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歴史ガチ勢が知識だけで生きていく
・プロローグ
人々の喧騒が聞こえる
自分の口が勝手に命令を下す
何となく心地が良い
ああ、ここが自分のいるべき場所だ
・第一章
軽快なラッパの音で目が覚めるが、すぐにスマートフォンのアラームをスヌーズにしようとしてもう学校が始まっている時間だと気づく。やってしまったという少しの後悔はあれど、今日はもう仕方ないから休もうと自分に甘くすることで何度も休んでしまう。せめて勉強くらいはしようと思ってベッドからでて、紅茶と食パンで簡易な朝食をとる。しばらくするとスマホに着信があったので手に取るとつい笑みがこぼれた。
「体調悪い?それともまたサボり?」と留奈からのメッセージがある。「今起きた」とだけ送って既読がついて終わると、もっと会話を続けたら良かったなと後悔する。ご飯を食べて結局勉強を始めることなくダラダラしているとチャイムが鳴った。