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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
新人育成編

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64話 「見栄も…………張れる」


「…………という事で、力不足で申し訳ありません」


 山田さんに頭を下げるヴィクトリアさん。道場や会場の件を父親に相談しにいった顛末を伝えました。


「いやいや、謝ることはない。むしろ、興行を成功しさえすれば……政治の後押しの可能性がある。それがわかっただけでも大収穫だ。ありがとな、ヴィクトリア」


 ヴィクトリアさんの報告に謝意を伝えた山田さん。ヴィクトリアさんに頭を下げています。そしてヴィクトリアさんは練習に戻りました。


 周囲に誰もいなくなった山田さん。口を開くと…………




「ならば……興行成功の為に…………出来ることは全てやっておくか」


 そう呟くのでした。




「おーい、みんなー。明日は……練習は休みにするぞー。でも…………するから…………明日は…………」




***




 翌日、いつもの宿で目を覚ますと……山田さんはストレッチ等で体の調子を整えてから、二度寝し始めました。まあ、今日の練習は休みと言ってあるので問題はないはずです。




 お昼過ぎになってきました。目を覚ました後もゴロゴロダラダラと過ごしていた山田さん。ようやく起き上がると……抱きつき魔と書かれたスウェットに身を通します。そして遅めの昼食を食べに行くのでしょう……宿を出るのでした。


 この道は……きっといつもの食事処でしょうね。山田さんは軽快な足取りでお店へと向かいました。すると、店の前には……スカイハイのレスラー五名とイクセントラさんが待っているではありませんか。


 山田さんは皆に合流すると……話を切り出しました。


「あー、普段はお疲れさま。今日は練習は休みなんだが……せっかくだし懇親会をしようと思う」


 その発言に盛り上がる人。どうせ沢山食わされるだけだと達観する人。ヴィクトリアの酒乱再来に怯える人。皆の反応はそれぞれでしたが……何にせよ、今日は懇親会だということだけは確定しました。


「しかもだな……今日は、人の少ない時間を狙って……なんと貸し切りです! さあ、皆……入った入った」




 そして山田さんは、皆を店内へと連れて入るのでした。




***




「ヴィクトリアはエール禁止な。後は好きに頼めばいいぞ。にわとりマンステーキのノルマも……今日は無しだ!」


 山田さんがそう宣言すると……ようやく全員が晴れやかな表情になりました。ここからは無礼講の宴が開かれます。




「ところで、何故……抱きつき魔さんは粘液まみれだったんですか?」


 こちらでは山田さんとヴィクトリアさんが会話の真っ最中ですね。どうも……受付時代、魔石交換時の思い出話に花を咲かしているようです。




「あれは……山田スペシャルのせいだな。ほら、ターリアが師匠を潰したのを見ただろ? あれと同じだ」




「なるほど、そういう事でしたか……じゃあ、鶏小屋臭かったのは?」




「にわとりマンのせいだ」


 こうして二人は、共有した過去を振り返るのでした。




 こちらでは、イクセントラさんとターリアさんの会話が行われています。


「旗揚げ戦を見た時は、イクセントラさんって……同類なのかな? なんて思ってました」




「あれは…………ヌーブラ…………三枚重ね」




「え……ええ!? そんなに重ねて貼れるんですか?」




「貼れる…………そして…………見栄も…………張れる」




 なんか上手いこと言ってるイクセントラさん。でも、こうして交流が増えるのはいいことですね。その後もターリアさんに胸を大きくする方法を尋ねていました。




 さて……ここではサルヴァトーレさんとルカさんが会話しています。


「うーん……やっぱりアンタの技って地味なのよね」


「そうっすよね。自分でもわかってるんですが……なかなか見た目がヒリついた技を思いつかないんですよ」


「ま、そんな簡単には出てこないわよ。でも、普段からヒントを探してたりすると……何か見つかるかもね」


 なにやら技の相談でしょうか。無礼講とは言っても……やはりプロレスの話題は尽きないようですね。




 あちらでも、山田さんとターリアさんが……やはり技の話題をしているみたいですね。


「ターリアは垂直落下式の技を必殺技にしたいんですけど、どれがいいか……教えてくださーーーい」


 ターリアさんは必殺技を決めかねて、山田さんに相談しているようです。


「うーん。何も垂直落下にこだわらなくてもいいと思うけどな。俺の見解では……ターリアにはパワーボムが向いていそうだと思うぞ」


 うーん、なんだかんだで各自に悩みがあるんですね。そういう意味では懇親会をやって良かったんでしょう。




 悩むターリアさんを置いて、山田さんはイクセントラさんの所へ来ています。


「まだ先の話にはなるんだが、リングをもう一基用意するかもしれない」


「それなら…………スライムの粘液…………また集めておいてほしい」


「それは任せておけ。それとだな、いずれ会場を常設化したいと思っていて……そうなると強い照明が必要になるんだが、作れそうか?」


「照明…………出来なくはない…………考えておく」


「ありがとな、イクセントラ」


 そう言うと、山田さんは他の席へと足を運びました。そしてイクセントラさんはサルヴァトーレさんを見つけると、声をかけます。

 

「この前の…………お風呂…………山田のナニは…………デカい?」


 食事処でする会話として相応しくない話題を切り出すイクセントラさん。サルヴァトーレさんは筋肉の事だと告げるのですが…………


「どちらでも…………構わない…………どちらでも…………縛れば映えるから」


 この発言にはサルヴァトーレさん。流石にヒリついた表情で逃げていきました。




 と、こんな感じで懇親会は続きます。


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