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暁の空  作者: 駕籠の鳥
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転化の緋色

少年たちは常に抗う。人生も現在も過去も。未来を構成して今やれるべき事柄を思案して生活している。そして苦悩は続く。そうこの数学という学校のカリキュラムにはない抜き打ちという小地獄に鈴木智貴は苦悩していた。

頭を抱え問題に向き合うが一切解けそうにはない。そんな姿を帝は腹を抱えて苦笑していた。


「こら!出席番号23!なにをしているかぁ!!」


数学の教師が激怒しているのは23番の生徒。クラス1の秀才・亮。その本人は回答を裏返し、小説を読み耽っている。読んでいるのは恐らく伝記小説だ。


「何って・・・簡単ではないですか。小テストが終わったからアーサー・ペンドラゴンの伝記を読んでいるのです。・・・・何か問題でも?」

「多いに問題ありだ!!テストが終わったのなら終了まで静かに待つ!学校の常識だ!貴様学校をなんだと思っている!!」


「何って・・・簡単ではないですか。小テストが終わったからアーサー・ペンドラゴンの伝記を読んでいるのです。・・・・何か問題でも?」

「多いに問題ありだ!!テストが終わったのなら終了まで静かに待つ!学校の常識だ!貴様学校をなんだと思っている!!」


「何って若い間に無駄な知識を詰め込み、社会のルールを生半可に教える下らない箱庭ですよ。何が勉学は大切ですか。方程式も使われると思わせぶりな微積も世の中全くと言って言いほど使わないではありませんか?知ってます?僕らが本当に使うのは゛数学゛ではなく゛算数゛なんですよ。つまり小学校で最低限必要なことは終わっているんです。中高大と無駄なことを繰り返しているにすぎないんです。現国や英語ならまだいい。無駄な理数をやるより社会のルール・常識を教えた方がまだ生徒にとって有効なんです」


何か文句でもとい態度で一瞥し、静かに読書に戻る。

こうなってしまった亮を正しい道に連れ戻すには至難どころか極みの領域であり、現に亮を正しい道に連れ戻そうとした教師5人(8人だったかな)は、呆気に取られるならまだいい。新米の教師は泣き出したのだ。゛教師殺し゛の異名や゛教師を泣かす非暴力生徒゛等と言った肩書きもたった一年でついだ。この暁学園には、亮や俺といった゛異端゛は数多く存在するが、明石徹教諭には全く効かず、元最強の剛腕の不良である3年は明石の前で跪いたと聞く。

異端なんて中二病だれがつけたのか聞きたいくらいだ。出会ったあかつきには裏拳をくれてやる。

そんな裏の不良である私こと帝は相手を選ぶので゛智将゛と呼ばれたことも一時期だけあった。


ため息で、チャイムがなる。号令と共に地獄の小テストが終わりを告げる。智貴は机の上で潰れていたのだが、10秒もすると、鞄と動じに起き上がった。


「なぁ!!何処行く?!何処行く?!」

「ええい!!鬱陶しい!鼻折るぞ!!」

「帝コワーイ!ニゲロ〜」


妙なテンションと共にその場から飛ぶように走る馬鹿は奇妙な笑い声を発声させて、その後教師に怒鳴られていた。


「智貴どうしたの?何か変よ?」

「さぁな。アイツがおかしいのはいつものことだが、大方テストが最悪だったんだろ?俺もボロボロだ」

「アレ?帝にしては珍しいじゃない。テストが駄目だなんて・・・」

「俺は基本学問は苦手なの!」


駄々をこねるように顔面を赤面しつつ言い訳をしていた。

それを微笑ましく思えたのか明日香は笑っていた。


「むっ?なんだよ?」

「なんでもない」


その中、教室の隅でポツンと身支度をしている女生徒が一人。


「よう、一人か?」

「帝・・・」


そう、転校生にして日本有数の大企業天条院家の一人娘天条院奏である。


「ええ、一人よ。どこの学校でもそうよ。私は結局孤独なのよ・・・。どこにいたってね。姉さんを亡くしたあの時から・・・」


誰にもかまってもらえず、親にも必要とされていないそんな悲しい日常が見えた。

それは過去の自分にも当てはまることで、勝手に身体が動いていた。


「一緒に帰るか?」

「えっ?」


それはとても意外だったようで、その瞳は丸みを帯びていた。

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