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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
新人育成編

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51話 「内臓もないぞー」


「ということで、練習生にデビューの目処が立てば……我々スカイハイは六人体制+イクセントラになる!」


 嬉しそうに語る山田さん。その発言を言い換えれば……七人の変人が集ったってことです。そう言うと、そこまで手放しに喜べる気にはなりませんね。


「そして六人が興行に参加出来るということはだな! タッグマッチやシックスメンタッグマッチも組めるようになり……結果として、よりお客さんに楽しんでもらえるようになるんだ!」


 山田さんは目を輝かせて語りました。すると……次の目標は十人を越えるバトルロイヤルになるんでしょうね。きっと、最強変人決定戦として盛り上がると思いますよ。


「これで次回は複数試合をマッチメイクした……有料興行として開催するからな! なぜならば……思った以上に資金がカツカツだからだっ!」


 そう宣言した山田さん。お金がないとか……そんなに自慢げに言わなくてもいいでしょうに。




「なら……俺がヒリつくようなギャンブルで増やして来やすぜ。今なら……闘鶏が熱いからな」




 お金がないと言う話題に、サルヴァトーレさんが食い入るように割り込んできました。なんだか衛兵してた時が嘘のように……今の顔は賭博にギラついています。


「うーん……ギャンブルで身を滅ぼすレスラーは多く見てきたからな。その提案は却下だ。そんなことよりも……新人さん達が、早いとこリングに立てるように今日は合同練習をするぞ! ルカは俺と一緒に練習指導もしてくれ」




「アタシと山田の二人で……四人の面倒を見るわけ?」


 少し不満気な感じのルカさん。ルカさんも……遂に練習の指導をする側になるんでしょうか。初日の大苦戦を思い出すと、感慨深いですね。


「そういう事だ。ちなみに、明日からは金を稼がないといけないし……俺はスライム師匠を狩りにいくからな」


 どうやら山田さんは、お金がないことを自信満々に言うのが好きみたいです。翌日からは戦友を狩りにに行く宣言をしました。ちゃんとフォーク用意しておきましょうね。


「え……じゃあ、明日からはアタシ一人で四人分の練習を見るの!?」


「ふふっ……実はそこで秘策がある。それこそが……この場所にあるのだ!」


 遂に……やっと……集合場所が墓地であった理由が明かされます。いったい何なんでしょうね。練習中に不慮の事故にでも遭ったら……隠蔽しやすいぐらいでしょうか。まあ、流石にしないとは思いますけど。




「それはな……は~い、スケさーん。出ておいで~」


 地面に向けて手招きを始めた山田さん。すると……そこかしこの地面が盛り上がり……割れました。そして、骸骨の手が現れると、地上に這い上がって来ます。その光景は……まるでホラー映画のようでした。


「言われた通り、呼ばれるのを待ってたスケー」


 十は下らない数のスケルトンが一斉に現れると……スカイハイの面々を取り囲みます。新人さん達は……この光景にドン引きしていました。ヴィクトリアさんなんて、腰を抜かしちゃってますよ。可哀想に。


「そんなに怖がらなくてもいいぞー。スケさん達には敵意も悪意も遺憾の意だってないからなー。ついでに内臓もないぞー」


 山田さんは新人さん達に優しく声をかけ、ヴィクトリアさんには手を差し出して立たせてあげています。


 そんな中、カルラさんだけは最後の……本当にどうでもいい、くだらないダジャレに気づいて吹き出しました。周りの冷めた視線が山田さんとカルラさんに向けられています。


「新人さんにはないけど、山田には遺憾の意くらい表明したいスケー」




「まあ、これでわかったとは思うが……墓地で練習する理由はスケさん達の存在だ。コイツらには俺が、直々に筋トレを教えたことがあってな。新人にも適切なアドバイスをしてくれると思うぞ。それに……練習中の空気を盛り上げてくれそうだからな」


 ほぅ、理由としては……一応は筋が通って聞こえますね。ただ……スケルトンさん達は筋が通っていないどころか、骨しか通ってませんが……。




「じゃあ、そろそろ……練習を始めるか!」




 こうして、新人さん達の練習は……スケルトンさん達に見守られながら行われるのでした。



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