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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
新人育成編

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78話 「普通のアイスティー、何も入ってないから安心してほしい」


「実は……相談はまだあるんだ」


 山田さんは魔法プロレスの案を保留にすると、他の相談を持ちかけるようです。


「少し待ってほしい…………飲み物でも…………用意する」


 思ったより長い相談に、イクセントラさんは飲み物を準備する為……応接室を出ていくのでした。しばらくして戻ってきたイクセントラさんは、トレーにお茶を二つ乗せて運んできています。そして一つを、山田さんの前に供するのでした。


「普通の…………アイスティー…………何も入ってないから…………安心してほしい」


「ありがとう……うん、美味いな」





「ふぅ…………それで…………次の相談とは?」


 アイスティーで一息をつくと、イクセントラさんは相談内容を尋ねました。


「今度は……魔物プロレスだ」


 魔法の後は魔物ですか。すると次は魔具とか魔界とか言い出しそうですね。あ……魔性プロレスとかどうです? なんとなく字面が興味を惹きません?




「魔物プロレス…………そもそも山田は…………魔物とプロレスしてるから…………既出」




 そうですね。挙げれば……スライム、にわとりマン、スケルトン、デュラハン……そしてフライング・ヘッドですか。山田さんは数多くの魔物とプロレスしてきています。魔物プロレスとか……今更、何を言ってるんでしょう。


「いやいや、そうじゃなくてだな……興行に組み込めないかと思ってな」


「団体員は…………ほとんどが…………魔物とプロレスしたと…………聞いている…………問題ない」


 この前の実践練習の話。イクセントラさんは知ってたみたいですね。でも、あの時はカルラさんだけ……魔物とプロレスをしていません。あの時の対戦相手は山田魔物とかいう魔物を名乗っただけの人間でした。




「いや、この相談は俺達の話ではなくてだな。魔物が……街の人々に受け入れられるかって話なんだ」


「なるほど…………それは…………難しい」


「だよな」


 そういう事でしたか。確かにスカイハイ一同は、魔物の皆さんを受け入れていますよね。それどころか……魔物を師匠と呼ぶ馬鹿が二人もいます。でも、街の人は……そうはいきませんよね。魔物の皆さんだって、それを案じて……旗揚げ戦の時は変装して来てましたから。




「しかし…………人々も…………無駄に…………排他的ではない…………一度…………受け入れられさえすれば…………後はスンナリ…………行けるのではないか?」


 私、それに関しては自信がありますよ。私の世界は……確かにつまらない世界だったんですけど、優しい世界なのは間違いありません。だって、ほら……あの山田さんを受け入れている世界ですよ。これを優しいと言わずして、何と言うんですか。




「結局、最初の一度目が肝心だよな」


「そう…………失敗すれば…………魔物プロレスは…………不可能」


「やるならば、必ず成功させなければいけないか……」


 まあ、一発目のインパクトって重要ですからね。スカイハイだって、旗揚げ戦の熱狂のおかげで街に受け入れてもらったわけですし。それに山田さんだって、冒険者ギルドで派手なデビューを飾ったからこそ……未だに抱きつき魔扱いです。




「ちなみに、その一発目の構想。実はある…………と言ったら?」


「聞かせて…………もらおう」




***




「…………という感じで考えているんだが、どう思う?」


「なるほど…………悪くない」


「まあ、ある意味では賭けみたいなものだが……勝算は十分にあると思っている。だから、そんなにヒリつくほどではないな。どちらかと言えば……ぷよつくって感じだろう」


「いいと思う…………やるのならば…………私は賛成」


 魔物プロレスについて……このような会話が交わされました。どうやら何かを企んでいるようですね。


 しかし、一つだけヒントが聞こえましたよね。ぷよつく……ですか。




 なんとなくですが……わかった気がします。きっとスライム師匠の出番なんでしょう。




 こうして山田・イクセントラ会談から数日後……次回の実験興行に、魔物が参加する事が発表されました。



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