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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
王都外征編

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107話 「泣く子はいねがー!」


「それでは…………特別試合2を開始する」


〈うおおおおおおおおお!〉




「青コーナーより…………カルラの入場」


 そのアナウンスと共に、場内には荘厳なクラシックが流れ始めました。そして……カルラさんが花道に登場します。


〈おお、新衣装か?〉


 お客さん達の発言の通り、カルラさんは新しい衣装に身を包んでいました。その衣装は……言うならばロリータ・ファッションです。フリルやリボンが沢山縫い付けられヒラヒラとしていますね。普通に可愛い衣装だと思いますよ。


 しかし……目的は可愛いだけではありませんね。恐らくですが、その衣装を身に纏うことで……カルラさんのまな板、寸胴体型が誤魔化されています。なるほど、小賢しいですね。


 とは言え、この衣装は入場音楽には合っていますね。カルラさんは悠然と花道を往くと……リングインするのでした。




「赤コーナーより…………山田魔物の入場」


 イクセントラさんがそう告げると……場内には太鼓の音が鳴り響きました。何だ、これ? そして、山田魔物が入場してきます。


「泣く子はいねがー!」


 花道に登場するや、両腕を掲げ……そんなことを叫んだ山田魔物。なんとマスクを被っています! あのマスクは何と言うべきでしょうか……赤鬼に似ています。いや、赤鬼化したルカさんに似ている気がしますね。


「泣く子はいねがー!」


 子供達を驚かしながら花道を進む山田魔物。お願いですから、泣かせないでくださいね。さっさとリングインしてください。




 私の願いも虚しく……花道で暴れるだけ暴れた山田魔物。やっとリングインしました。




「青コーナー…………体重は水素くらい…………カルーーーーーラーーーーー」


 イクセントラさんのコールに対して、ヒラヒラのスカートの裾を軽く持ち上げると……軽く膝を曲げ挨拶するカルラさん。これ、カーテシーという社交界などで用いられる挨拶なんですよ。


〈その衣装可愛いぞ、カルラー!〉


〈似合ってるぞー!〉


〈イクセントラからヌーブラ借りてもいいんだぞー!〉




「赤コーナー…………体重は鉛くらい…………やまだーーーまもーーーのーーー」


「泣く子はいねがー!」


 選手紹介されると、両腕を掲げて叫ぶ山田さん。本当にやめてください。子供達のトラウマになってしまうかもしれません。


〈お前、山田だろ!〉


〈そのマスク、ルカっぽいな!〉


〈山田さん、魔物になっちゃったの?〉


 ほら、孤児院の子供達……勘違いしちゃってるじゃないですか。




 まあ、こんな感じで……イクセントラさんがゴングを要請しました。受付二号さんがゴングを鳴らします。




 カーーーーーン!




 試合が始まるや…………


「カルラは泣かす! 絶対泣かす!!」


 そう叫んだ山田魔物。カルラさんに向けて突進します。カルラさん、逃げる暇もありません。二人はグラップルの姿勢で組み合うのでした。




「山田…………そのマスクは何なのですか!?」


「違う、俺は山田ではない……山田魔物だ! そして、このマスクは……山田魔物の正式な衣装なのだ!」


「そのマスク……ルカに似ていて本当に不快なのです!」




 グラップル中、そんな会話を行う二人。奇遇ですね。丁度、私も……山田さんには不快感を感じていました。カルラさん、どうか山田さん……いえ、山田魔物をやっちゃってください。




***




 試合は……中盤戦を過ぎた頃でしょうか。序盤からカルラさんが効果的に飛び技を繰り出して、優勢を維持しています。山田魔物の方は威力の高い技を見せるも……手数が少なく、飛び技に翻弄される時間が長く続きました。




「喰らうのです!」


 ドカッ!


〈おおおおお、華麗だ!〉


 その流れは中盤戦になっても滞ることがありません。今もカルラさんの一回転式ドロップキックが、山田魔物の胸板を捕らえたところです。


 山田魔物、片膝を付きました。そこを狙うカルラさん、今度は垂直に跳び上がると…………


「これがボクの……ローリング・ソバットなのです!」




 バコッ!


〈おおおおお! いつ見ても……凄えジャンプ力だな!〉


 カルラさんのローリング・ソバットは山田魔物の顔面を襲いました。いくら膝をついたとは言え……流石の跳躍力ですね。山田魔物は仰向けに倒れてしまうのでした。


 それを見たカルラさん。急いでコーナーポストへ向かいます。そしてサード、セカンド、トップロープと登っていくと……リングに背を向けたまま、コーナーポスト最上段へと立ち上がりました。そして…………




「行くぞーなのです! これが…………」


 お客さんにアピールすると、カルラさんはコーナーポスト最上段から後方へと月面宙返り……そのまま山田魔物に体を浴びせました。これが…………




「月面水爆こと……ムーンサルトプレスなのです!」


 ドカーーーーーン!


〈うおおおおおおおお!〉


〈なんて高さだ!〉


〈この技、新衣装に映えるな!〉


 長々と宙を舞う……非常に滞空時間の長いムーンサルトプレスに、お客さん達も大喜びですね。カルラさん、そのままフォールに入ります。




「ワン…………」


〈ワン!〉


「ツー…………」


〈ツー!〉


「ス」


〈あああああ……惜しいな!〉




 山田魔物はスリーのコールが始まる瞬間に……カルラさんを両腕で跳ね除けました。しかし、ダメージも深いのでしょうか。山田魔物、仰向けのまま転がり始めると……場外へと逃げていきます。




 ドサッ




 そのまま場外、マットの上に落下する山田魔物。試合は場外戦に移行するようですね。


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