虫ケラ扱いの男爵令嬢でしたが、牧草の茹で汁で髪を洗って運命が変わりました―公爵令息と始める人生の調香―
男爵令嬢フレッチェは、父を亡くして以来、継母と義妹に粗末に扱われてきた。
ろくな食事も与えられず、裏庭の木の実を摘み、花の蜜を吸って飢えをしのぐ日々。
そんな彼女を、継母たちは虫ケラと嘲る。
それでもフレッチェの慰めは、母が遺してくれた香水瓶の蓋を開け、微かに残る香りを嗅ぐことだった。
「あなただけの幸せを感じる香りを見つけなさい」
その言葉を胸に生きていた彼女に、転機は突然訪れる。
公爵家が四人の子息の花嫁探しのために催した夜会で、フレッチェは公爵家の三男ラウルと出会う。
彼には他人の感情を香りとして感じる力があり、フレッチェが心に秘めてきた怒りも諦めもすべて「良い香り」だと受け入れてくれた。
惹かれあった二人は一夜をともにするが――。
※香水の作り方は中世ヨーロッパをモデルにした魔法ありのふんわり設定です。
※登場する植物の名称には、一部創作が含まれます。
ろくな食事も与えられず、裏庭の木の実を摘み、花の蜜を吸って飢えをしのぐ日々。
そんな彼女を、継母たちは虫ケラと嘲る。
それでもフレッチェの慰めは、母が遺してくれた香水瓶の蓋を開け、微かに残る香りを嗅ぐことだった。
「あなただけの幸せを感じる香りを見つけなさい」
その言葉を胸に生きていた彼女に、転機は突然訪れる。
公爵家が四人の子息の花嫁探しのために催した夜会で、フレッチェは公爵家の三男ラウルと出会う。
彼には他人の感情を香りとして感じる力があり、フレッチェが心に秘めてきた怒りも諦めもすべて「良い香り」だと受け入れてくれた。
惹かれあった二人は一夜をともにするが――。
※香水の作り方は中世ヨーロッパをモデルにした魔法ありのふんわり設定です。
※登場する植物の名称には、一部創作が含まれます。
序章 虫ケラ姫、永久就職を求められる
虫ケラ姫
2025/11/18 21:50
真紅のドレスと公爵家御用達の美顔水(諸説あります)
2025/11/19 07:03
公爵家の四兄弟
2025/11/19 21:40
夜会の野花
2025/11/20 21:40
若君の香り袋
2025/11/21 21:40
虫ケラの羽化
2025/11/22 08:10
(改)
第二章 縁結びの香りには涙をひと匙
大公のお試し
2025/11/23 08:10
新生活と招かれざる客
2025/11/24 11:20
涙の香り
2025/11/25 21:30
バークレイ伯爵領にて
2025/11/26 22:10
慎ましやかな恋心
2025/11/28 22:10
第三章 宝箱の奥にひそめた記憶
愛の巣に突然の襲撃
2025/11/30 21:40
恋とはどんなものかしら
2025/12/01 21:40
王弟殿下のお呼び出し
2025/12/02 22:39
二人で見つけよう
2025/12/04 20:46
仮面の下に隠した素顔
2025/12/07 10:33
策謀の気配
2025/12/08 21:40
アマリスの恋物語
2025/12/11 21:40
一房の純情
2025/12/13 21:11
こぼれた果実は実を結ぶ(1)
2025/12/15 21:20
こぼれた果実は実を結ぶ(2)
2025/12/17 21:09
幕間 フルコースを召し上がれ
それぞれの味わい(ロウェルとレンジュ)
2025/12/21 22:45
それぞれの味わい(フィンリーとラウル)
2025/12/23 20:43
第四章 誰のために「私」はあるか
新人侍女は有能です(1)
2025/12/26 23:12
新人侍女は有能です(2)
2025/12/28 11:08
女同士、秘密のお話をいたしましょう
2025/12/30 13:21