負け
「ああああああああああああああああああああぁぁぁ!!!???」
痛い。痛い!苦しい熱い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛―――――――――――‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
「ふぉっふぉっふぉっふぉっ、うるさいの、ちっと『苦痛』をかけただけで大袈裟な。」
「ぁ………………う…………ぐっ……………うぅ。」
痛い。痛すぎる。
「ロイ!?どうしたの!?」
リーナ…………?駄目だ。ギルドにいてくれ。来るな。
「ロイ?ねぇロイ!!!!!」
リーナ。そうだ。僕が負けたら、リーナは帝都に連れていかれる。僕の予想が正しければ、きっとリーナは望まない事をさせられる!
僕のやらなければならない事。
それは………リーナを守る事だ!思い出せ!
賢者?そんなの関係ない。
リーナの幸せを奪う奴らは、僕が殺す。
そうだ。今まで何人殺してきた。強い奴弱い奴関係なくリーナの幸せを守るために!殺ってきた!
1人増やすだけだ!
「ぐうぅぅぅぅ。あ………あああああああぁぁぁ!」
「ふぉっふぉっふぉっ、立ち上がるか……。気力だけはあるの。それともただの意地かの?」
「うる………さい。リーナを連れていかれるわけにはいかない…んだ。殺す。」
「ふぉっ、ふぉっふぉっ!面白い!儂に背を向けてくるものは今までにたくさん見てきたが、儂に殺すと言ったのはお主が数十年振りじゃ!いいぞ、相手をしてやる。」
余裕か。クソっ、絶対殺す。そしてリーナを守る!!
僕は周りに炎を浮かべる。
その数、50。
その炎の色は、蒼。
シルエスカ姉さんから教わった魔法だ。炎に高密度の魔力を込め、普通の3倍以上の威力をだす。シルエスカ姉さんを蒼炎の魔女と言わしめる魔法。
さらに威力を上げるために炎に魔力をくべていく。
ドンっ!
「ぐはあああ!」
「ロイ!」
クソ………制御ミスだ。
右腕が炎に包まれるが、魔力を操り、敵を殺すには問題ない。
「死ね。『蒼炎』!」
蒼い炎が賢者に飛んでいく。怨敵をを喰らわんと、炎が大きくなる。
蒼炎が賢者を包み込み、そして―――!
―――――――――――――――何も起こらない。
「なっ!あああ!?」
何故――――!?
炎は少しずつ消えていく。魔力となって散っていく。
「………ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっふぉっ!最後のはよかったぞ?ワシも右手小指を使ったしの。」
じゃがと賢者は続ける。
「残念じゃのぉ。後10年鍛えれば30分は遊べただろうに。もう戯れは終わりじゃ。」
瞬間。賢者から莫大な光の奔流が溢れ出し―――――――――――――――