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3人とは目や目線は合わなかったが3人はランが尻尾を握っている真っ黒色の小さい丸っこい生き物(?)物体(?)を見ていた。凝視する者、見せた者、気になる者、それぞれそのモノに注目したが話を続けた。
「何よ...本当なの?」
疑心暗鬼になりながら脳をフル回転させながら小言を言いながらも瞬きをしないまでになりながら、警戒を怠らないポニーテールの女。戦闘態勢を張るっというより何を受けるか何をして来るか何を発するか謎に頭痛する1歩手前の表情。
「本当だ。そして本物だ」
「階級...いや見た目からして低いかもしれないがそんな手軽に持ち運びするじゃないよ!悪魔は祓い屋しか祓えないんだから!」
「別にそんな警戒しなくても大丈夫だぜ。それに捕らえたアニキもいるしもし巨大化(覚醒)したら3人もいれば何とかなるっしょ」
「なんとかなるって話ではないでしょ!専門家がいないこの場と悪魔を見つけ報告も助けも一時的対処もせず、そのまま生け捕りにするなんて...いやその前に生け捕り、したの?悪魔を」
「そうだぜーやっぱアニキは凄いっしょ!早く認めなよ監視だが診断中だが知らねーけどアニキのおかげで悪魔を生け捕りまでに追い込んだ。それに事を済むといちいちギルドに帰省するのはダルからその決まり無くしてくれねーか。ほれっ」
ランは気だるさを混じえながらも本音を言いつつさっきまで握っていた悪魔をポニーテールの女の子に渡すようにポイ!と投げた。
「バカ!そんなゴミを捨てるみたいに渡して来ないでよ!何かあったらどうするの!」
怒りながらと両手で掬うような悪魔を受け取った。そしたら今まで小さい丸っこい尻尾の着いた目がパッチリさせたモノからピョコ!と耳が生えてきた。猫のような三角の2つのバランスのいい耳。
「ダメだ。この女では呑まれてしまう」
ここで初めて声を発した黒髪の男。落ち着いた声でまだポニーテールの女の両手にいる悪魔を手に取ろうとする。そしたら両手で掬っていた悪魔を包み込むように蓋をするかのように畳み、威嚇のように声を上げる。
「だからと言ってあなたに任せるのはもっと危険よ。今観た所まだこの悪魔は微弱だけど力は使えそうな数値だし統計的にまだ今は力が弱まっているだけの状態だから、いくら悪魔を生け捕りにしたからって任せられない。それにしても生け捕りだなんて憑かれてそのまま祓い屋の所まで行って祓ってもらうか、ダメージを受けさせ弱体化させ野放しになるか、それでも難度高いのにそれを達するなんて...」
黒髪の男にも両手の中の悪魔にも警戒を怠らない。真面目で明確な事実。