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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
新人育成編

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90話 「これ……溺愛系じゃない?」


 タッグマッチは中盤戦を過ぎた頃でしょうか、今度はカルラさんが山田さんを羽交い締めしていますね。それを狙い……ルカさんはコーナーポスト最上段に登ると、山田さん目掛け……飛び立つのでした。


「喰らいなさい、山田! これが合体ミサイルキックよ!!」


 ルカさんは上空から山田さんに狙いを定めました。カルラさんに羽交い締めされている山田さんには、逃れる術はありません。




 はずでした。




 しかし山田さんはカルラさんの羽交い締めを……軽々と外すと、サッと身をかわしたのです。すると、ミサイルキックの着弾点は……カルラさんになってしまいました。




 ドーーーーーン!


〈また失敗してるぞ、あいつら!〉


 ミサイルキックをモロに喰らって、カルラさんは吹っ飛んでいます。ミサイルキックを同士討ちさせてしまったルカさん、苦渋の表情をしていますね。ですが、私は知っています。山田さんがかわした時……一瞬だけ、喜色満面の表情を見せていたことを。




 そんなこんなで山田・サルヴァトーレ組は他にも合体バックドロップや合体チョークスラムなどを成功させて行きました。その都度、盛り上がるお客さん達と一部の女子達。しかし……思った以上に山田・サルヴァトーレ組のコンビネーションは優れていますね。こんなのを見せられては……一部の女性陣の気持ちがわからないでもありませんね。




 対してルカ・カルラ組。まあ、やる前からわかってましたが……相性最悪ですね。もはやタッグパートナーが敵になっています。まるで、この試合…… 2 VS 1 VS 1 の様相を呈してきました。




 さあ、今度はカルラさん。サルヴァトーレさんを羽交い締めに取りました。そして走ってくるルカさん。また合体技でも狙っているんでしょうね。ですが……今回も失敗です。サルヴァトーレさん、羽交い締めから逃れることに成功しました。


 そしてルカさんはカルラさんの胴、頭を足でロックしたまま空中で回転すると……カルラさんは遠心力によって投げ出されてしまうのです。この技は……フライング・ヘッドシザースですね。旗揚げ戦で山田さんに喰らわせた技です。


 それにしてもサルヴァトーレさん……フライング・ヘッドシザースをじっくりと眺めていましたね。多分ですが……自分の技が地味だというのを気にしているんでしょう。ド派手なフライング・ヘッドシザースを注意深く観察していました。




 そろそろ……試合も終盤でしょうか。ここまでルカ・カルラ組の連携・合体攻撃は……一度も成功していません。


 たった今も……ルカさんのラリアットがカルラさんに直撃しています。




〈これ、実質ルカ対カルラじゃねえか〉


〈山サルの間に女はいらない! 壁になってろ!〉




「ルカ……もう許さないのです!」


 カルラさん、激しくルカさんに詰め寄りました。ルカさんは故意ではないとアピールしていますね。ですが、私は知っています。この同士討ち……ほとんどが故意でした。


「ルカだけは……絶対に殺すのです!」


 カルラさん、遂にキレました! ルカさんの腹に膝蹴りを叩き込んでいます。膝蹴りを喰らったルカさんは……前かがみに苦しんでいますね。そしてカルラさんはルカさんを両肩で担ぎ上げました。


 あの形は……ファイヤーマンズキャリーですね! これは、最近に山田さんより伝授された技を…………まさか、味方に初披露するのでしょうか!?




「行きますのですよーーー! これがボクの新技…………カミカゼなのでーーーす!」


 ルカさんはカルラさんを担いだまま走り出すと……カルラさんをマットに叩きつけるようにして前転します。




 ドスーーーーーン!


〈うおおおおおおおおおお!〉


〈なんだ、あの技。エグいな!〉


〈カミカゼ…………面白い〉


 まさかの形での新技初披露に……お客さんは大熱狂しています。ですが、カルラさん……ここまでのダメージもあってでしょうか、足元がフラフラしていますね。遂にはロープにもたれ掛かってしまいます。




「なんともヒリついた新技じゃねえか」


 そんなカルラさんに……試合権利を持ったサルヴァトーレさんが近づいてきます。




「だが……新技を出せるのは…………お前だけじゃねえぜ」




 そう言うと、サルヴァトーレさん……カルラさんをロープに絡めたまま、ロープを使って前回りをすると……両腕でカルラさんの両足を、両脚でカルラさんの両腕をロックしてしまいました。




 これが、サルヴァトーレさんの新技…………タランチュラです!




〈うおおおおおおおおおおおおお!〉


〈なんだこれ? どうなってるんだ!?〉


〈カルラでは…………縛られた時の…………魅力に…………欠ける〉


 この見た目にもインパクトの強い技に、会場からは大歓声が上がっています。イクセントラさんも興奮して……何か言ってましたね。




「これ…………ロープブレイク…………なのです」


 カルラさん、苦しそうにイクセントラさんに主張しますが……イクセントラさん、これを黙殺します。そしてサルヴァトーレさんは体を大きく揺すり……カルラさんの負荷を高め続けていきました。そして…………




「ギブアップ…………なのです」


〈うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!〉


〈やるじゃねえか、サルヴァトーレ! 地味なだけかと思ってたら……スゲー技を隠してやがったぜ!〉


〈あの技……ワテらが喰らったら…………全身がバラバラになりそうスケ〉




 イクセントラさん、ギブアップを確認するとゴングを要請し……名残惜しそうに、カルラさんを自由の身にしてあげました。そして大の字に倒れるカルラさん。あちらでも……ルカさんがカミカゼのダメージで倒れていますね。




「二十八分五十六秒……タランチュラにより…………山田・サルヴァトーレ組の勝ち」


〈サルヴァトーレ、凄かったぞー!〉


〈サルに縛り属性があるとか……捗るわー〉


〈これ……溺愛系じゃない?〉


 ダウンしたルカ・カルラさんを横目に、勝ち名乗りを受ける山田・サルヴァトーレ組。お客さん達の称賛に応えています。




 こうして実験興行、メインイベントは終了しました。


 ルカさん、カルラさんには課題が残りましたが……スライムさんやサルヴァトーレさんにとっては素晴らしい結果でしたね。団体としても素晴らしかったんじゃないかと思います。



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