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グローリ・ワーカ  作者: 川柳えむ
第5章:ペンダント
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らしくない

 とりあえず魔物を追っ払った、事態を収めたという事で10000Cをゲットしたマニュア達。果たしてこれで完全解決かと言われると謎だがそんな事は気にしない。

 ほくほく顔で宿へと向かい、部屋を取る。


「ん~! やっと寛げる」


 マニュアが大きく伸びをした。


「マーはいつも寛いでるじゃん」

「うん、そーだね……って、どーゆー意味よ、ティルちゃん!?」

「あはは」


 マニュアとティルが笑っている。

 その後、一瞬マニュアは表情を曇らせた。それに気付いた者は、誰1人としていなかったが。


「ねぇねぇ、せっかくの新しい町だし。ちょっと散歩に行かない?」


 アリスの提案。ストームとニールは特に考えることもなく「おぅ!」と返事をした。

 ティルも、


「うん! マーも行こ!」


 そう言い、マニュアの方を振り返った。マニュアは戸惑った表情で答えた。


「う……うぅん。私は疲れたから部屋で休んでるね」


 ティルは、マニュアがそんな返事をするなんて想像もしていなかった。

 思わずず疑念を口にする。


「え……どうして!?」

「いや、どうしてって……私、頑張ったと思わない!?」

「え、ポーズが……?」

「そうそう」


 頑張ったと言えば、頑張った、のだろうか……?


「それじゃ、休んでくる!」


 マニュアはささっと手を振ると、すぐに部屋へと行ってしまった。


「うーん。じゃあ行こっか」


 アリスの言葉に、まだ納得がいっていない様子のティルは、


「やっぱり……ちょっと見てくる。一緒に行かないなんて、マーらしくない! さっきも調子悪そうだったし、心配だよ」


 そう言って、マニュアの後を追ったのだった。


「わかったー! 入口で待ってるね」


 そうして、3人はティルの後ろ姿を見送った。


 ――……。


「わかってる……わかってる。もう、だんだんと抑えきれなくなっている事……。だって、私は……」


 部屋の向こうで、マニュアは呟いた。


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