!レルド遊ぼう!」
「お久しぶりです。お嬢様。ですがそのような事は。」
「こらリーナ。レルドは今仕事をしているんだ。邪魔しちゃいけないだろう?」
そうガイルは娘を優しく諭そうとする。
「むー、大人はみんな仕事仕事って私の相手をしてくれないんだもの!なんならレルドにあたしの遊び相手って仕事を与えて!」
「おいおい………」
たしかに娘に遊び相手はいない。今度適当に同年代の子供を付けるべきだろうか。
……………同年代の子供。
「なぁリーナ。」
「?なーにお父様。」
「遊び相手はリーナと歳の近い男の子でもいいかい?」
「遊び相手を付けてくれるの?やった!」
リーナは構わないらしい。
「ガイル様。まさか…」
「あぁ、そのまさかだな。」
ガイルはニヤリと笑った。
1日2話投稿はきつい。




