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グローリ・ワーカ  作者: 川柳えむ
第5章:ペンダント
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大乱闘スマッシュパーティー

 ジャ、ジャ、ジャン!!


「何!? この人の数~っ!?」


 そうなのだ。

 現場へと向かってみると、魔物退治に来たのであろう冒険者が軽く50人はいた。


「しかも――」


 しかも、何故か仲間同士で戦っているのだ!


「魔物が幻覚を見せているんです!」

「この魔物は仲間を敵に見せるブレスを吐くようなんです!」

「おかげでどれだけ冒険者を呼んでも収拾がつかなく……うぅ……」

「ここに長時間いると儂達もやられてしまう……後は頼みましたよ!」


 そう言って、町の人達は逃げていってしまった。


「ちょっとちょっとぉ!?」


 逃げていった町の人の後ろ姿を振り返った瞬間、


「あぁっ!? こんな所に魔物がっ!?」

「へっ!?」


 今度は慌てて声の方へ振り返る。

 目にしたものは、ストームがマニュアに向けて指を突き付けている姿。


「あ……」


 さっきの町の人の言葉を思い出す。


『この魔物は仲間を敵に見せるブレスを――……』


「うぇぇ……これは……」


 マニュアがたじろぐ。

 次の瞬間、ストームは仲間である筈のマニュア、そして隣にいるティルに向かって攻撃態勢に入った!


「よし! 魔物に攻撃するために、魔法少年に変身だ!」

「「魔法少年!?」」

「サンシャシンパワー・レベルアーップ!」


 ストームが変身の魔法らしきものを唱えた!

 ……しかし、何も起こらなかった。


「なんだそれ――――――!! 行のムダ遣い!」

「バカ……」


 ティルも横で溜め息を吐いていた。


「仕方ない! 短剣で攻撃だ!」


 ブンッ!


「わっ!」


 すんでの所で避ける。

 その短剣はマニュアの頬を掠った。


「あっ! 魔物!」

「魔物がいるぞ! やっつけろー!」


 アリスとニールも、ストームと同じようにマニュアに向かって攻撃をしてきた。


「ど、どーなってるの!?」


 何故だかマニュアとティルにはブレスは効いていないようだ。


「おらぁぁぁぁ!!」

「うわっ!」


 ニールの拳を躱す。


「えーいっ!!」


 アリスも踊り子の扇子を振り翳す!


「ちょっと……ストーップ!!」

「どーすりゃいいのさ!?」


 ティルもマニュアも……絶体絶命のピーンチ!!


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