表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グローリ・ワーカ  作者: 川柳えむ
第5章:ペンダント
41/46

攻防の結果

「な、何で……?」


 マニュアが思わず訊く。


「私の冒険の目的はアルトを探す事だったし……見つかったから、もう……」

「そ、そっか……そういえばそうだった……」

「えぇー……」


 不満そうなストームの声。


「折角自己紹介もしたのに……。寂しくなるなぁ……」

「うん……」


 マニュアは呟いた。ティルも頷く。


 し~~~~ん……。


 みんな静まり返ってしまった。


「じゃ、そういう事で……さようなら。また……」

「手紙書くからね!」

「俺達の事、忘れんなよ!」

「うん……」


 しんみりした中、アリスは少し泣きそうな顔で頷いた。


「それじゃあ……アルト、帰るよ!」


 アリスがアルトを振り返る。

 アルトは話を聞いていなかったのか、


「え?」

「って、アルト……!?」


 全く自分には関係ないと思っていたらしい。


「アルト、あんたを連れ帰るために探しに来たんだよ!?」


 アリスが言う。

 アルトは驚いた顔をしてから反発した。


「え、えぇー!? みんな冒険してるのでしょ!? 何だか楽しそうなのに! 一緒に行きたいです!」

「な、何を言ってるの!?」

「いやー! 私も一緒に旅をするぅーっ!!」

「アルトっ!! おじさんやおばさんがどれだけ心配しているか……!」

「まだ帰らないーっ!!」

「……あの……」


 アリスとアルトの攻防は続く……。


 ――しばらくお待ちください――


 ……そして10分後。


「はぁはぁ……。……というわけで、あともう少しお世話になります……」

「わーい! I'm WINNER~♪」


 アルトは嬉しそうに踊っている。

 アリスはそれを横目で見ながら土下座状態。


「あ、いえいえ……こっちはいてくれれば、それだけで嬉しいですよ」


 マニュアもアリスの向かいに正座をして座り、頭を下げた。

 結局、アリスもアルトも残り、一緒に魔王を倒す旅を続ける事となった。


「まぁ人も増えて楽しくなりそうだし! アルトちゃん、旅の許可貰ったら、一緒に買い物行こうか!」


 マニュアは立ち上がり、アルトに向かって言った。

 すぐ向かいで、アリスは「仕方ない」といった風に笑っていた。

 その様子に、アルトは笑顔で頷いた。


「はい! よろしくお願いします!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ