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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
新人育成編

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59話 「君に決めた!」


 それからしばらくは……新人さん達の練習と、山田さんによるフライング・ヘッド達への美容施術が続くのでした。


 ちなみにヴィクトリアさんの悪酔いは、山田さんの努力もあって……わずかですが解消しています。


 そして新人さん達にもプロレスの基本が身についたと判断されると、特別な練習メニューが組み込まれました。それは……実践練習です。新人さん達に魔物などと戦わせることによって、より実践的な戦闘経験を積むことが目的だとかなんだとか……そんな感じで山田さんは説明しました。




 まあ、山田さんのことですし……そこまで深く考えてはないと思います。




 そういうことで……本日、スカイハイの面々はにわとりマンさんの住む平原へやってきました。山田さんは団体員の前で語り始めます。


「じゃあ、まずは……にわとりマンからだな。アイツはいいキックを持っているし、鉤爪や嘴なんて特徴があるからな。アイツとの戦いは……思ってる以上にプロレスに役立つと思うぞ!」


 にわとりマンさんとの練習による効果効能について語る山田さん。しかし……よく考えましょう、山田さん。普通、対戦相手に鉤爪や嘴なんて付いてません。果たして……この実践練習は本当に役に立つのでしょうか?




「それでは……ここで戦ってもらうのは…………」


 新人さん四名に緊張が走ります。いったい誰が最初に……魔物とプロレスさせられてしまうのか。山田さんの発表を戦々恐々と待つ新人さん達。そして、山田さんが最初の犠牲者を発表します。




「サルヴァトーレ……君に決めた!」




 安堵の表情を浮かべる他三名。それに対して……ギャンブルに負け、大損をしたような顔になるサルヴァトーレさん。


「まさか……俺が最初だなんてな……ヒリつくぜ。だが、勝負師がこんな所で降りてられるか……やってやるぜ!」


 こうして……サルヴァトーレ VS にわとりマンの一戦が行われる事になりました。




「コケー!」


 サルヴァトーレさんはにわとりマンさんの打撃に苦労しています。得意の関節技に持ち込みたいのですが……なかなか接近できません。そういえば、山田さんも苦労してましたね。


「コイツの蹴り……ヒリつくな」


 サルヴァトーレさんは既に何発もキックを受けています。足はヒリつくどころか……ビリついていました。ほら、ちょっと足がプルプルしてますよね。




 しかし、そのキックを沢山受けると……遂には慣れてきたのでしょう。いつしかサルヴァトーレさんは、にわとりマンさんのキックを捌くことが出来るようになっていました。


 そして、キックを捌けるようになれば……接近のチャンスです。サルヴァトーレさんは一気に距離を詰めると、関節技を狙いに行きました。低い姿勢から……にわとりマンさんにタックルを決めると、寝技に持ち込みます。


 マウントポジションを取ったサルヴァトーレさんは、にわとりマンさんの頭部か腕に狙いを定めています。しかし、その瞬間……にわとりマンさんの嘴がサルヴァトーレさんの目を狙ってきました。




「うおっ! マジか。目玉をつつこうとしてくるだなんて……ヒリつくじゃねえか!」




 この流れも懐かしいですね。山田さんもつつかれていましたっけ。


「寝技中だろうが、マウント中だろうが油断するなよ……いい勉強になったな!」


 山田さんは、そう声をかけました。なるほど……実践練習が何の役に立つのか不安でしたが、こういった心理面では十分に実践的ですね。思った以上に魔物との対戦はプロレスに活きるのかもしれません。




 さて、視線をサルヴァトーレさんに戻しましょう。彼は……まだマウントポジションを取っていますが、嘴のせいで打つ手がない状態ですね。嘴から目を守る為と……困惑を示す為のダブルミーニングで頭を抱えています。


「困ってるコケ? こういう時は……カウンターを狙うコケー!」


 なんと……にわとりマンさんからサルヴァトーレさんへアドバイスがされました。怪訝な顔を見せるサルヴァトーレさんですが、すぐに意味を理解したようです。嘴攻撃に対して、逃げるのではなく向かっていきました。そして嘴がサルヴァトーレさんの目をつつく寸前、横に回避すると……脇に潜り込みました。




「そのまま片腕を取って……背中に回すコケー!」


 サルヴァトーレさんはにわとりマンさんの言う通りに動きました。すると…………




「それが……チキンウィング・アームロックだコケー!」




 にわとりマンさん直伝の関節技が完成しました。そして、にわとりマンさんからギブアップ代わりのタップがされると……試合終了です。




「山田、これでいいコケかー?」


 サルヴァトーレさんの相手を務めたにわとりマンさんは、山田さんに話しかけました。


「ああ、完璧だった。ありがとう」


 そう言って頭を下げる山田さん。それに気づくと、サルヴァトーレさんも深く頭を下げました。


「ありがとうございます、にわとりマン師匠! 俺……この技でもっとヒリついたプロレスラーになってみせます!」


 二人に感謝を述べられたにわとりマンさん。嬉しそうに首をリズミカルに揺らすと、小さな羽を広げていました。




 こうして実践練習、最初の試合が終了しました。次は……誰が何の魔物と戦うんでしょう。


 スカイハイの一団は平原を後にすると……墓地へと向かいました。




 すると、次の相手は……三択ですね。



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