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1+1は200の奇跡!異世界レスラー山田、プロレス愛で団体設立。10倍だぞ、10倍!  作者: マスクドぷるこぎ
王都外征編

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106話 「雑魚が残りましたね」


 さあ、残り三体となった魔物バトルロイヤル。山田さんの実況も板についてきました。ルカさんの解説は……敢えて触れないでおきましょう。


「三つ巴となったリング上。ここで二対一になるのは避けたい所……スライム、スケルトン二号、クモ男は互いに牽制していますね。ルカさん、この勝負……どう思われますか?」


「クモ男の圧勝ね」




 互いが牽制し合う膠着状態は……クモ男さんが動くことによって解消されました。クモ男さん、スケルトン二号さんに襲いかかります。組み合ってしまうと実力差は明白ですね。スケルトンさんは、あっという間にロープ際まで追い込まれてしまいました。


「どうも……小生の技の偽りをすなる者がいるらしいクモ。ここは誠の技を見せてやるクモ」


 そう言うとクモ男さん……スケルトン二号さんをロープに絡めていき…………




「なんとクモ男の……本家タランチュラがスケルトン二号に炸裂だあああ! これは……サルヴァトーレのタランチュラよりも完成度が高いですね。どうですか、ルカさん?」


「同じじゃない?」


〈一緒だよな……〉


〈俺には違いがわからん〉


〈きっと指の角度が違うんじゃないか?〉




 あまり評判のよろしくない本家タランチュラ。しかし威力はちゃんとしています。スケルトン二号さん、苦しそうですね。しかもスカイハイでは……タランチュラによるギブアップも認められていますよ。


「スケルトン…………ギブアップ?」


「嫌スケ!」


 イクセントラさんの確認を拒否するスケルトンさん。意地ですね。文字通り、骨身を削って耐えています。




 と、こんな展開の中で忘れられている存在……スライムさんがじわじわと動き始めました。こっそりと……スケルトン二号さんが捕まっているロープに這い寄ってきています。


 そして、ロープに辿り着くと……クモ男さんの足のロックをひっそりと外してしまいました。この足のロックでロープにぶら下がっているクモ男さん。一気に支えを失ってしまいます。そして…………




 ズドーン




「おおおっと、クモ男……自爆か!? 急に場外に転落してしまったぞ! これでクモ男は脱落だ! 残るはスケルトン二号とスライムの一騎打ちですね。どうでしょう、ルカさん」


「雑魚が残りましたね」




 さあ、長々と続いた魔物バトルロイヤルも最終章を迎えています。残るはスライムさんとスケルトン二号さん。ルカさんの言葉を借りるなら……雑魚同士の対戦ですね。


「喰らうスケ!」


「なんの……喰らうスラ!」


 スケルトン二号さんの打撃はスライムさんには通じず、スライムさんの体当たりは簡単に回避されています。これ……どうやって終わるつもりなんでしょうか。




「ちくしょうスケ、ワテの打撃ではスライムの膜が破れないスケ」


「わしを倒したいのなら……フォークを借りてくるといいスラ」


 さて、そんな感じで威力の低い打撃と……当たらない体当たりの対決が続いています。しかし、スケルトン二号さん……体当たりの回避の際に、何かに躓いてしまったようですね。転んでしまいました。場内には失笑が起こっています。







 えっと……スケルトンさんが転んだ原因、あれは……骨のようですね。あれは序盤戦で沢山折られた……スケルトン一号さんの肋骨です! 


「こ、これは一号の遺骨スケ! 一号は……骨折り損のくたびれ儲けで負けたように見せておいて、実はワテに勝利への道筋を教えてくれてるスケ!? わかったスケ! ワテが一号の骨を……拾ってやるスケ!」




 二号さんはリング上……残された一号さんの肋骨を握りしめました。その切っ先は……スライムさんの膜を破るには十分すぎるほど尖っています。そして、会場の失笑の中……立ち上がるのでした。




「喰らうスケ! これがワテの必殺……一号の遺骨ソードスケー!」




***




 先が尖った一号さんの肋骨がスライムさんに突き刺されています。今にも破れそうなスライムさんの膜。それ以上はいけません。リング上が粘液まみれになってしまいます。そんな光景を見たら……間違いなくヴィクトリアさんがキレてしまいます。




「らめえええ。破れちゃうのおおおおお、でも、ここで破れたらヤバイのおおおおおおお……じゃあ、ギブアップで」




 スライムさん、ここで無念のギブアップ。イクセントラさん、慌てて破裂寸前のスライムさんを回収しました。これでスケルトン二号さんの勝利です!


「決まったあああ! この魔物バトルロイヤルの勝者は……スケルトン二号だあああ!」


〈うおおおおおおおおお!〉


〈よく生き残れたな!〉


〈こんな展開……想像もしなかったぞ!〉




「一号とワテ……二人の勝利スケ!」




 リング上、勝ち名乗りを受けるスケルトン二号さん。敗者六名も二号さんを称えていますね。お客さん達も拍手と大歓声を二号さんに浴びせています。


 いや、しかし……まさかスケルトンさんが勝者になるとは思いませんでした。こういう展開の妙みたいな結果も……プロレスならではでしょう。奥が深いですね。




***




 バトルロイヤルの時間が長引いた為……第二試合の前に休憩が挟まれました。その間にリング上に散らばったの骨の清掃が行われています。




 しかし私は知っていますよ。この休憩時間は骨の清掃というよりは、山田さんの準備用に設けられた時間なんですね。


 なにせ先程まで……山田さんは魔物バトルロイヤルの実況をしていました。そして次の試合では、山田魔物として対戦が組まれているんです。当然ですが……試合前の準備をしないといけませんよね。要は……この休憩は、その時間稼ぎってワケなんです。




 でも、山田さんって……そんなに準備時間が必要なんでしょうかね? ひょっとして、何か企んでるかもしれません。




 次の山田魔物を期待しながら……休憩終了を待つとしましょうか。



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