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PrimordiaL   作者: 桐島徠翔
3/3

第2話 物好き

あれから一週間たったが僕の頭の中はヴァハムートの事でいっぱいになっていた。今でもあの荒々しくて格好いい、まるで伝説に伝わる"龍"のような禍々しい姿

は頭の先から足先までハッキリと脳内に焼き付いていた。


.....今一緒に食事をしている友の声が聞こえなくなるくらいには.....


ジョン

「あのー...ナギサさーーん...ダメだこりゃ」


ウィル

「どうしたんですか先輩?」


ジョン

「おう、ウィル疲れは取れたか?」


ウィル

「まだ取りきれてないですね。それよりも」

ウィルはナギサに視線を移してから


「どうしたんですか?ナギサさん心ここに有らずみたいな感じですけど?」


ジョンは困り果てたように


ジョン

「知らねぇよ...だから困ってんだよぉ(泣)最近ずっっっっとこんな感じでさぁ...(泣)」


ウィル

「な、泣かないで下さいよ」


ウィル

「でも変ですね、普段見た目はフワフワしていますが訓練もミス無くこなす人なんですけど...」


ウィルは訓練生時代ナギサとジョンの後輩関係にあり普段から仲が良い。


ナギサ

「誰が頭フワフワの間抜けずらだってぇ(怒)」


二人

「誰も言ってねぇぇぇぇよ!!」


騒いでいると僕の頭を小突かれた。振り替えると、これまた見知った顔がいた。


エマ

「ナニ騒いでんの?」

エマは訓練生時代に知り合った友人で今は機体の整備を行っているメカニックだ。お人好しな性格でまたにウザイけどいい奴。


ジョン

「ナギサの様子がおかしいって話」

ジョンがエマに話すと納得した様子で


エマ

「あー...なるほど確かに最近変だもんね」


ナギサ

「....僕そんなにおかしいかな?」


一同

「おかしい」

即答かよ....まぁ確かに自分でもボーっとしてることが多いのは自覚しているし気づけばヴァハムートのことを考えてるのは認める...


ヴァハムート....よかったなぁ....


ウィル

「また心どっか行ってる!」


ナギサ

「ハッ!」


エマ

「ハッ!...じゃないよ!どうしたの本当に」

本当に僕はどうにかなったようだ。さながら恋愛漫画のヒロインのような心情になることが来る日があるとは想いもしなかった。まさか....


ナギサ

「これが.....恋?」


エマ

「ジョン!救急センターに連絡!」


ジョン

「わかった!!!」


ナギサ

「ボケだから待って!!!」

しばらくこの場を納めるのに時間がかかった。

ボケるのはやめよう。後が大変なことになる。


その後3人と食事をしながら胸のうちを語った。あの日以来ヴァハムートの事が気になっていることを。格好いいとも思っているとこも。

僕にしたら何気ない発言だったんだ。なんだったら僕と同じ感情を持っているとも思っていたんだ。

だけど、違った。周りを見ると今まで話していた3人も、食事をしている先輩方も、僕を物珍しそうな目で見ていた。


ナギサ

「なんか不味いことでも言ったかな?」

ジョンがひきつった顔で


ジョン

「お前....本気か?あの悪魔が格好よく見えるって?」

続けてウィルが


ウィル

「僕もちょっとわからないですね」

苦笑いだった。ウィルだけじゃない、周りの人たちが皆頷きこちらを見ている。エマも言葉にしないけど、どうやら味方では無さそうな感じだった。

すると、先輩が、


先輩A

「おいおい、ヴァハムートなんてナンセンス過ぎだろ。この第2騎団でイッッッチバン格好いいのはなぁやっぱり"ジュリ"隊長のVerticalだろ!」


その言葉にメカニックの人が反発


メカニック

「なに言ってんだ!一番はコバルトだろうが!あれは、値段は安いのに性能良し、見た目良しの最高の機体だ。異論は認めん!」


先輩B

「何?そんなんよりも...」


やいのやいのと論争は激しくなりジョンもウィルも参加してしまったため、ただそれを眺めてみていると、


エマ

「ねぇナギサ」


ナギサ

「なに?今僕は結構心にダメージが入っているから言葉によっては致命傷になるよ(泣)」


好きな物を否定されるのって辛い...


エマ

「そんなに好きなら見に行けばいいじゃんか、私場所案内できるけど...」


ナギサ

「ほんと!!」

前言撤回超元気になった


エマ

「食いつきヤバッ。まぁいっか」

呆れながらもエマは笑って


エマ

「じゃあ、案内するよ。」

論争に加わったジョンとウィルを置いて僕とエマは格納庫に向かった



















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